アンソニー・ジョシュアVSウラディミール・クリチコ

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ヘビー級の頂上決戦は映画を地で行くような劇的な展開の末、やはり新時代のスターが勝ちました。これ以上ない結果だったかとおもいますが、やはりスーパーヘビー級ならではの大味加減もたっぷりでした。

17か月ぶりのリングという41歳のクリチコ、この試合の意義を感じる精悍な仕上げ。対するジョシュアも全く同等の体格でシェイプされており、こんな2人が揃うだけで奇跡かもしれません。

慎重な出だしから5回にジョシュアが仕掛けると左フックからクリチコがダウン。ちょっとアクションが出るとすぐこういうシーンに繋がります。しかしここで体力を使ったジョシュアは手数が減り、逆にクリチコの反撃がはじまります。小さなパンチや得意の左のチョップ気味のフックですが、これだけで形成は逆転。6回には疲労とダメージの濃いジョシュアにワンツーでクリーンなダウンを奪い返しました。

が、ここまでがこの試合の最高潮ボルテージ。

ダメージはジョシュアの方が深刻で立っているのが精一杯、全く手が出ない。しかしクリチコの手数もこのダウン以降パッタリ止まってしまいました。

あとは、10ラウンドくらいまで特に動きなし。
少しクリチコがジャブ的なものを放つだけのノーアクションで過ぎていきました。

そのおかげでダメージを回復させたジョシュアは最後の体力を使い、11ラウンド、再び手を出しアクション開始、そのままダウン2度とレフリーストップで試合は終わりました。最後に爆発できる若さと余力を残したジョシュアの綱渡り勝ちです。クリチコはジョシュアをなぜ延命させたのか。

お互い、ダウンを奪った後に詰めていれば一気に終わりにできそうなところ、筋肉消費と消耗が激しいのか止まってしまう。チャンスでスタミナが切れてしまうのが顕著でした。特に6回にクリチコがダウンを奪ったシーンは、これでトドメを刺して終わるだろうとおもいましたが、ピタッと止まってしまいました。

10回までのらりくらりと来た時はこれでクリチコは判定で勝っているとおもっているのかなと疑うほどでした。ジョシュアがジャブを出すだけで大歓声が沸く会場で。けれど、体力、ダメージ、共にギリギリだったんでしょう、惜しい敗北でした。

ジョシュアは6回に倒され効いた時点で、10回以降に勝負と決めていたとおもいます。それほど極端に体力回復に努め、手を出しませんでした。ダウンの応酬でエキサイティングな幕でしたが、中盤からはムズムズともどかしい展開、最後は若いジョシュアがこう出るだろうという予想通りの漫画のような展開でした。

これだけの超体格の超合金が戦うとこういう内容になってしまうのだろう。他のボクサーとは肉体もパワーの次元も違う世界なのかもしれないが、技術的、戦術的深みを感じることが出来ないので、やはり自分は大穴、もうちょい緩いズングリおじさん、ルイス・オルティスの出番を待ちたいとおもう。今日の両者ほど硬質ではないですが、技術の深みを感じるヘビー級なので、こっちの方が見ていて楽しいのだ。

まずはビッグイベント、両者お疲れ様でした。
クリチコは引退ではなく、惜しい試合だったので再戦要求だとか。
今日以上の仕上げは難しいだろう。

自分と同体格で、中身も伴った相手だと様々な優位性は一気に消え、互角の打ち合いになるんだな、やはり。

カルロス・サンブラーノVSクラウディオ・マレロ

すごい一撃でした。
映像出たらお楽しみに。

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8件のコメント

  • あな

    ハンサム
    ロンドンテーラードの顔にもなったドレッサー
    金持ち且つ成金でもない品のよさ
    超スタイル
    恐らくはボクシング史上最強の身体能力
    教科書的なスタイルかつ全koのパワー&クイックネス
    地元オリンピックのトリで金メダル
    フューリーにサイズ負けはしたものの実質無敗&塩の絶対王者を生涯初と言っていい砂糖試合に引きずり出した上で激闘の上でノックアウトで世代交代
    現代のスポーツ興行としてはスーパーボウルを超える最高の舞台を実質独り占めして地元での達成
    試合後のネットのコメントはiloveyouの嵐
    ジョシュアって生きてて楽しいでしょうね
    そして言ってみれば日本とそう変わらないボクシングバブルのイギリス 本格派の一人のブルックが五万人の前でゴロフキンに破れた後で、バブルの象徴たるジョシュアがボクシングの象徴のヘビーを再興させる(少なくともヤフコメ等見る限りはライト層すなわちメイン層が求めてるのはこういう試合でしょう) そこにアメリカの姿はない
    人種による体格差があるとは言え日本にとっては見果てぬ夢ですな

  • あなさん

    華のヘビー級で
    誰もが大絶賛の試合でしょうが
    自分にはもどかしい試合でした。

    クリチコよ、なぜ仕留めにいかぬ?

    ビジネス的には大成功でしょうな。

  • どらごん

    ジョシュアがダウンを奪った後のスローダウンが酷かったですね。クリチコも倒し返した後で勝負かけて欲しかったです。

  • どらごんさん

    他の階級を見慣れてる
    特に詰めの鋭いチャーロ弟を観た後だったので
    なぜチャンスでピタッと止まるかなと・・・

    全く別競技かのような試合でした。

  • あな

    興行としては素直にめちゃくちゃ楽しめましたが、試合そのものはそこそこに格闘技というもの自体に思いを馳せたり…
    まずクリチコに比べクリンチワークが全く洗練されてない事 この事から恐らくタイソンには勝てないであろう事
    またクイックネスが語られるジョシュアだがウゴノウ含めタイソンとどちらが速いのかと言うこと パッと見では圧倒的にタイソンですが、リーチによる打ち切るまでの長さやボディーワークの大きさなどもあって単純比較しづらいです 例えばフューリーのような自身を超えるリーチに対して潜り込む展開になったときにどれくらいのアジリティを見せれるのか 試合間での成長と修正が大きいジョシュアだけに楽しみが多いです
    そして戦術はまだそれほど洗練されているとは言えないジョシュアが対インファイター、スウォーマーを除けば恐らく無差別級で歴史上の全ボクサーに勝てるであろうと言うこと
    ロマチェンコやリゴンドーがいくらフットワーク使っても一溜まりもないだろうし、トニーが倒したリアルスティールとはモノが違うし、ヘビーを目指してるウォードもはっきり言って勝つ光景が浮かばない
    さらに言ってしまえばタイソンみたいに潜り込んで投げ等も喰らわないスタイルのジョシュアは総合にいってもボクシングスタイルで頂点を取れる気がします
    そしてnflやnbaにはジョシュアを超える超合金がいるわけです
    結局のところフィジカルモンスターに対して格闘技は柔よく剛を制すという本懐を果たすことは出来ないんでしょうね やはりボクシングファンが求めてるのはボクシングであって格闘技ではないよなぁ、とか 三浦みたいなのはたまに、だからいいんでしょうな

  • あなさん

    少なくとも自分が求めているのはボクシングであって格闘技ではないのかもしれません。

    奥深く考えるとキリなく答えもないですが

    究極超合金であるがゆえ、体力の消耗が激しいので
    タフでスタミナある選手が前半、中盤をほぼ捨て、ディフェンス、ブロックだけでやりすごし
    後半相手がバテた頃に全てを賭ける

    そういう極端な戦術は通用しないですかね。
    だからブヨブヨのフューリーは意外とのらりくらりはぐらかす事ができるんじゃないかとか・・・

    両者、あまりに消耗が顕著かつ、ガードがルーズなんで。

  • WOWWOW

    改めて見返すと、二人とも身長2m弱に体重110㎏くらいある
    巨漢とは思えないスピードですね。
    日本人選手だったら、ミドル級辺りでこの二人よりも
    動きに重厚感のあるボクサーがゴロゴロいそう。
    単純に身長や体重の数値だけなら、ヘビー級には昔からこの
    程度の選手は結構いたけど、彼らは概ね体格の大きさに伴う
    スピードや器用さ、体格の増大に釣り合わない微妙な
    パワーや耐久力という、所謂でくの坊、独活の大木でした、
    ウラジやジョシュアは、そういった選手達とは違う、
    ヘビー級のスケールを超えるスーパーヘビー級のボクサー
    という印象です。
    5Rのダウンを奪われてからのウラジの猛反撃→6Rのダウン
    奪取は、結果を知っていてもなおウラジの逆転を予感させる
    迫力がありました。
    最後に詰めていけたジョシュアの底力も立派。
    ウラジを判定とは言え完封したフューリーやワイルダーとの
    絡みが楽しみです。

  • WOWWOWさん

    クリチコの頃から
    もう昔のヘビー級とは違うスーパーヘビーの到来だとおもってましたが
    それに比肩する超合金も出る時代になりましたね。

    思い入れは色々ありますが過去のヘビーより強いでしょう。

    だからこそ昔のヘビー級のようにクルーザー級がハイレベルで活発なのかもしれません。

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