ヘナロ・エルナンデス

日本でもなじみのあったヘナロ・エルナンデスがわずか45歳でこの世を去ってしまいました。合掌。
最近ではたしか長谷川と対戦したネストール・ロチャと親交があり応援していたとおもいます。
以前からガンと聞いてましたが回復したような話もあったので残念でなりません。

第27代WBA世界J・ライト級王者
第21代WBC世界S・フェザー級王者
ヘナロ・エルナンデス(米国)
GENARO HERNANDEZ
41戦38勝(17KO)2敗1分

帝拳プロモートの選手として当時日本のリングにも何度も立ちましたが、懐深さ、えぐるようなボディ、卓越した技術で同階級の日本人とは別格の強さでした。竹田益朗 や渡辺雄二が挑みましたが全く歯が立ちませんでした。

特に渡辺雄二戦はテレビ中継され、日本のアイドル的存在のハンサムガイ渡辺が正義でエルナンデスは悪役的演出をされていました。
全勝全KOで勢いにのる渡辺はニコニコして入場してきましたが試合は一方的、エルナンデスの左一本に何も出来ぬままボロボロにされてしまいました。

おもえばこの試合以降、時間も結果も思い通りにならないリアルボクシングの中継からテレビは及び腰になっていったような気もします。

生涯成績のKO率が以外と低いなぁと感じましたがパンチは強かった。決して強引にラッシュとかせず左を中心とした技術で相手をじわじわ痛めつけるタイプだったからだろう。

そしてたった2敗がデラホーヤとメイウェザーという未来のスーパースターでした。

いずれの試合もスター候補の引き立て役を嫌う選手の多い中でエルナンデスだけは堂々と胸を貸すみたいな男らしさがありました。
まだ熟練のエルナンデス相手には時期尚早なムードもありましたが、2戦ともに若き俊才のスピードに屈することになりましたが、同時に彼ら2人を成長させたナイスファイトであったとおもいます。

今でもメイウェザーがもっとも苦戦した試合の一つだと記憶しています。そして彼の勝利の喜び方も半端なかったな。

引退後は帝拳の海外特派員のような立場でレポートされていましたが秀逸な分析と語り口でした。

アイドルの引き立て役のような役割が多かった数奇なボクシング人生でしたが強く偉大な紳士のでありました。
まさにレジェンド、数々の思い出をありがとう。

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