階級別 フライ レジェンド

赤い帽子のライオンハート/(コン)ポンサクレック・ウォンジョンカム

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マイケル・カルバハルと戦ってみたかったけどチャンスはありませんでした。それはただの夢で終わりました。今は妻と共に助け合い、支え合って静かに暮らしています。

2000年代初期の大半において、ポンサクレック・ウォンジョンカムはWBCフライ級の絶対的な王者だった。6年間の統治で17度の防衛に成功した。

ほとんどのタイ人ボクサー同様、ポンサクレックは極貧の中で育った。

ポンサクレック
「家はとても貧しかったです。ボクシングこそ我が人生です。家、車、ボクシングで全てを得ました。」

7歳から12歳まで、ポンサクレックはムエタイをしていた。その後ボクシングのトレーナーにバンコクに連れていかれた。

1994年にプロデビューしたポンサクレックはフィリピンからやってきたジェリー・パハヤハイに2度負けた。その時点では9勝2敗だった。しかしその後11年間負けることはなかった。ポンサクレックは静かに仕事をこなし続け、因縁のパハヤハイにリベンジ、戦績を38勝2敗にまで伸ばした。2001年3月に時の世界王者、マルコム・ツニャカオに挑戦した時でさえ誰にも期待されていなかった。ポンサクレックはこのチャンスを最大限に生かし、初回でツニャカオを3度ダウンさせた。

こうしてタイからスターは誕生した。タフなアレックス・ババ、将来の王者、ルイス・ラサルテ、無敗の内藤大介などを下した。内藤に対するノックアウトタイムは34秒、世界記録でありポンサクレックはこの勝利を生涯最高のものとみなしている。

その後もポンサクレックの統治は続き、度々日本を訪れ、本田秀信、トラッシュ中沼、内藤との再戦などを制しお金を稼いでいった。

2007年、日本の金主は再びポンサクレックを日本に連れ出し内藤と対戦させた。そして遂に判定で長い王座を明け渡した。翌3月に4度目の対戦をするも引き分けでリベンジならずとなった。

ポンサクレックは戦い続け、2009年にWBC暫定王座を獲得、内藤からタイトルを奪った亀田興毅と王座統一戦を行い判定勝ちで正規王座に返り咲きを果たした。

その後もエドガー・ソーサやスリヤン・ソールンビサイに勝ち抜いてきたが、タイトルを獲得してから11年の歳月を経てソニー・ボーイ・ハロのキャリア最高のパフォーマンスの前に番狂わせのノックアウト負けをした。

その後も戦い続けたがフィリピンのレイ・メグリノに倒され、キャリアは終わりを迎えつつあった。100戦やりたいというポンサクレックの夢は大きすぎ、引退を決意した。(しかしその後も戦い続け、現在は98戦になっている。)

91勝47KO5敗2分
世界戦22勝2敗2分

WBCで最優秀ボクサーを受賞したことがポンサクレックの最大の名誉だ。輝かしい成功にも関わらず、ポンサクレックは謙虚なままだ。

ポンサクレック
「毎朝15キロ~20キロ走って、午後にまた同じ距離を走ります。その後スパーリングを5~8ラウンドやります。世界戦であれば10~15ラウンドかそれ以上やっていました。」

小柄なボクサーパンチャーは当時最高のフライ級に君臨していたが、切望していた試合が一つだけあった。

ポンサクレック
「マイケル・カルバハルと戦ってみたかったけどチャンスはありませんでした。それはただの夢で終わりました。今は妻と共に助け合い、支え合って静かに暮らしています。」

現在は若いボクサーやMMAのトレーナーとしてシンガポールで働いている。

ライバルについて聞いた。

ベストジャブ 中釜兵武

彼のジャブはとてもよかった。真っすぐダイレクトにターゲットに届いた。

ベストディフェンス 中広大悟

彼を捕まえることができなかった。中広のように日本のファイターは皆ライオンハートだった。決して降伏しないんだ。

ベストチン アレックス・ババ

たくさん当てたのに、折れなかった。

ハンドスピード ルイス・アンヘル・マルチネス

彼は速かった。飛行機のようだった。

フットワーク 亀田興毅

彼を追いかけるのは疲れたよ

スマート アレックス・ババ

彼のようなファイターになりたかったくらいだ。彼は笑いながら上手く動いた。とてもクレバーな相手だった。

屈強 トラッシュ中沼

なんて強いんだとおもった。私も強かったけど彼と戦った時は110%ではなかった。

ベストパンチャー レイ・メグリノ

彼は私をノックアウトした。ソニー・ボーイ・ハロよりパンチが強かった。

ベストスキル 粉川拓也

私は彼が好きだ。とても一生懸命に練習していて彼の姿勢が好きなんだ。勝てないとわかっても決して諦めないで向かってきた。

総合 スリヤン・ソールンビサイ

彼はとてもいいファイターです。彼との試合は私の代表的なエキサイティングな試合です。ライオンの心を持つファイターです。彼が世界王者になった時はとてもうれしかった。性格も素行もよく礼儀正しい男です。相手を侮辱したり見下したりしない。試合の後でもいつもナイスガイです。

キャリア初期から晩年まで幅広く選手を追憶してくれました。
4度も戦った内藤が出て来ないのは彼のプライドでしょうか。

トラッシュ中沼の文章が少し意味不明なので原文を表記しておきます。

I wonder why he was so strong. I am stronger, but I was not 110 percent when I fought him.

なんで彼が王者じゃないんだ
とも読める気がします。

トラッシュ中沼、無冠の帝王というべきいい選手でした。

黒田の試合で当時のフライ級を思い出しました。ポンサクレックには日本人は誰も敵わなかった。内藤がその壁をこじあけたが、やり過ぎた。2018年4月まで試合をしており、現在雑魚ばかりに4連勝中です。100試合、意地でもやるつもりなのかもしれません。ライバルを称えるのにライオンハートと度々書いてありましたがポンサクレックこそまさにそうでした。

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原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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