裏切りのサーカス/ノニト・ドネアが恐れているのは井上ではなく信用の軽視

ノニト・ドネアがWBSSの辞退を示唆しているというニュースを深読みしてみると、こうなりました。功労者を軽く扱ってはいけない。やはりWBSSの運営には大事な何かが欠落しているようだ。ボンボンの道楽か・・・

ノニト・ドネアは井上尚弥を恐れてはいない。

しかしドネアは試合が決まらないことを恐れ始めている。WBSSに参加を決めた時、ドネアは決勝戦が今年の6月か7月には行われると聞いていた。7月末を迎えようとしている今になっても、決勝の日時はおろか開催地も決定していない事態に失望している。

ドネアは今週木曜日にMGMグランドで行われるマニー・パッキャオVSキース・サーマンの記者会見の中で記者団に懸念を表明した。

ドネア
「我々はWBSSにコミュニケーションを望んでいる。私たちは戦いたいのですから、物事を早く実現させたいのです。それでも話が進まないのであれば私は決勝を辞退して別の形で試合を実現させるつもりです。」

ドネアのプロモーター、リチャード・シェイファーはWBSSからほぼ一か月何の連絡ももらってないという。

ドネア
「プロモーターが以前話をして、すぐに返事をすると聞いていました。しかし返事は一向にきません。最後にWBSSと話をしたのは妻の誕生日6月21日でした。それ以来何の連絡もない。私はWBSSに参加できた事をとても光栄におもっています。私は早く決勝戦がしたいです。いつ、どこで戦うのかくらい正確に知りたいです。」

ドネアは井上尚弥との試合が計画通りに進まないのではないかと懸念している。

ドネア
「まさにそこです。それを気にしていますが、このまま連絡がないのであれば、プロモーターと私は別の道に進みます。」

井上尚弥率いる大橋ジムは先日横浜のパーティーで、11月に日本で決勝戦を行いたい、そう水面下で動いていると表明した。ドネアはそれより早く試合が組まれることを願っている。そして何よりもWBSSが自分に連絡してくることを望んでいる。

なるほど、ここまで読んで推測されるのは、世間のオッズだけでなく、偉大な4階級王者のレジェンド、ノニト・ドネアに対しWBSSまでもが軽視し、大会の主役、ヒーロー候補の井上尚弥を優遇していることに腹を立てているのではないかということ。

自分やプロモーターには何の連絡もないのに、11月に日本開催が水面下で画策されている。大橋ジムには連絡している。これに気分を害する気持ちはよくわかる。

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カレ・サウアーランドはここで、決勝は9月、10月、11月で予定している、場所はロンドン、東京、マカオのいずれかになるとおもうとまで発言している。この話を信じれば、3階級で一番早く試合が行われたバンタム級は9月が有力だ。クルーザー級は一か月も遅かったのだから11月だ。しかし大橋会長の口からは11月、しかも井上は8月から本格的なトレーニングに入るといい、前座にはウバーリVS拓真も組み込みたいとまで言った。

まさに、井上陣営や今月頭に試合をしたノルディン・ウバーリにとって好都合なスケジュールである。井上拓真に至っては暫定王座を戴冠後、1つの試合も挟まず、実に約1年ぶりの試合、充電期間は十分だ。それに引き換え、時期も会場も教えてもらえず、先が見えぬままキャンプに入ったと言われるドネア側の不満はよくわかる。

WBSSは井上尚弥の活躍と大会コンセプトで日本では大いに盛りあがっているが、運営はめちゃくちゃだ。テイラーVSプログレイスはグラスゴーで、ブリエディスVSドルティコスはリガでやってしまいたいのが本音ではないだろうか・・・アウェーのレリやバランチェクは予想通りに敗北・・・

選手のキャリアを停滞させないためにも、蚊帳の外のランカーのチャンスの芽を摘まないためにも、WBSSよすみやか終わってくれというのが今の個人的な願望だ。井上尚弥が世界に名を売った大会だが、試合時間は2年で6分に満たず・・・

WBSS後のキャリアの方がずっと大事だ。そしてスーパーライト級にも、プログレイスやテイラー以外の猛者がわんさかいる。

そろそろ、ステフォン・ヤングやエマニュエル・ロドリゲスが再起したりして・・・
パヤノは井上より早く勝負に出ている。

WBSSバンタム級決勝は9月を希望する。遅くても10月、海外開催でお願いしたい。
それがレジェンド、ドネアに対してフェアな条件だ。
WBCにしても正規王者はウバーリだ。王者の場所に出向くのが筋だ。

たぶん井上から逃げるんじゃなく、どうせビッグマッチだから別の機会にもっていくよという真意とおもわれる。

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コメント一覧
  1. ドネアにも井上にもベストな状況での開催は、無理なんですかね?両者とも世界王者だし両サイドの思惑もあるから、その落としどころを交渉するのがWBSSの存在と考えますが!!でもWBSSもレジェンドに対してリスペクト不足も問題です。

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  2. ドネアはキャリアに残された時間もそう多くない中でWBSSに参戦してるのに
    待たせるわ連絡しないわ試合日も決めないわではモチベーションも下がるだろう
    年齢的にもベストコンディションに持っていくのに綿密なスケジュールを決めて
    トレーニングしたいだろうに気の毒としか言いようがない

    ドネアが敵前逃亡するようなファイターでないことは世界中のファンが知ってるし
    運営はさっさとドネア陣営の意図をくんで対応してあげて欲しい

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  3. 大橋ジムの自己都合優先は嫌です。兄弟競演とか国内開催とか興味ないです。井上尚弥ももっとアウェイで戦い続けないと、時間は過ぎていき、望む場所までたどり着けないのでは。

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  4. 何事においてもそうですが、本当の事情ってなかなかメディアにでてこないですよね。仮に上に書かれたようにWBSSが井上を優遇してドネアを軽視しているなら僕もドネアに同情します。エマニュエルロドリゲスも到着時に計量のことで主催者となんか揉め事がありましたよね。井上の方が優遇されているみたいな。その不満をいったトレーナーの単なる妄想かもしれない。実際井上はWBSSにも期待されているようなので、待遇が変わる可能性も否定できないと思います。たとえいろんな運営において障害が起こったとしても、お互い(選手側と主催者側)がちゃんとコミュニーケーションをとっていたら、誤解や勝手な妄想というのは生まれにくいと思うのですが。

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  5. もう初戦で負けていた選手たちが復帰しているなか決勝の日程が
    未だに決まらないというのはきついですよね。パヤノに至っては
    復帰2戦目になるというのに・・・。

    ドネアが「辞退する」って口にすること自体考えられない。
    報道されてる通り11月開催なら、井上はまた半年試合間隔が空く
    ということにもなりますよね?

    何よりも選手の体のこと、フェアであることを優先にして欲しいと思います。

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  6. バーネット棄権、これはドネアのパンチの影響とも言われ自分もそう思えるので納得。ですが、テテの負傷となると既にWBSSの価値は薄れてきてしまっているかもしれません。またネリがパヤノに勝ってしまった場合は尚更かもしれません。さらにWBSSの決勝の舞台が日本でしかも同じジムの弟がタイトルマッチに出て開催も11月となると、個人的にはWBSSに求めた理想の公平な真の階級NO1決定トーナメントからは程遠いです。残された時間も少ないドネアからするとバンタムのタイトルを持っている立場ですからこんな状況で井上と戦うよりも両者ともにアメリカで名の売れた今、WBSSに拘る理由は全くないと思います。

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    • まぁ、牽制でしょう。決勝の意味はデカイとおもいます。バンタムなのに世界的な注目度だから。

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  7. 井上陣営には連絡しててドネアにはぷっつり?
    大会を盛り上げてる井上を贔屓にしてる点もあるかもしれんが、単に興行力に乏しいということと、杜撰なだけに思える
    時期も掴めないのにトレーニングスケジュールは中々組めないよな
    2人がちゃんとした形で試合できるようにしてほしい

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  8. ドネア側に何も伝えず大橋側の都合に合わせ、水面下で動いてるのはよくない。1番の話題性だからシーズン2のフィナーレにとっといてるのかもしれんが。
    まあ、井上も元は優遇される立場ではなく拳で示してきただけだから、今の時代フェアにはいかないけどね。せめてドネアに連絡くらいはせねば。日本にだってファンが多い粋な選手だよ。

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    • 井上が優遇される立場じゃなかったって、ほとんどの試合が国内で、しかもAサイドとしてなんだけど。今現在においてドネアこそ海外で拳で名を馳せた選手でしょうが

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      • 世界的な評価での話です。
        日本時代は謎の試されていない選手だったでしょ、井上は。
        ドネアが上でしたが今は井上の方が話題性と金になります。

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  9. 金銭的に両選手にとって最良なのが良い、一、二ヶ月ズレてもそれならドネアにも納得してもらえるかもしれないし、それが日本なら最高。
    強気設定のチケット価格でも行きたい人は今の尚弥ならたくさんいるだろう。
    井岡パリクテでも3000人の箱の一番安い席で2万で早く完売した、尚弥ドネアなら比較にならないんじゃないだろうか。

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