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見届けた男/ケニー・アダムス

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あまり人となりがわかる記事ではありませんが、生き証人のようなトレーナー、ケニー・アダムスのインタビューです。今はたしかWBSS決勝で井上尚弥と対戦するノニト・ドネアに頼まれてみているかとおもわれます。ノニトが今までで一番だみたいな事も言ってましたが・・・村田VSブラントの再戦で来日し、村田はブラントに勝てるようなコメントも発言していました。

ケニー・アダムスは1988年、ソウルオリンピックアメリカ代表を率いて大きな成果をあげた時のヘッドコーチだ。3つの金メダル(ケネディ・マッキニー、アンドリュー・メイナード、レイ・マーサー)含む8つのメダルを獲得した。その他にもリディック・ボウやロイ・ジョーンズJr、など素晴らしい才能を有していたチームだった。

アダムス
「84年のチームが最も成功したチームでなければならない。プロで大成功しました。1976年、1984年、1988年の順番でしょう。」

30年以上の経験豊富なベテランであるアダムスは選手と同様にプロにコーチを切り替えて1989年初頭にラスベガスに移り、レイ・マーサー、アル・コール、ビンス・フィリップス、チャールズ・マレー、エディ・クック、ケネディ・マッキニーらトップランクの精鋭を指導した。

現在74歳のアダムス(4年前)はドナルド・カリーを指導してリングマガジンの「年間最優秀トレーナー」に輝いた。また、ビンス・フィリップスがコンスタンチン・ジューを衝撃的なノックアウトで破った試合のコーナーも務めた。

多くのトップトレーナーと異なり、アダムスは既に完成されたファイターやスーパースターを引き受けることをしなかった。アル・コールはアダムスと組むまでボクシング経験がなく、マーサーやフィリップスやマッキニー、クックはアマチュアの経験があったがミズーリ州の先住民の血を引くアダムスの元で才能が開花した。

厳格な指導で知られるアダムスは、ディエゴ・コラレス、エドウィン・バレロ、フレディ・ノーウッド、テレンス・クロフォード、ジョニー・タピア、ホルヘ・リナレスなど26人の世界王者をトレーニングしてきた。名もなきヒーローの中でアダムスは保守的なコーチであり、ボクシングの固定観念を払しょくする事に生きがいを感じている。

アダムス
「ハードパンチャーというのは生まれ持った才能で作られるものではないと言いますが、私はディエゴ・コラレスをパンチャーにしました。彼は私とトレーニングするまではパンチ力がなかった。下半身でパワーを生み出す努力などを試みて彼をビッグパンチャーに変身させました。」

30年近い指導の中で想い出深いファイター達を語ってもらった。

ベストスキル ケネディ・マッキニー

彼がベストです。彼のスキルは素晴らしかった。ジャブ、右、フックが突出していました。彼はイタリアのサルデーニャでウェルカム・ニシタから世界タイトルを奪いました。恐らくほとんどの人が知らないだろう試合ですが、史上最大のノックアウトの一つでした。強烈な右でした。

ジョニー・タピアも素晴らしいテクニックを持ったファイターでした。ニューメキシコのアルバカーキ出身でアマチュアの頃から知っていました。あそこから出てくるボクサーはみな素晴らしいファイターだった。彼はセンスがあり打たれ強かった。けれど細かいことなどあまり気にしていないんだ。ただ、殴り合ってどちらがタフかを証明したかっただけでした。「Mi Vida Loca(ミ・ヴィダ・ロカ)=私の狂った人生」を生き抜いていたのです。

ベストジャブ マッキニー

素晴らしい、傑出したジャブの持ち主です。ジャブの連打も、単発のジャブも強かった。ディエゴ・コラレスにもいいジャブがありました。突き刺すような固いジャブです。とても重要な武器でした。ホルヘ・リナレスにも別の優れたジャブがありました。みんなとてもいいジャバーで甲乙つけがたいけど、マッキニーが一番最高でした。

ベストディフェンス マッキニー

これまたマッキニーになります。私が関わった選手の中では最も偉大で万能なファイターでした。彼は全てを持っていた。ディフェンス、オフェンス、ジャブ、右、フック、ボディ、滑らかなパンチ、動きも華麗でした。

ベストチン ビンス・フィリップス

誰よりも頑丈な男でした。ハンマーで殴っても平気でしょう。レイ・マーサーも石のアゴを持ったタフガイでした。

ベストパンチャー エディ・クック

一発のパンチではエディ・クックかディエゴ・コラレスになります。また、エドウィン・バレロも加えておきます。彼らは優れたパンチャーでありナチュラルパンチャーの時代の申し子です。

ハンドスピード ホルヘ・リナレス

恐らくリナレスが最速でしたがマッキニーも同じくらいでしょう。リナレスは4,5,6,7と素早いコンビネーションが打て、果てにフックで相手をノックアウトします。ダブル、トリプルのジャブ、左右に動いて右を下げて左フックで仕留めます。

フットワーク フランク・ライルズ

マッキニーには素晴らしいフットワーク、エドウィン・バレロにも確かな脚がありました。リナレスもそうだが、たぶんフランク・ライルズが一番でしょう。フレディ・ノーウッドも素晴らしかった。方向を変えたり、スイッチしたり、角度をつけたり、自在に動いてパンチが出来ました。

スマート ライルズ

フランク・ライルズでしょう。身長とリーチがあって先を読んで相手を罠に仕掛けます。

屈強 マイク・マッカラム

彼とは少ししか仕事をしなかったけど力強く滑らかでミットが正確で美しい男でした。その他の屈強な男といえばレイ・マーサーでしょう。強靭さにかけては生まれ持った才能を持っていました。彼は優れたディフェンステクニックを持っていなかったけど強靭さで相手を圧倒してしまう。もう一人忘れられないのはルスラン・チャガエフです。彼も生まれ持った才能が強烈で左の破壊力はすさまじいものがありました。

総合 マッキニー

総合的に一番完成度が高かったのが彼です。素晴らしいボクサー、素晴らしいパンチャー、ディフェンスも動きもコンディションも完璧でした。しかし業績でいえば、エドウィン・バレロやホルヘ・リナレスと言うべきかもしれない。特にエドウィン・バレロはすごいパンチャーで強靭な男でした。27勝全KOで初回KOは19回もありました。そうすべき(殺傷)本能があったのです。

エディ・クックも知られざる素晴らしいファイター、パンチャーでした。当時36勝25KO2敗のイスラエル・コントラレスのアゴを2,3か所粉砕して王者になりました。まだ18戦くらいしかしていなかったのにです。

そして27人目の世界王者となるのがノニト・ドネアです。
最初から教えてきたのではなく今となってはエリートを引き受ける立場なのは名将ゆえだろう。

ボクシングに対しとても造詣が深そうだが、コメントは素朴というか素人っぽい面も感じる。恐らく最良の時代を共に過ごした縁の深いボクサーに思い入れがあるのだろう。

みてきた中ではケネディ・マッキニーがあらゆる面でパーフェクトな選手だったが、結果、現実となると、少ししか関わってなくともエドウィン・バレロを無視できないという本音が伺えます。

ボクシングではその才能や性格だけでなく結果も求められるから、こういうインタビューは難しいと他のトレーナーは言ってました。才能ではキューバ人が上だが、練習や試合、相手に対する真摯な姿勢や謙虚な性格ではミゲル・コットが一番スマートだったとペドロ・ディアスが言っていたのが印象的です。ルスラン・チャガエフのパワーには彼も触れていました。

レイ・マーサーの強靭さはたしかレノックス・ルイスも評価していて、数値的なものだけならマイク・タイソンも凌駕していたのかもしれない。それはケネディ・マッキニーにも言えることで、しかしリングに出るとタイソンやバレロの方が圧倒的だったというのがボクシングの奥深さであり、相性や覚悟、性格、殺傷本能など、数値化できない部分がかなりを占めるのがボクシングなのだろう。

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原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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