真の強者は嫌われる現実・・・
崇高、極上にして切ない世界戦である。
https://www.youtube.com/watch?v=-5yJQyVBL1s
2月28日、WBCフェザー級王者のゲイリー・ラッセルJrは無敗の指名挑戦者ツグスソグ・ニヤンバヤルの挑戦を受ける。アンダーカードでは、空位のWBAバンタム級王座決定戦でギジェルモ・リゴンドーVSリボリオ・ソリスが行われる。
[st-card id=98170 ]ゲイリー・ラッセルJr(30勝18KO1敗)
「最強の指名挑戦者の挑戦を受け入れることになった。2月8日、他の王者たちが誰も俺と戦いたがらない理由を示すつもりだ。俺はでフェザー級で最長の王者だが、他の王者たちはみんな俺から逃げた。今回、強い挑戦者に対して仕事をこなし、俺の実力を示す。」ニヤンバヤル(11勝9KO)
「2月8日はファンにとってエキサイティングな戦いになるだろう。ゲイリー・ラッセルJrは才能ある偉大な王者だが、WBCのベルトは私が望むものだ。この戦いに勝つために懸命にトレーニングし準備します。」
正式に決まった。2月に始動するラッセル、今年は年に2試合は出来るかな。
何度も書いてきたが、これがフェザー級で最も崇高な世界タイトルマッチといえる。
ゲイリー・ラッセルJr本人が言うように、他の王者たちは、ラッセルはもちろん、ニヤンバヤルとも恐らく戦いたくなかった。レオ・サンタクルス、カール・フランプトン、オスカー・バルデス、彼ら王者たちは皆、ラッセルを筆頭に強い相手と戦わず、スーパーフェザー級に逃げていった。現王者のジョシュ・ウォーリントン、シャクール・スティーブンソン、シュー・カンもラッセルについて話すのは聞いたことがない。
挑戦者ツグスソグ・ニヤンバヤルはモンゴルのファイター。勝てば、ラクバ・シンに続いて2人目の世界王者となる。しかし既にアマチュアの実績では偉大な先輩のラクバ・シンを超えている。対する王者の難易度も高い。勝利、あるいは善戦だけでも、既にモンゴルの歴史上最高のファイターといえるだろう。ゲイリー・ラッセル以外の王者であれば戴冠できる実力の持ち主だ。
2人とも好きな選手で個人的評価がとても高いので悩ましいが、予想となるとラッセルだ。
判定でラッセル
KOでニャンバヤル
しかし、王者なのに長年不遇だったゲイリー・ラッセルJrに少しの油断や心に乱れがあれば、ニャンバヤルが新王者に輝く可能性、タイミングであるともいえる。少々早い世代交代だ。
ツグスソグ・ニヤンバヤルは、井上尚弥に比肩する東アジアの誇りだとおもうが、相手の頂が少し高すぎるかもしれない。井上尚弥が世界初挑戦でいきなりギジェルモ・リゴンドーに挑むようなものと言えようか・・・
真の強者は嫌われる現実・・・
崇高、極上にして切ない世界戦である。
PBC(プレミアボクシングチャンピオンズ)は時にこういう超リアルで過酷なタイトルマッチを組む。金の匂いがしなくてもやる。
エディー・ハーンやボブ・アラムよりアル・ヘイモンを尊敬する。
他のネットワークより男気を感じる理由がこれだ。