GGGに勝った今、名前の劣る奴らに負けるわけにはいかないカネロは遁走。GGGまでそれに続こうとしている?しかし彼には時間もやり残した仕事も限られているのだろう。村田というカードは失った。正直に言おう、誰もジャモール・チャーロというジョーカーを引きたくないんだ。
サウル”カネロ”アルバレスはスーパーミドル級に移動しようとしています。ゲナディ・ゴロフキンも階級を上げるかもしれません。ボクシングファンはゲナディ・ゴロフキンが本当の敗者ではないとおもっています。ジャッジの地獄にさらされただけだと。カネロVSGGGの3回目を観たいとファンは願っているかもしれませんが、カネロはロッキー・フィールディングと戦います。GGGは上手くやるでしょうか?ファンは待っています。
GGGのプロモーター、トム・ロフラーはGGGもスーパーミドル級に移動することが可能で、対戦相手としてカラム・スミスに関心を寄せている。
ロフラー
「カラム・スミスは偉大なファイターで今が旬です。GGGにとってもこの試合は大きなものになる可能性があります。」チームGGGはどのような動きをみせるでしょうか?それはまだ未定だ。カネロは「安全な相手」フィールディング(彼はカラム・スミスにKO負けしている)を掘り起こし、スーパーミドル級に踏み出すことを選んだ。GGGもライバルの動きに合わせてスーパーミドル級を視野にいれる。
カラム・スミスはGGGにとって過去に戦った小さな英国人(ケル・ブルック、マーティン・マレー)よりもはるかに厳しい相手になるだろう。英国人はこの試合を歓迎するが、HBOが撤退の今、新たな放送局との取引が必要だ。
カラム・スミスにとっても、GGGとの戦いはいいアイデアです。両者にとり得るものと失うものがあります。もしスミスが負けたら彼の王座はとても短いものになります。もしGGGが負ければ、彼はどこへ向かえばいいのでしょうか。それでも、GGGVSカラム・スミスは多くを示唆し、意義のあるものと言えます。
GGGに勝ったという勲章を引っさげて、危険で金の安いチャーロよりも、3階級制覇というもうひとつの勲章を手にいれるため、カネロはスーパーミドル級のもっとも評価の低い王者への挑戦を選んだ。ロッキー・フィールディングは“safe foe”(安全な仇)と書かれていました。
GGGもまた、カネロ不在のミドル級で再出発しても、モチベーションがなくなってしまいました。WBC、カネロ陣営は、再戦するならその前に暫定王者のジャモール・チャーロとGGGが戦えと邪魔者を一人排除する策に出ましたが、GGGにとっても、ジャモール・チャーロとの試合はハイリスク・ローリターン。唯一大金が稼げそうな切り札であった村田諒太との日本でのボーナスマッチも泡と消えてしまいました。
それに勝ったブラントと戦っても、かつて持っていたものより下のベルトを取り戻すだけで今さら何の価値もありません。過去にやったジェイコブス、アンドラーデといった新鋭と戦っても士気が上がる相手ではありません。
GGGにとってのやり残しはカネロへのリベンジだけなのだ。そのためには、カネロが戦うロッキー・フィールディングよりも格上の名前が欲しい。カラム・スミスしかあてはまる相手がいないのだ。
カネロもGGGも、減量がきついわけじゃない。スーパーミドル級は、カネロにとっては一時避難先であり、3階級制覇という勲章が欲しいだけ。GGGにとっては、チェイシングカネロでしかない。
ミドル級は、GGGの陥落、カネロの戴冠と一時逃避によって、王座に動きは出てきたものの、主役の不在でいびつな様相になってきました。
誰もが、金銭的に潤うカネロやGGGが欲しい
しかし彼らはスーパーミドルにご執心
ジャモール・チャーロという禁断の果実には触れたくない
これが現実です。
どうか、スーパーミドル級が、ミドル級のスター選手にとっての都合のいい草刈り場にならないで欲しい。
まだ若いカネロの身勝手な選択は今後しばらく続きそうだが、GGGにとって、他にすべきことがないのであれば、カネロ3まではひたすら対策、沈黙していればいいのではないか。あるいはミドル級で調整試合を重ねる程度で。
カネロのために、合わせる必要などない。
結局、カネロやGGGには絡めず、チャーロとジェイコブスで黒人同士のブルックリン決戦が行われるのではないかな。