
「そこに真実はあるのか」
それがこの試合が決まった時に書いた記事のタイトルだ。
その気持ちは今週末に試合を控えた今も変わらない。
カネロ
「歴史を作る準備ができました。コバレフとの素晴らしい戦いの準備が整いました。チーム、家族、ここにいる私の美しい娘に感謝します。私はあなたを愛しています。勝つ準備は出来ています。コバレフを選んだのは彼がライトヘビー級で最高の選手だからです。彼はベストの一人です。だからこそ、ベストと戦って歴史を作るために選んだのです。ライトヘビー級VSミドル級と言われ、気持ちがいい、いい気分です。土曜日にすべてがどうなるかわかるでしょう。気分は最高です。」
コバレフ
「お互いにこの試合は非常に興味深く厳しいものになると確信しています。私の目標はこのタイトルを守り、また夢(統一)を追いかけることです。カネロが自分を選んだことに気分を損ねたりしていません。逆にとてもうれしいです。私のボクシングキャリア最大(ファイトマネー)のオファーであり、カネロと戦えることは光栄です。それは大きな試練です。ライトヘビー級で私が最強であることを再び証明してみせます。カネロを初めてノックアウトする男になるというのは私の目標には入っていません。ノックアウトを狙うと上手くいきません。リングで様子をみてみよう。質の高いボクシングをしファンとボクシング界のために素晴らしい戦いがしたいとおもっているだけです。」
ツイッターでつぶやいたが、体格差が指摘される両者だが、ダニエル・ジェイコブスとコバレフは数値はほぼ同じだ。試合当日の体重もさほど変わらないのではないか。
かつてジェイコブスの勝ちか引き分けにみえたと書いたら批判されたが、エロール・スペンスや多くの黒人ファイターもジェイコブスの勝ちにみえたと言っていた。まぁあの程度の内容でラスベガスではカネロに勝てないだろう。接戦の判定では無理だ。
少なくとも接戦といえる内容だったが、レジェンドにその名を刻むと息巻いていた敗者ジェイコブスはその後妙に静かになり、12月20日にスーパーミドル級でフリオ・セサール・チャベスjrと戦うことが決まった。これじゃもう引退前の余興かボーナス、小遣い稼ぎと言ったら失礼か・・・普通はジョシュ・テイラーに負けたレジス・プログレイスのように、ロマチェンコに負けたホルヘ・リナレスのように再戦がしたいと叫ぶものではないか・・・
犬猿の仲、ケンカ別れした元コーチ、ジョン・デビッド・ジャクソンはカネロの勝ちを支持している。オッズも4-1でカネロだという。
ジャクソン
「コバレフは俺が何度注意しても決してインファイトの練習をしなかった。それが好きじゃない、相手が懐に入ってきたら両手で押し出すだけなんだ。それでずっと勝ってきたから直そうともしなかった。アンドレ・ウォードがそこをついてきた。カネロはウォードより速いからきっとインに入りボディでコバレフを倒すだろう。」
舞台は今回もカネロの庭ラスベガス、判定でカネロに勝つのがとても困難で有名だ。
カネロの相手はみななぜか「ノックアウトは狙わない、ジャッジは気にしない、フェアであることを信じている」という。
素行が悪く根は意地汚いコバレフのことだから、ピエロになるはずがない、本気でやればカネロをノックアウトするだろうと信じている自分と何も信じられない自分がいる。この試合だけでもう一生困らないビッグマネーが手に入る。
だから試合の焦点はどっちが勝つのかといったドキドキハラハラのものでも、細かな技術、戦術論でもない。
この試合が本気のガチンコバトルであるかどうかだけだ。
カネロはもう次を示唆している、ベテルビエフと戦う準備があるとか、クルーザー級も制して5階級制覇を狙うとか。
コバレフのパンチも効かないようなら何だって実現してしまうだろう。
その他カードの方が楽しみだよーん
ミゲル・ベルチェルトVSジェイソン・ソーサ
ジェルウィン・アンカハスVSジョナサン・ロドリゲス
ライアン・ガルシアVSロメロ・デュノ
岡田博喜VSハビエル・モリナ