悩ましき極上/クリス・ユーバンクJrVSマット・コロボフ

応援しているのは不遇のコロボフだが、ユーバンクJrだけはいい選手だとおもうんだよなぁ、深みはないが運動神経が素晴らしい。どっちが勝っても負けても悩ましい。

https://www.youtube.com/watch?v=lPmor6vdLp4

12月7日、ニューヨーク、ブルックリンのバークレイズセンターで、クリス・ユーバンクJrはトップランカーのマット・コロボフとの対戦でミドル級に復帰する。

ユーバンクはスーパーミドル級で戦ってきたが、WBSSでジョージ・グローブスに敗れ、今年初めにはオリンピック金メダリストのジェームズ・デゲールを下し引導を渡した。

ユーバンクJr
「アメリカで戦うことが夢でした。イギリスで多く戦ってきましたがいつも何か足りないと感じていました。アメリカのファンの前で自分を証明したい。これはチャンスです。

私は本当のスーパーミドル級ではありませんでした。体重を増やすために朝から食事を過剰にとっていました。ミドル級であれば、大きな相手と戦ってきた経験からしても、私は獣になるでしょう。

コロボフはストップするまでは厄介な相手でしょう。ファンに面白い試合を提供しよう。しかしコロボフをクリアして、ジャモール・チャーロを追跡するのが私の本当の狙いだ。チャーロはミドル級のエリートファイターの一角とみなされているが、彼が私のレベルではないことを証明したい。私とチャーロの戦いはとてもエキサイティングなものになります。」

コロボフ
「再びバークレイズセンターで戦えてエキサイトしています。今回はきちんとベルトを獲ります。(WBA暫定ミドル級タイトル)チャーロ戦もアリーム戦も私の勝ちだと多くの人が信じています。私はチャーロとの再戦に値しますが、今はユーバンクに集中している。
過去ではなく未来に焦点を当てる。未来しかコントロールできないから。ユーバンクは最高のファイターの一人だが、私はもっと規律のあるファイターでよりテクニカルだとおもう。ユーバンクはいいものを持っているがスタイルの違いが試合をエキサイトなものにするでしょう。

体重は気にしない。お互いにプロだ。彼がスーパーミドル級だったように、私もミドルとスーパーミドルの間で戦ってきた。体重で悩むのはむしろユーバンクの方じゃないかな。」

WBAの暫定ミドル級王座がかかるという。村田の下の王座ということになる。
普段なら「無冠の帝王」マット・コロボフを応援したいし、実際そうなるだろうが、ユーバンクJrが出てくるとはおもわなかった。彼は筋がいい。

ユーバンクJrはアマチュアキャリアが豊富というわけではないが、確かなる父親の才能を受け継いだ天才肌だ。このあたりの階級では誰よりも速く、爆発的なラッシュができる、アスリートとして抜けている。スーパーミドル級でも屈強そうなアブニ・ユリディン(トルコ)にもスピードとキレで圧勝している。元王者、五輪金メダリストのジェームズ・デゲールにも差をつけて勝った。親父譲りだとしたらタフネスも相当だろう。

しかし、経験不足故か、やや単調でスピードの優位性を消されると不発、消化不良に陥る。ボクシングに奥の深さがない。体格もスーパーミドルでは不足していた。才能だけなら過去に負けたビリー・ジョー・ソーンダースやジョージ・グローブスに劣っていないだろう。

そんな、天才肌のユーバンクが、ベテランのアマチュア皇帝マット・コロボフを乗り越えられるかに注目だ。コロボフは安定した力、テクニックを発揮するので、内容次第でチャーロとの実力差もおのずと図れるだろう。

ミドル級の「エリート」と言われる面々が皆ジャモール・チャーロから逃げる中で、チャーロをターゲットにしているユーバンクには好感が持てるし、彼だけは対抗できそうなアジリティを持っている。見た目だけであれば村田諒太とは次元の違うスピードとエンジンにみえてしまう。

米国メインのミドル級に、イギリスから彼が参戦してくるとはおもわなかった。イギリスの選手が本場でどれだけ通用するのか楽しみだし、彼のスピードなら通用するだろうという期待がある。しかしコロボフは好きだし・・・という葛藤が・・・。

ミドル級の「エリート」帝王に君臨するカネロは恐らく戻って来ないだろう。コバレフ戦であれだけ増量し、しかも勝って気分を良くし、戻ってこれるとはおもえない。

戻って来ないなら来ないで、やっとミドル級が動くことになる。

戻って来ないなら返上してくれ。
もっとみたいファイター、試合がたくさんあるんだ。

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