時計の針を止めて/ルイス・ネリVS山中慎介

山中VSネリ2について海外記事の紹介です。ニュアンス訳ですが評論家的には世界問わずこのような見解なのでしょう。私は違います。山中が勝つとおもっております。

多くの人がこの記事を読んでいる頃、試合の結果は出ているでしょう。

35歳のベテラン山中慎介と23歳の無敗王者ルイス・ネリーの再戦は、米国時間の早朝に行われます。本来であればこれがネリの2度目の防衛戦のはずでした。

しかしネリーは計量失格しました。

山中はベルトを取り戻すチャンスです。ネリは王座を防衛する事ができません。

バンタム級のリミットは118ポンドですがネリは123ポンドを計測し2度目は121ポンドでした。スーパーバンタム級のリミットが122ポンドですからこれをも超過した事になります。写真をみると、ネリは落胆しており、病人のように見えます。バンタム級王者はフェザー級のウェイトで現れました。

言い訳は無用です。

山中には昨年の不運から報いを受けねばなりません。ネリはこれが初めての違反ではありません。初戦で山中に勝ったネリはドーピング検査にひっかかりました。ジルパテロールが検出されたのです。

ジルパテロールは、世界アンチドーピング機関で禁止された物質です。その薬は牛の身体を大きくすることに用いられますが、人間が服用すれば筋肉増強剤になります。他のスポーツで喘息の治療のため、特別に薬の使用を免除されるケースがありますが、ネリーはそのような対象ではないのにタイトルの保持が認められました。

”beef exemption”(牛肉免除)メキシコ牛肉のグレンブテロール汚染によるためという理由で、ドーピングを免除される最新事例の選手になりました。

安全上の論理的な疑問

「今後、(牛肉免除)という名のドーピングフリーパスになるリスクがありませんか?」

別の安全上の疑問

「10歳以上若いファイターにストップされたベテランが、再戦で体重超過の同じ相手と戦う事がフェアと言えますか?」

山中は報われるべきです。

彼は2011年から2017年にかけて、ビッグ・ダルチニアンやアンセルモ・モレノを含む相手に長く12度の防衛をしてきました。マルコム・ツニャカオやリボリオ・ソリスといった元王者も含みます。

彼は長い年月、ずっと体重を守り、この再戦の薬物検査も計量もクリーンでした。
山中はルイス・ネリーによる疑惑の敗戦の記録を除外されるべきです。
ドーピングと5ポンドの体重超過というアンフェアな試合を避ける事もできますが、山中は試合を受け入れます。時計は針を止めません。

ネリーに期待してきたファンにとっては残念で恥ずかしい事です。山中に勝ち、とても才能豊かな選手と期待されました。ドーピング陽性結果があってさえ、ネリーは井上尚弥やその他バンタム級のライジングスターとの激突を期待される存在でした。

もはや、ネリがこの試合で勝とうが負けようが、彼をまともに評価できません。疑惑の眼でみなければなりません。

過度な体重超過問題について真剣に考えねばなりません。近年特に大事な世界戦の舞台でしばしば起きています。TV局は試合をキャンセルしたがりません。認可団体の措置、処罰では問題を解決するに足りません。

過酷な減量の努力の果てギリギリ失敗したのと違って、今回のような大幅な体重超過の場合、減量を放棄していたと考えられます。その方が、若いボクサーにとりビジネス的に旨味があるからです。勝利への簡単な道を選ぶことで、無敗を守り別の王座に挑戦できる。失うものより得るものが大きいのです。

おそらく、山中は木曜日、リベンジに燃えるでしょうが、難しそうです。35歳のバンタム級がどんなに時計の針を遅れさせようとも、ネリに敗れる以前から、彼には衰えの兆しがみえていました。

それは無情な時の経過、しばしばアンフェアなビジネスです。

この文章で大事なのはここ

過酷な減量の努力の果てギリギリ失敗したのと違って、今回のような大幅な体重超過の場合、減量を放棄していたと考えられます。その方が、若いボクサーにとりビジネス的に旨味があるからです。勝利への簡単な道を選ぶことで、無敗を守り別の王座に挑戦できる。失うものより得るものが大きいのです。

牛肉の次のキーワードは栄養士でした。責任転嫁です。
減量放棄してでも勝ちゃぁいい。メキシコのサリド方式です。

ですが、私の尊敬するリカルド・ロペスは減量放棄のロセンド・アルバレスを駆逐しました。体重超過ではないものの、アウェーで露骨な贔屓にあってもユーリ・アルバチャコフはムアンチャイをボコボコにぶっ倒しました。ユーリなどそもそも減量いらず、普段と同じ体重だったそうですが・・・

なので、この記者と私が違うのは、山中が勝利する!
この一点です。

孤独な闘い、いざ!!

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