日本の異端・世界の潮流/中村優也の歩き方

2月9日にフィリピンで若き暫定王者のレイマート・ガバリョに挑むJBC非所属のプロボクサー、中村優也についての記事があった。なかなか興味深い内容だ。

子供のころからインターネット、スマホ、SNSがある世代ならば、旧態依然でガチガチな無駄な組織や人間など省いて、ボクシング界の構造を変えていけるかもしれない。「西日本ボクシング協会・新会長に山下正人氏」こんなニュース全然心に響かないもんな。

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日本のプロボクシング界はクラブ制度になっており、マッチメイクやマネージメント、指導を担当するスタッフなどがいる「協会加盟したボクシングジムに所属すること」が、コミッションから条件にされているが、外国では、あくまでそれらが一か所にまとまっているとは限らず、ボクサーが必要な人材を選んで、個々に契約を結ぶことも多い。

中村もこうしたスタンスを取りたいとして、フィリピンの選手ライセンスを取得。練習場所は国内でもあくまで自分の都合で選び、マッチメークはSNSを軸に中村自身で行なっている。

メリットはファイトマネーの手取り率がセルフの分だけ高くなること。
デメリットは、自分をプロモートする力がないと何もできないこと。

去年12月、中国・重慶での興行に出場した際、フィリピン人関係者から「井上尚弥(大橋)が正規王者でノニト・ドネア(フィリピン)がスーパー王者のWBA世界バンタム級で、俺は暫定王者をプロモートしている。よかったら、試合をしてみないか?」と誘われたという。

この大抜擢を断る理由はなかったものの、暫定王者ガバリョも20勝17KO無敗の逸材であり、9勝(7KO)2敗1分の中村にとって、下馬評不利は覚悟しなければならない。

中村
「番狂わせを狙うには初回に最大のチャンスがある。ハイリスク・ハイリターンな戦い方こそが自分にとってベストな選択」と作戦を掲げ、

「自分のようなフリーランスなスタンスが日本でも認められる時代が来て欲しい」

という夢も語った。

世界ではネットワーク戦争による選手の囲い込みが活発だ。より強く、面白く、人気ある選手と契約しファンを掴んだものが勝つ。DAZNはアジアのシーサケットやニエテスとも試合契約した。しかし日本人との契約は難しい。日本独自の縛りでがんじがらめだから。

韓国で夢破れ、なんとか世界戦にこぎ着けたものの惜敗、もう後がないとおもわれたムハマド・ワシームでさえ、MTKグローバルとの契約を掴んだ。今の時代、どんなに過酷な条件でも、才能があって諦めなければボクサーは道を切り開いていけそうだ

ユーチューバーというのは、マスコミのお偉方や年配の人ほど見下す職業かもしれないが、やってる事はセルフプロデュース。自らコンテンツを作り、TVではなくYouTubeというメディアを生かして世間を動かし、流行を作っていく。大手プロモーションの下、その駒として働くタレントよりもよほど実力がある。

もはや、TVがリードしていく世の中ではない。本当の価値、可能性を見出せば、今の日本には変えるべきもの、省いていいものがたくさんある。

かつて井上尚弥の対戦相手がおらず、大橋会長はFacebookでヨアン・ボワイヨと直接コンタクトをとった(しかも自動翻訳機能で)というが、それがヒントであり答えだ。誰でもそれくらいはできる、世界と交渉できる。世界を旅するボクサー、ヨアン・ボワイヨは中村優也であったのだ。

ジムは施設提供、興行やマネジメントには関わらない。
選手のマネジメントやプロモーションは個人の自由契約。
世界の潮流にあった流れに変わっていくことを願う。

日本人王者は日本の世界王者というイメージが強く他の強豪王者は日本にはほとんど来ない。JBCとか日本王座などいらないのではないか。

この記事のこんなコメントに共感するのだった。

日本は時代遅れの鎖国文化が社会を支配し極一部の利権の亡者を潤している。
いい加減、ぶっ壊さな

世界中で日本が最も顕著、特異なのだ。

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