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コロナからタイの夜明け/シーサケット・ソー・ルンビサイvs.アムナット・ルエンロン

投稿日:

15

両者、ピークの8割、5割程度が現実かなと覚悟している。

元WBCスーパーフライ級王者のシーサケット・ソー・ルンビサイは、土曜日にタイのバンプーン、ワークポイントスタジオで元フライ級王者のアムナット・ルエンロンとの試合で15ヶ月の中断から復帰する予定だ。

115ポンドでリングマガジンからNo.1と評価されているソー・ルンビサイは、面白いスタイルマッチになるはずのアムナットとの対戦を楽しみにしている。

ソー・ルンビサイ
「アムナットのスキルはワールドクラスであり、この試合のためにいい準備をしていると聞きました。素晴らしい戦いになるだろうし、とても興奮している。彼はプロボクシングだけでなく、トップレベルのムエタイやアマチュアボクシングでも非常に経験豊富です。」

この試合はコロナウイルスのパンデミックのために、数ヶ月の間に何度も予定が変更されてきた。

ソー・ルンビサイ
「私たちボクサーや関係する全てのチームにとって理想的な状況ではないことは明らかですが、国民の安全を守るためには私たち全員が自分の役割を果たす必要があることは理解しています。私は今、8月1日がとても楽しみで興奮していますし、すべてのファンに最高の戦いを与えることに集中しています。」

ソー・ルンビサイがオフの間、2度勝利しているローマン・ゴンザレスが無敗のWBA王者、カリ・ヤファイを倒して王座に返り咲いた。ゴンザレスの活躍で33歳のソー・ルンビサイに火がついた。

ソー・ルンビサイ
「ローマンの勝利を非常に喜んでいる、彼はその地位に値する。ローマンはレジェンドであり、下の階級で非常に多くのことを成し遂げてきた。試合では非常に強く見えたし、印象的な戦いをした。数ヶ月前に彼を祝福するためにビデオ通話をする機会がありました。素晴らしい機会でした。彼は立派な男だ。」

ナコルンルーン・プロモーション(NKL)のバンク・タインチャイ・ピシットゥティナンは、アムナットとの試合を実現するために努力してきたが、世界の舞台でソー・ルンビサイが大きな影響を与えることを期待している。

タインチャイ
「シーサケットにとって非常に重要な試合です。この試合で勝利しなければ、フアン・フランシスコ・エストラーダとの3部作に進むことができない。階級のトップファイターであることを世界にアピールする必要があります。

アムナットはタイ史上最高の戦術的ボクサーの一人だ。シーサケットは最もハードパンチャーの一人で、そのパワーとスタイルで歴史を作ってきた。これは正反対のスタイルを持つ2人のタイのレジェンド同士の戦いになるだろう。タイとアジアの古典的な試合になるだろう。

ショコラティート・ゴンザレスとエストラーダに歴史的な勝利を収め、シーサケットは歴史に名を残すことができました。

アムナット戦での印象的な勝利は、彼をエストラーダとの3戦目、そして近い将来のビッグファイトに向けての準備を整えてくれるだろう。シーサケットは現在、エストラーダの指名挑戦者となっており、もし勝利すれば、当面の目標はWBCスーパーフライ級タイトルになる。この3部作はスーパーフライ級でのもう一つの歴史的な戦いになるだろうし、世界中のファンが見たいと思う戦いになることは間違いない。」

2006年、アムナットは強盗の罪で15年の懲役を言い渡された。その後、刑務所のボクシングプログラムに参加し、翌年には全国タイトルを獲得した。勝利の後、恩赦を受けて刑務所から釈放された。2007年の世界選手権で銅メダルを獲得し、2008年のオリンピックでは国を代表し2012年にプロに転向した。

小学2年生しか出ておらず、落ちこぼれで元薬物中毒者のアムナットは、プロになり、2014年にはロッキー・フエンテスをアウトボクシングで下してIBFフライ級のタイトルを獲得した。5回の防衛に臨み、井岡一翔、マックウィリアム・アロヨ、ジョンリエル・カシメロらの挑戦を見事に振り切り、2016年5月の再戦でカシメロに王座を奪われた。その後2度の敗戦を喫しているが、現在は2連勝中。40歳の彼が世界タイトルを争う希望を抱くならば、勝利が必須であることは理解している。

シーサケット・ソー・ルンビサイvs.アムナット・ルエンロンの試合は、米国ではDAZN、英国ではマッチルームのYouTubeチャンネルでライブ配信される。

シーサケットのサクセスストーリーはパッキャオのタイバージョンかというほど歴史的で、エキサイティングだった。無敗のP4Pナンバーワンの幻想を打ち破ったカタルシスは、ボクシング界でも最高のストーリーだ。

しかしパッキャオと違い、シーサケットは万能型ではなかった。フィジカルとパワーのゴリ押しパンチャーであり、フットワークやテクニックに穴があるまま快挙を成し遂げた。

マニアの懸念は当たり、エストラーダとの初戦は怪力ファイトの延長で勝てたが、再戦でスキル負け。この大事な局面でシーサケットはサウスポーを捨ててオーソドックスで戦う冒険に出た。

これが、個人的には悩ましく、作戦であり本来右利きなのだろうが、サウスポーだからシーサケットは恐ろしいのだとおもっている自分はまだ彼を見限ることはできない。

タイに凱旋帰国したシーサケットは英雄と持てはやされ、アジアの新興勢力と契約したが、やはりボクシング専門でなく歴史もないので駄目だったのだろうか。

東南アジア、タイ人は勤勉タイプと放蕩タイプに分かれるから、シーサケットのコンディションはリングに上がってみないとわからない。

対するアムナット、残念ながらマニア筋ではもう40歳、過去の人扱いだろう。

ダイヤモンドの囚人/(Petch=宝石)アムナット・ルエンロン

訳あって、32歳という普通のボクサーならば引退もちらつく年齢になってプロになったアムナット。あっという間に駆け抜けたキャリアだったが、世界王者となりベルトを5度防衛、井岡やゾウ・シミンよりも極上だった ...

カシメロとの再戦に敗れ、ライト級まで増やしてオリンピックに出たり、日本でボクサーではない那須川の餌食になったり、もう余興ファイター、金のためだけに続けている状態に落ちたと考えるのが普通だ。きっとこの試合も、過去の貯金で頑張ります程度で、いずれシーサケットのパワーに屈するに違いない。

しかし、アムナットの心は誰にもわからない。
本気、良コンディションだと抜群に上手い。マスタークラスのスキルを持つ。どの程度の覚悟と準備で仕上げてくるかは、これまたリングに上がってみないとわからない。

それでも40歳、予想は大きくシーサケットだろう。

究極に練習し、コンディションを整えたサウスポーのシーサケットのパワフルなファイトをまた観たい。あれが復活したなら、ロマゴン、エストラーダを連破する実力はあるはずだ。アムナットの醜態は観たくない。願わくばアップセットレベルのコンディションを見せて欲しい。

しかし、両者、ピークの8割、5割程度が現実かなと覚悟している。

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原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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