階級別 フライ

雑草という名の草はない/木村翔VS田中恒成

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世界から取り残された階級といえなくもない日本のお家芸、フライ級の日本人同士の対戦です。しかし、なかなか、比嘉からタイトルを奪ったロサレスは大柄でパワフルでシーサケット戦を画策していますし、ダラキアンやムザラネも実力者です。

9/24:
愛知、武田テバオーシャンアリーナ

WBOフライ級タイトルマッチ
木村翔(青木)VS田中恒成(畑中)

ここは、田中の地元であるフットサルの競技場で、プエルトリコのアコスタに勝った場所だ。いわゆる雑草VSエリートの構図で漫画的に絵になる2人だが、試合展開は簡単ではなさそうだ。

木村翔
17勝10KO1敗2分

今時珍しい本当の叩き上げといえる選手で、敵地で元五輪2連続金のエリート、ゾウ・シミンを下すまでは日本でもノーマークの存在だった。一応WBOアジアパシフィックフライ級王者という肩書はあったが、それまで強豪との対戦は皆無であり、デビュー戦で負け、引き分けも多い地味なキャリアといえた。しかし、アップセットを起こしたゾウ戦、以降、元王者の五十嵐に対しても、フローイラン・サルダールに対しても、技術でも何よりフィジカルの強さをみせつけ、快勝してみせた。

テクニシャンとはいえないが、底力がどこまであるかわからない未知数がたくさんの選手といえる。

田中恒成
11勝7KO

こちらは獲ればロマチェンコと並ぶ世界最速での3階級制覇がかかる、日本のエリートボクサー。高校生までではあるが、トップアマ出身で海外での経験もある。兄も日本のトップアマ。見栄えでは井上尚弥に次ぐほどスピーディーでテクニカルで華がある。過去、何度かダウンしており、フィジカルに不安はあるが、パンチにキレがあるので非力ともいえない、KOの魅力も持つ。

個人的には田中を支持するが、名のある選手に完勝しても無名でもパワフルな選手に苦戦してきた田中にとって、木村は得体が知れない相手といえる。

ゾウも五十嵐もサルダールも、技術やキャリアでは木村を上回るとされ、そこで勝負しようにも結局潰された。しかも試合ごとに木村の強さは安定感を増している。ゾウ戦は判定であれば危ないところだったが、試合ごとに安定感が増しKO回を早めてきている。

田中はフライ級のテストマッチとして、フィジカルが強そうな無敗のフィリピン選手、ロニー・バルドナドを相手にそれをクリアし、スパーリングパートナーとしてもバルドナドを迎えて対策しているという。

試合は田中のスキルとスピードによる完勝だったが、エグイパンチを当ててもバルドナドはケロッと立ち向かてきた内容を踏まえると、田中はタイミングや角度で倒すタイプであり、一発が重い方ではない。

「僕には技術がないから自分の強みで勝負する」という木村の持ち味はやはりフィジカルだ。ブロッキングで被弾を防ぎ、プレスをかけてボディから相手を崩していくファイター型だ。ドがつくファイターではなく一定の距離と足は駆使するが。

持ち味を生かすべく、タイでのハードワークが慣例となっているようで、恐らく体力、スタミナは相当なものに仕上げてくるだろう。

判定で田中
KOで木村

と書けば簡単だが、どちらのペースで進むかで試合は決まるだろう。

振り返ると井上尚弥も、ビッグネームには快勝し、タイの無名選手に手こずってきた気がするので、何かが狂わなければ、田中の実力はもっとわかりやすく開花、発揮されるはずだ。素質開花し田中が無傷で3階級を制すると予想するが、木村の屈強さに苦戦するだろう。

木村の実力が今だ謎なのでこう予想するが、この試合をパーフェクトに勝つようなことがあれば

勝者はかなりの実力者
日本でただひとりの誇れるフライ級世界王者
といえる。

そして、この不人気階級を試合でアピールしていかねばならない。

雑草という名の草はない、木村からたたき上げ、雑草が取れて、ニックネームがつくとしてもめでたい事で、この試合はどちらに寄ることもなく観戦できそうだ。

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プクー

原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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