吠え方を忘れた小さなライオン/レオ・サンタ・クルスVSラファエル・リベラ

今週のサタデー・ナイト(日本時間日曜日)の注目は岩佐亮佑VSセサール・ファレスですが、独特のセンスとシュールと紹介したフェゲロア兄弟の兄が久々に出てきたり、怪物君のカシメロがはじめて日本人と戦う試合など見どころはたくさんあります。しかし、メインはこの男、レオ・サンタ・クルス、だから触れておく

レオ・サンタ・クルス
本名:レオデガリオ・サンタ・クルス
ニックネーム:Teremoto(大地震)

3階級世界王者
35勝19KO1敗1分

元WBC世界ライト級暫定王者ホセ・アルマンド・サンタクルスの弟
2005年、ジュニア・オリンピック・インターナショナル・トーナメント優勝
2006年、全米選手権にバンタム級(54kg)で出場するが決勝でゲーリー・ラッセル・ジュニアに敗退

今年でようやく30歳なのね、随分と在位が長い気がするがフェザー級では2017年にカール・フランプトンに引き分けみたいな敗北をしているのでこれがまだ3度目の防衛戦である。はじめて、バンタム級で王者になったのが2012年、長谷川とも戦ったブシ・マリンガに大差判定勝ちなのでもう7年の歳月が経つ。

元々、サンタ・クルスのファイトは嫌いではない。手数のファイター、ラッシャーなので試合は必ず打ち合いでエキサイティングだ。しかし長い年月を経て、無敗のまま3階級を制するような大物ではないという想いのままずっと今に至る。170センチと上背はあるのだが、もう手数と気持ちだけのファイトに飽きてしまっているからかもしれない。キャリア、戦績はすごいが、いつも自分より少し下、必ず勝てそうな相手としかやってこなかった。その厳選されたキャリア構築にウンザリしている。

それでも、アブナー・マレスやカール・フランプトンにはほんのわずかな差で上回るしぶとさと勤勉さには恐れ入るが、日本人はもちろん、本当の強豪、王座を脅かしかねない怖い奴とは誰とも戦っていない。これだけの王者であればやらねばならぬ試合が抜けている。あの頃のドネアや長谷川、西岡、山中、リコンドー、誰もサンタ・クルスだけは近くて遠い存在だった。

さらには今年は4階級制覇、スーパーフェザー級を視野に入れているという。もう、どんなに頑張っても手数とリングジェネラルシップの判定勝ちしか出来ないんじゃないかな。パワーの脅威がバンタムあたりで停止信号だ。ウーゴ・ルイスVSゲルボンタ・デービスを見て考えを改めただろうか。

その前に口ではしきりに煽る、アマからの宿敵、ゲイリー・ラッセルJrとの統一戦だけは果たしてもらわねばならない。なので個人的には新米王者の中国の徐とたいして変わらぬ評価であり、マーク・マグサヨやニヤンバヤルの方が上だ。極端な事をいえば・・・

サンタ・クルスに対する不満ばかり述べても仕方ないので、話題を変えよう
一応フォローしとくと、とても勤勉で根性あるファイターだとおもいます。
根性比べの打ち合いでサンタクルスを凌駕するのはかなり大変だ。同じ土俵でコツコツやるなら相当しぶとい。

話題変わってサンタ・クルスの今回の相手も安定の格下、その格下もピンチヒッターになりさらに期待薄。2019年に統一戦と4階級制覇をかかげるサンタ・クルスにとっての幸先のいい今年のスタートダッシュに過ぎないメインカードです。

が、それだけではつまらないので、ピンチヒッターのラファエル・リベラを予習してみますと、アンダードッグマニアな血が少しだけ騒ぐのでした。

ラファエル・リベラ(メキシコ)
26勝17KO2敗2分
24歳

戦績は王者に劣りますが、はっきりと負けたのが、2017年のジョセフ・ディアスにほぼ完封負け。その他はジュエット・ゴンザレスにSD負け、2分はなぜかSDとMDになっています。(メキシコはSDやMDが引き分け扱いなのだろうか)

ジュエット・ゴンザレスといのは米国ホープで現在21連勝12KO無敗。アマではジェルボンタ・デービスに勝ったこともある逸材です。(プロではやや平凡だが)ジョセフ・ディアスというのも型にはまった戦い方だと強い。アンドリュー・カンシオをKOしているほどには強いのだ。

そんな記録を持つリベラ、今はスーパーフェザーにクレジットされる彼の若さと気持ちに期待すれば、少しは楽しみも増えそうだというのがこの試合の展望です。下降線だったウィルフレド・バスケスJrに勝っている。

https://www.youtube.com/watch?v=tQDPvu8pAn4
https://www.youtube.com/watch?v=ZeEhU6W_v-E

バリエーションは少ないですが、体つきもよくパワーもありそうないい選手です。
一発の威力はアブナー・マレスやサンタ・クルスよりありそうです。
ジョセフ・ディアスには恐らく全局面で空回りさせられたのだろう。

サンタ・クルスは再戦でカール・フランプトンを退けたようにキャリア特有の技術の幅もありますが、基本的にはエンドレスファイター気味のラッシャーなので、その気迫と手数に負けず、そこで勝負せず、強打をぶちかましてもらいたいものです。判定になると恐らく手数と気持ちのサンタ・クルスになりそうなのでぶっ倒す気概でいくべきです。

にしても、スキルでも手数でもサンタ・クルスにとってやりやすそうな嫌らしさのない正統派かなぁ、リベラは。

ラファエル・リベラ
「彼らはギャラのために俺を呼んだ。俺は彼らの銃の標的じゃない。レオ・サンタクルスの王座を奪うために来た。」

サンタ・クルス
「どんな相手だって格下とおもってない。特にメキシカンはハングリーだ。リベラは強い。先をみずこの試合に集中している。でも今年は統一戦やスーパーフェザー級など飛躍の年にしたい。父がお前なら出来ると言うんだ。」

[st-card id=52162 ] 俺たちもお見逃しなく!

にほんブログ村 格闘技ブログ ボクシングへ
にほんブログ村


ボクシングランキング

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で
What’s your Reaction?
最高
最高
0
いいね
いいね
0
ハハハ
ハハハ
0
うーん
うーん
0
がっかり
がっかり
0
最低
最低
0
おすすめの記事