クロフォードVSポストル、村田他
LAS VEGAS, NV - JULY 23: WBO junior welterweight champion Terence Crawford (C) poses with members of his team after his unanimous decision victory over WBC champion Viktor Postol of Ukraine at the MGM Grand Garden Arena on July 23, 2016 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Steve Marcus/Getty Images)

クロフォードVSポストル他

先日のサーマンVSポーターと同様
すごいカードなのに気持ちがのらず、日曜で外出予定もあったので
観戦せず、動画チェックだけでしたが、村田の試合動画があったら書こうとおもってました。

まず

村田VSジョージ・タドアニッパー

https://youtu.be/kTneRgh_lC4

タドアニッパーという選手が戦績はいいが、対戦者の質があがると結果を残していないので
未だおいしい対戦相手レベルだったように感じますが、内容は圧巻です。

硬さや不器用さのある村田ですが、高いガードで自分からプレスをかけていくのは不変なので
そのあたりは先日の和氣とは違って安心感があります。
ペースを支配できなくとも、ダメージも最小限で我慢ができる入り方です。

左ジャブも右ストレートもキレているし、何より左ボディがキレイに入り
こういう試合をみせつけられると今後の対戦相手は間違いなく村田の左ボディを警戒します。
すごい破壊力だと恐怖心を植え付けることができたでしょう。

どんなに素晴らしい勝ち方をしても今の対戦相手レベルでは語れないところがありますが
過去のどんな世界ランカーよりも完敗に終わったタドアニッパーですから
彼が戦ってきた相手との比較はできるし、次のステップに文句ない圧勝でありました。

コメントも表情も、冷静で熱くならないように、飄々とした印象の村田ですが
結果、内容は最近の試合は素晴らしく、GGGでなければ世界戦の舞台に出てもよさそうな雰囲気が出てきました。

三浦のように、殺気に満ちたアドレナリン上がりまくりな状態と村田みたいな冷静ではどちらがいいのかわかりませんが、初回の内容をみると冷静に淡々と戦い、興奮を表に出さない方が結果としてはよさそうです。どうせ集中するのだから。

自分が勝手にライバル視しているイエフゲン・ヒトロフはもう14戦してますが(別記事で書きます)
村田の方が優遇されており、先にチャンスを掴むかもしれません。

標的とされるビリー・ジョー・サンダースの動向は未確認ですがデビット・レミューが濃厚とか。
レミュー相手でも今日のように戦えるようなら期待してもいいかもしれませんが、相手レベルは一気に上がることになりそうです。

しかし本当に小柄でパワーレスな相手を厳選してるな。
タドアニッパー、村田より小さいのは仕方ないにしても体の仕上がりも緩いぞ。

https://youtu.be/bJcI5dOU5lQ

オスカー・バルデスVSマシアス・ルエダ

無名のルエダを応援していましたが、アマの実績や期待値、勢いのバルデスが圧勝しました。
ポーカーフェイスのまゆげ君、ルエダ、一番情けない負け方だ。前半のボディとは。

バルデスは人気も実力も確かな本格的な選手です。この年齢で五輪に2度出場。
メキシコ国内でもカルロス・クアドラスより上に君臨していた選手です。

けれど自分的には、確かに先日のジョナサン・グスマンみたいな強さ、怖さ、技術もある一流選手なのだが、勢いとセンスはすごいがパンチがフックやアッパーばかりなのが気になる。
打ち合い活路な超絶フッカーなので奥行きはあまり感じません。
けれどこの男が次世代のメキシコを代表する選手であり、サンタクルスよりは上かもしれません。

長谷川が強かった時もバルデスっぽくフックぶんまわしが強烈だったが
インをつかれると脆さもあるのだ。

ヤン・イクVSレニー・ザッパピグナ

実はこの試合が地味に気になっておりました。
ヤン・イクは中国では期待値高い選手だろうが、クエンカ戦でほぼ全貌をさらした格好。
対するザッパピグナも職人ミゲル・バスケスに何もさせてもらえなかったり、土屋との激闘を制したり、頂点レベルは厳しい雑なところがありますが、パワフルで力強いところのある選手で、ヤン・イクには厳しい相手とおもっていたらやはりそうだったようです。
土屋の方がザッパピグナを追い詰めたとおもう。

かみ合うレベルですが、世界のパワーと力強さをもった選手です、ザッパピグナ。小原や岡田でギリギリ勝ち負けというレベルだとおもいます。

ホセ・ベナビデスVSフランシスコ・サンタナ

Sウェルターに上げたようです、ベナビデス。
最上級の素質とハンサムルッキングな若いベナビデスですが、大切に隔離された選手なのかなぁ。
表舞台で派手に目立つことができていません。技巧で完勝のようですが、相手の粘りにあい地味な判定のようです。

先日ヘレーラを下したフランキー・ゴメスの方が難解、曲者、強いという評価です。

そして

クロフォードVSポストル

https://youtu.be/Fz4QjYazips

大差判定でクロフォード
やっぱりかぁという試合内容でした。
結果ほど一方的な差ではない気がしますし、ポストルが強いからこういう内容になったのだとおもいますがクロフォードはやはりメイウェザー的な動きを体現する人ですね。

打ち合わず、ディフェンス重視、フラストレーションのたまる試合をしても勝利はわたさない。
クロフォードが要所で有効打を当て、ポストルは最後まで空回り、だからこうなったという結果です。
キレとスピードとメイウェザーよりは踏み込みもあるから?クロフォードのパンチは効かせるものにはなっていますが。

第二のメイウェザーというべき難攻不落ぶりのある王者です。

パッキャオの再起戦の相手候補だそうですが、今のクロフォードならオッズで有利となるんじゃないでしょうか?
それくらい難しい選手です。

しかし結果として引退試合でもなんでもなかったような前戦、ブラッドリー戦のパッキャオも究極仕上げだったので、決まればパッキャオを推します。
確かにポストルは強豪でしたが、これが初防衛戦なので何もわからない部分があった。

長身で懐深くてかなり強いとはおもってましたが、唯一の懸念であるスピード差でやっぱクロフォードにタッチできませんでした。

ブラッドリーVSクロフォード

を見てみないと、パッキャオやメイウェザーと比べてどうかは図れません。

でもきっとテレンス・クロフォードこそメイウェザー2世であり
今回の勝利でP4P3位くらいの評価を得たのではないかとおもいます。

完璧だけど、好きになれる選手ではないかな。

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コメント一覧
  1. サーシャさん

    村田には本場の黒人選手や有名どころと戦って欲しいですね。
    ヒトロフが実践しているようにゴロゴロいるみたいですから。
    よく見つけてきたなという、ものすごく厳選された相手ばかりです。

    井岡や亀田と同じでこの対戦相手との試合で技術論を語れないです。

    バルデスもロンドン組ですね。
    清水と同じ枠で出ていたんですよね。対戦はありませんでしたが。
    結果は清水の方が残しました。

    抜群のエリートだとおもいますが、主武器はフックです。
    一番食っちゃいかん左フックをルエダはボコボコもらってしまいました。

    クロフォードはメイのように負けにくい選手だなぁとおもいますが
    彼のように複数階級して欲しいとはおもってません。

    線が細いし判定職人のようになって欲しくないので。

    Sライトにも強いのはわんさか出てきますよ。
    個人的にはVSフランキー・ゴメスが見てみたいなぁ。

    小原はトロヤノフスキー戦が勝負ですね。
    小原と引き分けたカスティージョは直近でKO負けしました。
    この階級は険しいです。

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  2. 村田は確かに良くはなったと思いますが相手のレベルがあまりにも低すぎて判断が難しいです。
    次か次次回で世界挑戦と陣営は言ってますが本気で今のキャリアで挑戦させるのか?と理解に苦しみます。
    とはいえサンダースはカネロが割って入そうで無理だとは思いますが。

    メキシカンのプロスペクトで1オシのオスカル・バルデスがついに世界王者になりました。

    バルデスは五輪2度出場でロマともアマで戦った事もあるとか聞きましたがスタイルがプロ向きだと感じました。
    是非ともラッセルJrとの頂上決戦が観たいです。

    前評判通りクロフォードがポストルに勝ちましたが僕もクロフォードは何故か好きになれないです。
    メイ的なもの解りますが何もかもメイよりは遥か格下だと思います。
    無敗で5階級制覇すればメイに並ぶけど将来的にミドル急で戦えるとは思えなくて。
    それどころかウェルター級でエロール・スペンスやブルックに勝てる容も想像出来ません。

    クロフォードは相手に良さを出させないスタイルですが正直ポストルがあそこまで終始、空回りするとは思いませんでした。

    このクラスに挑戦する小原が楽しみです。
    小原は岩淵戦から注目してて日本人P4Pなら上位だと思ってます。
    トロヤノフスキーに勝ってクロフォードと統一戦とかいけば面白いけどバンタム以下とは桁違いに高い難易度のクラスだから厳しいでしょうが夢は膨らみます。

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  3. 八さん

    日本の上位レベルが最近オージーの壁を越えられてないんで
    小原は世界戦のチャンスを掴んだからいいですが
    そろそろ上を目指すしかない岡田とかもザッパピグナあたりどうですかね。

    彼やタイのテーラチャイとか

    豪州、アジア圏でも超えなきゃならん強者はいますね。

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  4. https://www.youtube.com/watch?v=bJcI5dOU5lQ
    大体のアンダーカードをHBOが流してくれているみたいです。

    個人的にはザッパには小原、岡田でも十分勝機があるのではないかと感じます。
    確かにパワーは怖いですが動きもパンチも単純な気もします。
    キレで勝負すれば勝てるのではないかと…。
    こういう相手も楽々クリアしないと世界には到底手が届かないとか、
    階級が違うともう同じ世界とは思えませんね。

    クロフォードも相手の質が上がるに合わせてメイウェザー化するのでしょうかね。
    大外からムチのようなパンチをビシバシ当てるのが見てて気持ちいいのですが。
    そうならないで欲しいですが。

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  5. 一瞬のマ夏さん

    速報とか動画だけあげてくれるサイトこそ
    ありがたいとおもうのですが

    気分屋なのでそういうのは無理なので
    自分のボヤキを入れてます。

    完全に嗜好に偏りがあるし好き嫌いははっきりしてるので
    ボクシング好きならみんな好き

    とはいかないようです。

    他の格闘技ファンと争う気もございません。

    ただ、コアなファンとコアな考え方は似てるとおもうんですが・・・

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  6. 村田は色々試して原点に帰ったのかな?という試合ぶりでしたね。日本人とは思えないし楽しみです。そろそろ世界戦でしょうがこの辺の階級はマッチメイク自体難しそうです。負け・苦戦がタイトルマッチを遠ざけるのかもしれませんが、名のあるファイターとやって欲しいですね。亀海のように、、、。
    クロフォードは、ちょっとカウンター狙いが目立ってきたかも?と最近思います。
    ただSライトでも線が細く大金を稼ぎたそうですがウエルター以上は疑問。パッキャオの状態次第でしょうが、どのウエイトでやるんでしょうね。
    管理人様、何だか好みが違うようで、だからこそこのブログがとても面白いです。
    まわりにボクシング好きなんておらず話していても楽しくなくて、、、。
    いつもすいません。

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