
1月27日に2つの世界戦がセットされました。本場で活躍する知名度抜群のボクサーにアジアが挑む形です。
ルーカス・マティセVSテワ・キラム
[st-card id=10856 ]これは以前書いたので、書き足す事はない。マティセの序盤の狂暴さを凌げば、若いキラムにチャンスがあるのではないか?マティセも35歳なので、以前と同じエンジンで飛ばせば、スタミナ不安もあるだろう。
15歳でプロデビューしたキラムは38連勝という驚異的な記録を持ちますが、タイを出たことがなくほとんど無名との戦いです。6戦目でPABAタイトルを獲得し30回以上も守り続けてきました。この試合がタイを出たはじめての試合になります。
キラム
「アメリカで私が全く知られていないことはわかっています。しかし27日に皆を驚かせてみせます。私は負けたことがなく、WBAウェルター級のベルトを巻いてタイに帰ることを確信しています。」キラムのマネージャー
「タイに世界ウェルター級のベルトは過去ありませんでした。我々は歴史を作ります。テワは無敗です。マティセを破り無敗記録を伸ばします。」
正式に決まってよかったですね。
未知数ではあるが、日本より先に期待できるウェルター級戦がタイ人で決まりました。シーサケットの活躍で、タイ人に本場で衝撃をもたらす機運はありそうですが、相手は破格のパンチャーです。本場のスピードとパワーにあっさり屈するか、キラムの底力は凄かったとなるのか、注目です。
ホルヘ・リナレスVSメルシト・ゲスタ
マイキーとのビッグマッチが流れて、かなり格落ちな試合に落ち着きました。ブランクを作るよりはましだとおもいますが、ファイトマネーは桁一つ違うだろう。
100万ドルを超えるオファーを蹴ったマイキー、どうやら、アル・ヘイモンが裏で暗躍していたようです。300万ドルを超える条件を出し、マイキーを慰留させました。マイキーはオマル・フェゲロアやロバート・イースターに向かうとみられます。
アル・ヘイモン、資金調達が上手く選手にとってはいいビジネスパートナーになりそうですが、プレミアボクシングだけで全てを成り立たせようとしているかのように、魅力的な試合を金の力で阻止してきます。巨額の借金で落ちぶれていかねばいいけど・・・知らん・・・
抜擢されたメルシト・ゲスタは、フレディ・ローチが指導する米国主戦場のフィリピン人。30歳と若くはない。第二のパッキャオを狙う筋のいい選手であろうが、5年前にミゲル・バスケスに完敗。パッキャオほどの爆発力、パワーはない。ミラン・メリンドを大きくしたような感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=tMj3e2-4OWs
やや小柄で、距離が近いサウスポーです。連打型の選手で回転力はあるが、パンチに伸びがなく、ショートフック連打型。見栄え、スピード、ストレート系では断然リナレスが上に見えますが、接近戦で不覚をとる可能性もあります。打たれ強さはゲスタだろう。
リナレスがポカを完璧に克服しているのか、今だそういう脆さがあるのかが見どころといえそうです。結構危ない対戦相手であるような気がします。
ゲスタ
「世界戦の実現がどれだけ大変か理解しています。だからこんなチャンスは絶対逃しません。リナレスは偉大なファイターですが、私のスキル、スピード、パワー、そして素晴らしいトレーナーの力で勝利を手にしてみせます。」
あぁ、マイキーとの試合が観たかったですが、マイキーは金こそ命なビジネスマンでした。
アジア勢も強そうなんで、興味深い対戦です。
個人的には、生涯唯一のチャンスであろうアジア勢を応援してしまいそうです。
もう二度とこのようなチャンスはないであろう、アンダードッグの決意を目撃しましょう。