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失うものは何もないが諦めるものはある/ワシル・ロマチェンコVSアンソニー・クロラ

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先週、今週とやや変則で、恒例のサタデーナイトにも試合はありますが、この試合はフライデーナイトのようです。クロフォードやドネアが出てくる今月下旬からがボクシングファン必見の週末でしょうか?しかし今日、(日本時間明日)に登場する男こそP4Pナンバーワン、現代ボクシングシーンで一番評価のファイターです。(出来れば)見逃したくない。

クロラが勝てば100万馬券となるだろう。

ワシル・ロマチェンコ(12勝9KO1敗)はロサンゼルスのステープルズセンターで英国のアンソニー・クロラ相手に2つのベルトを賭けて指名防衛戦をする。クロラ(34勝13KO6敗3分)はトップコンテンダーの実力者だが、P4Pナンバーワン評価の呼び声高いロマチェンコに対しては大きなアンダードッグだ。

ロマチェンコ
「とてもエキサイティングな会場です。ラスベガスのマイクロソフトシアターで試合をした時にこの会場をみて、いつかここで試合がしたいとおもっていました。」

スーパーライト級未満の選手はほぼ全てがロマチェンコに対するアンダードッグになるだろうが、価値ある対戦相手がいないという事実はロマチェンコには関係ない。魅力的な挑戦者がスーパーフェザー級やライト級から現れるまでロマチェンコは勝ち続けていく。(彼自身が階級を上げることはない)

ロマチェンコ
「気にしません。自分のスキルを披露したいだけです。対戦相手が誰であろうと試合を楽しんで、エキサイティングに戦いたいだけです。」

この試合は本来であれば階級の統一を目指すロマチェンコがIBF王者のリチャード・コミーと統一戦をする予定だった。しかしコミーの右手の怪我が理由で、試合枯れを防ぐため、指名挑戦者と戦うことを選んだ。

クロラはロマチェンコの戦いを驚嘆の目で追い続けてきたが、自身が脅威を与える試合をしてきたかと言えばほど遠い。

クロラ
「ロマチェンコはボクシング界でもベストファイターです。このチャンスに感謝しています。そんな偉大な男であってもボクシングに絶対はないのです。だからこのチャンスに私は勝利の戦術を持って挑みます。」

クロラはこの試合がアメリカデビューとなる。しかしマンチェスター出身のクロラにはファン層の支持がある。そしてロマチェンコはクロラにはもうひとつのアドバンテージがあると言う。

ロマチェンコ
「彼だって優れたファイターです。そして失うものが何もないのだから強い立場でしょう。」

ロマチェンコはクロラの先を見越してなどいない。それでも本当はリチャード・コミーの持つIBFのタイトルが欲しい。そして一番の希望はビッグファイトとなるであろうWBC王者マイキー・ガルシアとの闘いだ。

ロマチェンコ
「試合前は少しだけ緊張するけど、リングに入ればそこが自分の場所になるのです。ただちに試合を楽しみ、数ラウンド重ね、自分の瞬間を見出すのです。」

ロマチェンコ戦をアピールしているファイターには、現在上昇気流の新鋭テオフィモ・ロペスがいる。

ロペスが王者になるならばロマチェンコはいつでも対戦を歓迎する。

ロマチェンコ
「誰と戦っても構わない。ベルトを追加したい、統一したいのです。だからテオフィモがベルトを持って対戦をアピールするならいつでも相手になろうじゃないか」

ロマチェンコが苦戦したホルヘ・リナレスと2度も死闘(判定)を繰り広げたクロラに対する期待値があまりに低い試合ですが(下馬評は100-1)それも仕方ない。

クロラの方が体格はいいが、ロマチェンコにとって鬼門なパワー型ではないし、スキルでは全ての局面で劣る。ミラクルな動き、武器を持たぬオーソドックスだ。勝敗への興味はもはやなく、期待できるとしたら事故的な要素だけだろう。

それでも、このかけがえのないチャンスにクロラは己の集大成や秘策を全てぶつけて挑んでくるだろう。

アンソニー・クロラは実力者であるし、リナレスに連敗後はリッキー・バーンズやダウド・ヨウダンを下して指名挑戦権を手に入れたまっとうなトップコンテンダーだが、どちらの試合もギリギリだった。場所が違えばどういうジャッジになってもおかしくない内容といえた。

恐らく今の勢いであれば、クロラよりテオフィモ・ロペスの方が強いだろう。ファンの期待値も上だろう。

そんなクロラに対し、ロマチェンコがどんな圧勝劇をするのかが見どころだ。久々のノーマスか、クロラは判定型で粘るので、圧勝劇も判定となるのか・・・

失うものは何もない

確かにクロラにはそういう試合、相手であるが
これほどの究極の相手であれば、最後の試合になるかもしれない。
長くトップランカーとしてやってきた自分の限界を知る事になる。

しかし勝てずとも善戦するだけで未来は開けるのかもしれない。

先をみていると足元をすくわれることもある。
ボクシング界の頂点に君臨する男でも12勝1敗なのだ。1勝1敗からの頂点なのだ。

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原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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