階級別 ライトヘビー プロスペクト

頂は険しいほど/セルゲイ・コバレフVSマーカス・ブラウン

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なぜ山に登るのか・・・そこに山があるから・・・この試合が決まるのであれば、これは美しい世界戦だとおもう。

セルゲイ・コバレフの直近2試合の相手は正直にいえばアップセットの可能性が低いファイターでした。コバレフの次の対戦相手とは関係なく。

マーカス・ブラウンとセルゲイ・コバレフの対戦がHBOで中継される模様です。契約はまだですが、6月か7月にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われる予定です。

イゴール・ミカルキン、ヴィチェスラフ・シャブランスキーに対して圧倒的な強さで防衛したコバレフですが、ブラウンは彼らより遥かに厳しいテストをもたらします。

ニューヨークステタンアイランド出身のロンドン五輪代表、マーカス・ブラウンは運動神経の高い選手です。タイトル獲得に飢えてもいます。今週IBF王者のアーサー・ベテルビエフとの試合の入札が始まりますが、コバレフとの試合が締結されるとこの入札はすぐに破棄される事になります。

マーカス・ブラウン(21勝16KO)はライトヘビー級で最も速いボクサーと評価されていますが、本当のトップレベルとプロで戦うのはこれがはじめてになります。

34歳のコバレフは昨年、アンドレ・ウォードに記録上は破れましたが、その評価は下がることなく、再び王者に返り咲きました。コバレフはまた、マーカスブラウンの挑戦に歓迎の姿勢をみせています。

ブラウンは27歳のサウスポーで、1月にフランシー・テトゥを初回KOで下しましたが、自分自身を王者と呼ぶにふさわしいのか、この試合で思い知るでしょう。

少し前のライトヘビー級、チャド・ドーソンを彷彿とさせるアメリカの切り札的な存在だが、アマもプロも今やこの階級はロシアが席巻している。そんな時代の転換期にあって再びアメリカの復権をもたらせるか?

たしかに、ロシアを除けば極上のランカーといえ、コバレフにとっても簡単な相手ではないだろう。身長もリーチもブラウンが勝っており、全体的なバネやスピード、瞬発力も黒人らしく上だろう。さらにブラウンもガブリエル・カンピーリョをはじめ、上位ランカーをことごとく序盤KOしている。決して速い、巧いだけのパワーレスなアマチュアあがりではない。

それでも、結果が証明しているように、ロシアの剛腕の壁は高い。屈強さが違う。

シャブランスキー戦のコバレフは相変わらず破格のハンマーであったが、直近のミカルキン戦では、やけに足を使い、ジャブを突き、34歳とはおもえぬスピーディーでテクニカルな面を強調させた。そう、コバレフは破壊力だけでなく相当卓越したテクニシャンでもあるという側面も存分にみせつけた。それでいてあの拳・・・手が付けられない。剛腕ばかりが目につくが、スタンスが広く、がに股な足さばきがこの巨人を支える生命線なのかもしれない。

しかし、年齢的には世代交代がよくある組み合わせであり、長くアドニス・スティーブンソンを追いかけていたブラウンも、恐ろしく怪力なロシア勢に挑む決意と自信が湧いてきたというところか、どうせ世界の頂点なら険しい方を目指した方がいい。

今のところ、技術もパワーも、コバレフの方が上で、ブラウンが破壊される姿しか想像できないが、それはブラウンをドーソンのような王者と重ね合わせてしまうからであり、マイケル・ハンターもオレクサンドル・ウシクに通じなかったからであり、ブラウン自体の試合そのものは強烈で、倒しまくっており挑戦資格に不足はない。

今のボクシング重量級の主流を確認する上でとても興味深い試合といえる。

それにしても、ロシア3強の激突はなかなか実現しない。デザートは最後にとっておくつもりか・・・そのうちにコバレフの年齢がピークアウトし実現の頃はドミトリー・ビボルの時代となってもおかしくはない。

そして、ベテルビエフ・・・
無冠の時より厳しい状況かもしれぬ・・・

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プクー

原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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