スーパーマンに牙をむく爪/アドニス・スティーブンソンVSオレクサンドル・グヴォジク

今週のサタデーナイトフィーバー、大好物のWBSSこそありませんが、前座まで含めると、話題性も含め、フューリーVSワイルダーの方が注目される試合だろう。メインイベントは時間が重なる可能性大。しかしメインだけはこっちの方が気になるな。フェイスブックページで無料LIVE放送されると書いてありますが・・・

今さら、経緯や選手のコメント以外の情報はいらないだろう。

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アドニス・スティーブンソン

「土曜日は偉大な試合になる。グヴォジクを過小評価してなどいない。優れたファイターで、タイトルに飢えている。しかし俺のホーム(カナダ)で俺からベルトを奪った者はひとりもいない。
ノックアウトを狙っていく。それが俺のスタイルだ。12ラウンド戦う準備ももちろんできているが、グヴォジクは倒されることになるだろう。グヴォジクの1つのミス、俺の1つのパンチで試合は終わる。一発で終わる。昔のトレーナーであるエマニュエル・スチュワードの言葉「ノックアウト・セール」は俺のためにある。グヴォジクは最高のコンディションで来るだろうが、それだけじゃ足りない。スーパーマンはここにいる、俺様だ。」

ジャック戦でも同じことを言っていた(管理人)

オレクサンドル・グヴォジク

「ようやくこの舞台にこれて光栄だ。関係者に感謝する。アドニス・スティーブンソンを尊敬している。素晴らしい王者だ。しかし土曜の夜、新王者が誕生するだろう。
ボクシング界で最高のトレーナーと仕事をしている事が自信となっている。準備はOKだ。アドニスは危険なサウスポーで、俺にとって真の挑戦といえるが、土曜の夜は俺の時間になるだろう。アドニスの年齢は気にしない。フォアマンもホプキンスも50歳近い年齢ですごい事を成し遂げた。節制、環境、食事、トレーニングが左右するのだろう。
オッズも気にしない。ブックメーカーよりも自分自身に焦点を当てている。俺の高さ、動き、忍耐で勝利をものにする。」

シュガーヒル・スチュアート(スティーブンソンのトレーナー)

「ここで(カナダ)で試合が出来て光栄だ。アドニスにとって故郷のようなものだ。普段通りのアドニスが発揮される。我々はノックアウトが大好きで、ジャッジに採点を委ねるようなことはしない。アドニスはボクシングに人生を捧げている。これはオリンピアンとプロの世界王者の戦いだ。この偉大な試合にノックアウトで勝つつもりです。」

テディ・アトラス(グヴォジクのトレーナー)
「これはとても困難な試合です。相手の強さもそうだが、実現が困難だった。やっとそれについては終わった。カリフォルニアでこの試合のために8週間も費やしました。アドニスの実績やパンチ力について今さら何もいう必要はありません。彼はボクシング界全体でベストかそれに次ぐパンチャーだろう、匹敵するのはデオンティ・ワイルダーくらいです。

アドニスは名王者としての素質を全て持っている。バドゥ・ジャックとの試合の後半でそれを示した。しかし、それを織り込み済みで、この試合のために8週間も費やしてきた。準備は万全、見落としは何一つありません。土曜の夜、オレクサンドル・グヴォジクという新王者が誕生することは間違いありません。」

https://www.youtube.com/watch?v=H0LsXnC9aCU

個人的には井岡と同様、開き直りか狂い咲きか・・・
過保護的な王者だったスティーブンソンが年に2試合、今年の締めくくりにグヴォジクから逃げなかったのが注目です。バドゥ・ジャックとの試合はそれなりのビッグファイトではあったが、他の王者やトップランカーを差し置いて実現させたものであり、過保護の延長といえなくもなかった。

ジャックとの試合では、前半は左の威嚇と強打で優勢に進めるも、ザ、辛抱のジャックの粘りの前に中盤から逆転されそうになり、これがスティーブンソンの底の浅さ、弱点であると想定しつつ、終盤には再び息を吹き返し精力的に攻め立てた。あの粘りが、過保護であっても長期政権を築いてきたスティーブンソンの底力、精神力なのだろう。しかし強打者にして高齢でスキルの幅とスタミナ不安な面は拭えない。ワイルダー同様にすごい武器を持つが大味なのだ。

対する、グヴォジクは華のロンドン五輪の銅メダル。ロマチェンコを筆頭にウクライナチームのエリート。プロでは15勝12KOだがWSBで9戦全勝というキャリアもある。188センチの大柄なライトヘビー級ながら、軽量級のような教科書的なきれいなボクシングをみせる。欠点が少ない、隙のない優等生ボクシング。

少し前ならグヴォジクのアマの実績と総合力でこちらを大いに買うところだが、前戦、無名のアマールという選手との試合では、正確性が影をひそめ、少なからず危ない被弾もしており、評価が狂った。効いて焦った様子もみえた。

この試合は、コメント通りにスティーブンソンの左をいかに外すかにかかっているだろう。スティーブンソンの左はワイルダーの右と同じで威嚇だけでも相手を相当に委縮させることが出来、わかっちゃいるが外せない、食ってしまう、しかも序盤に、というのが今までのスティーブンソンの格下といえる相手では当てはまっていた。バドゥ・ジャックでさえ、最初はスティーブンソンの攻撃力、特に左に委縮し防御一辺倒で、中盤以降、克服し、高齢で疲れを隠せないスティーブンソンを猛追したが、序盤のダメージもあり再度の抵抗にあい、逆転しきれなかった。

グヴォジクは慎重に左を抑えるだけでなく、王者交代に相応しい正確無比なジャブやカウンターなどで序盤から試合を支配して欲しいと願う。それが出来れば序盤でも後半でも、たとえ判定になってもスティーブンソンの長期政権を終焉させることが可能だ。

在位は長かったが、この挑戦者を撃破してこそスティーブンソンは殿堂入りの名王者といえ
グヴォジクにとってはこの強打のサウスポー王者を下してこそ、真のエリート、無冠の帝王だったと言える。

もうちょっと試合数をこなしてくれそうで、統一戦なども視野に入れるだろう、グヴォジクに勝って欲しい。

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