DAZN+GGG/ボクシングの未来

ただ純粋なボクシング、殴り合いのファンなので、ビジネスの裏側、仕組みには疎い。疎いながらも、日本、このままじゃだめでしょ、という危機感だけはある。個人的にはもう大晦日のお茶の間で、拳四朗VS京口紘人を、あるいは厳選されたランカーを日本に呼んでやる試合を観ている場合ではない。たとえ日本人に認知されずとも、伊藤の世界戦は、エフゲニー・チェプラコフ戦よりクリストファー・ディアス戦の方が1000倍燃えた。ボブ・アラムも嫉妬した。

認知されないのではなく、されないようにミスリードしているのだ。

ゲナディ・ゴロフキンのDAZNとの契約がついに決定した。

業界筋によると元ミドル級王者のゴロフキンとの契約は3年で6試合、試合毎に8億?のファイトマネーが保証されるという。1年に2試合の予定だ。ゴロフキンは今やDAZNのシンボルであり、カネロに次ぐスター、サッカーでいえばクリスチアーノ・ロナウドやネイマールのような存在だ。

PBCもゴロフキンとの契約をまとめたかったが、DAZNと同様のギャラ、ジャモール・チャーロとのPPVを含む2試合の契約だったようだ。ESPNもゴロフキンとの契約を狙っていたが、1月に撤退した。億万長者のレオナルド・ブラヴァトニクをバックに持つDAZNがゴロフキンの争奪戦に勝利した。

これはカネロに次ぐ大型契約となったが、ダニエル・ジェイコブスもデメトリアス・アンドラーデもDAZN傘下であり、これもゴロフキンがDAZNを選択する理由のひとつになった。

質量ともに圧倒的に有利なDAZNでも、小さな問題は最後まで残っていた。ゴロフキンはPBCでの選手の扱い、宣伝活動に気持ちが傾いていた時期があった。

ゴロフキンはエディ・ハーンではなくDAZNの所有者と直接交渉をしたという。ゴロフキンがDAZNと契約したという事実は、DAZNがボクシング界のビッグプレーヤーになり時代が変わりつつあることの象徴ともいえる。

日本には独自のTV文化があるのでピンと来ないし、今後もずっと同様なのだろうか?ゴロフキンなどは母国カザフスタンの地元TVで試合をした事などほとんどないだろう。渕上戦が地元だったっけ?

ボクシングに関わらず、サッカーをはじめとするアスリートもほとんどが海外のクラブチームに所属し、母国で出るのはワールドカップくらいか。放送形態も多様化しており、個人的にも、年寄りな自分さえもう民放、NHKはいらない。DAZNのようなサービスやアマゾンプライム専用モニターと化している。どうしても日本人のボクシングだけは民放を必要とするが、これも別のプラットフォームで視聴可能ならばその方がいい。ボクシング関係者はアリでも芸能人はいらない、観たくない。いつだか、誰かの世界戦でAbemaTVというので視聴した経験があるが、やっている事は民放の劣化版であり実に残念な内容だった。

古い人間の自分でさえこうなのだから、若い世代はもっと自分の好きなコンテンツを求め、多様化するプラットフォームを使い分けているだろう。それでも日本のマスメディアは民放や芸能界こそが世界の中心であるかのような記事を書き、世論をミスリードしていく。

PBC(FOX)
ESPN
DAZN

それぞれに魅力や欠点はあるだろうが、ボクシングをリードしている顔ぶれ、年齢をみればDAZNが勢力を伸ばしていくのは避けられない現実だろう。それでも赤字垂れ流しで経営が上手くいかないようであればコケるであろうが・・・

日本の旧態依然の状況は深刻といえる。
それを変えるような世界的なビジネスマン、プロモーターが絶対必要だ。

今の井上尚弥だって、海外契約できれば1試合1億は超えるのではないか・・・
そして世界の井上というアピールがもっともっとできるのではないか・・・
それだけのビッグマネーを生むファイターだからこそ、対戦希望者は殺到するし、軽量級の人気、歴史を変えていくことに繋がるのだ。

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