どんでん返しの頭脳戦/ロブ・ブラントVS村田諒太

村田の気迫、スタイルチェンジ、好調、リベンジ、など日本からの情報は大手メディアにまかせてこちらはブラントからの情報でお届けさせていただきます。

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ロブ・ブラントは日本時間7月12日にエディオンアリーナ大阪で村田諒太と再戦する。

ブラント2度目の防衛戦は、初戦でラスベガスというブラントのホームで戦った時と同じ利点を今度は村田に提供する。

ブラント
「再戦に興味があるとは彼らから聞いていた。正直それは正しい考えだ。村田はアメリカに来てタイトルマッチの機会を私に与えた。今度は私が日本に行くのが礼儀だとおもう。そしてもちろん、日本に出向くことで経済的な利点もある。返り討ちする気分で最高です。」

ブラントがこの再戦を受けた大きな理由がファイトマネーだ。かなりいい額を提示された。

初戦はラスベガスといっても小さなパークシアターで行われた。村田がロンドンオリンピック金メダルの国民的英雄である事を考えると再戦ははるかに大きな会場で開催される。

ブラント
「村田は日本ではレブロン・ジェームズ(バスケのヒーロー)みたいな人気者だ。記者会見では多くのメディア関係者がいた。でも私はそれに怯むよりむしろエキサイトしている。」

場所に関係なく、ゴングが鳴ればリングは2人の男だけだ。

ブラント
「どこに行っても同じです。今後どこで戦おうが私は快適だし自信があります。」

ブラントの試合に対する自信は揺るぎないが、不安要素はある。ブラント唯一の敗北は2017年ドイツでユルゲン・ブリーマーに喫したものだ。アウェーで唯一の敗北を味わった。その敗北から2年近くが経過し、ブラントは正しい認識を再確認した。

ブラント
「アウェーである事をあまり意識し過ぎないようにする事が大事です。村田は恐らく序盤から非常に熱く、積極的に仕掛けてくるでしょう。私の手数やジャブをかいくぐってボディを狙ってくるだろう。我々チームは皆そう考えている。挑戦者として、元王者のプライドをかけて向かってくるでしょう。相手が王者で私が挑戦するのであれば、私の方から仕掛けてアタックしていくのが挑戦者としての責任ですから。」

初戦では挑戦者であるブラントが積極的で旺盛な手数で村田に襲い掛かり、村田を受け身にさせた。積極性と的確性で勝利した。ブラントは前半飛ばしただけでなく後半もそのペースを維持し多くのファンを驚かせた。ブラントは試合を通じ常にアクティブだった。

この再戦に向ける陣営のアプローチがひとつの見どころだ。
ブラントは2月に防衛戦をクリアした。村田は敗北以来試合をしていない。

そのような状況で一体何が変わるのだろうか、ブラントはこの試合に進退をかけると言った村田の発言に警戒している。かなりの覚悟と準備で臨んでくるだろう。

初戦ではブラントは村田に対しかなりのアンダードッグだった。今回の報酬はかなり増額された。日本で村田とのリマッチを制し、年末に再びパスポートを使うことも計画している。今年もう一試合を予定しているブラントの次の候補はオーストラリアのジェフ・ホーンだ。

コーエン(ブラントのマネージャー)
「私たちは共にトップランクのパートナーです。実際にジェフ・ホーンとの試合の話もあった。年末までに実現可能で、それが経済的に理にかなうものであれば我々は対戦に全く問題がない。」

ブラントにとってこれらのチャンスは彼がミドル級のエリートファイターとしてトップ戦線に交わる可能性も意味する。

ブラント
「もちろん、私はカネロやアンドラーデのような王者に向かっていきたい。それが絶対的な目標だ。しかしまずは村田に勝たねばならない。その先に新たな世界が広がっているんだ。」

https://www.youtube.com/watch?v=e_59qId_OB0

5月の伊藤雅雪のコメントで「ヘリングがもっと打ち合ってくれるとおもっていた」というのがあった。木村翔も打ち合いを好むカニザレスに殴り勝ってベルトを奪うつもりだったとおもう。少し前の三浦隆司VSミゲル・ベルチェルトもそうだった。

過去試合の映像を観ても、好戦的で打ち合う選手だったし・・・

しかし、そんなに都合よくはいかない。

相手はこちらの意図はお見通しなのだ。相手の意図を考慮し、負けない戦術を行使し裏をかく。相手の未熟な点を突く。キャリアやスキルを駆使し、相手の土俵になど入っては来ない。

地元のファンに囲まれリベンジを狙う村田は初戦のスタイルを大きく変えてくるだろう。しかし王者となったブラントは恐らく初戦と同じブラントではない。ボディファイターとしてプレスと手数を強め、序盤から飛ばしてくる村田を想定した戦術を行使してくるはずだ。

ファイター同士の実力差以上に、こうした戦術、戦略面で日本、帝〇ジムはいつも相手に上をいかれた。のまれてしまった部分が多い。

これは村田だけのリベンジではない。
陣営の頭脳戦である。

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コメント一覧
  1. 西岡VSジョニゴンのような結果が出れば最高なんですが!!相打ち覚悟でブラントのパンチに被せましょうか?ってくらい開き直れば良いですが。後出しじゃんけんのように、相手が先にパンチを出しても先にパンチを当てられる、しかも軌道を変えてが出来る、井上チャンピオンは改めて凄過ぎますね。それは無理だから、ドネアのように先に当てさせて、返しのビッグパンチの後の先が決まれば!!と妄想をしています。

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  2. 村田の公開スパー見ましたけど、フックも打ってましたね。あれ危ないなあと思いました。山中がフックも取り入れて、そこを狙い撃ちされてたような感じになるかと。あとスパーでは上手くいっても実践では無理でしょう。スパーの相手もわざと打たせてる感じでしたし。

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  3. 五輪金メダルが出来すぎであり最大のライバルであり村田以上とおもわれたキトロフも挫折しちゃいましたからね。要はロンドンミドル級はちょっと・・・

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  4. やはり村田の記事はコメントが伸びますね
    人気なのは確かなようです
    ここぞとばかりに批判してる人がいますが
    この階級で日本人がここまで戦えてるだけでも本当はすごいことなんですけどね
    村田がいなくなればおそらく数年もしくは数十年このレベルでさえ見れなくなる可能性が高いので楽しみたいと思います

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  5. 一発当たれば、とか思ってましたが、ブラントさん結構タフネスな気がします、初戦を見る限り根性も有りますし。

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  6. ブリーマーは大した手数でも運動量でもなく技でブラントを攻略したよなぁ。

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  7. 改めて村田ブラントの1戦目を見ましたが、ブラントは本当に基本的な
    動きしかしてないんですよね。村田みたいなタイプに対する
    セオリーを12R忠実に実行しただけという。

    ①ジャブで距離をキープする
    ②とにかく正面に立たない、足を止めない
    ③プレスには下がってサークリング
     ガードの上からでも叩いてエスケープ
     →もう一度①からやり直す

    この手順だけで1Rから顔面が変色するほどパンチを浴び、
    12R延々と繰り返されたのに何一つ対処できないまま
    同じ展開を繰り返した陣営と、本人の引き出しの無さが
    ぶっつけ本番のスタイルチェンジでどうにかできるのかなと
    非常に疑問に思ってます。

    ブラントはとてもいい選手だけどスキルもパワーも
    特別でスペシャルな選手には見えなかったので、
    コンビネーションだフットワークだと変更するのではなく
    今までのスタイルでもとにかく先手を取ること、手数を出すことを
    徹底すれば勝てる相手だと思いました。

    フィジカルとパワー、タフネスでは村田に分があるので
    戦術が悪いのではなく実行できない村田自身の問題かと
    1戦目を振り返って思うようになりました。

    これも過保護マッチメイクで王者になる前に
    プロでピンチや接戦を体験してこなかった代償かと思います。
    やはり現状では8:2ぐらいで村田不利かと・・・。

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    • そうですよね。
      村田に勝つにはこれというスタイルそのものだったのに
      帝拳の作戦は中盤から後半、ブラントが落ちてきたらノックアウト
      なんて言ってたし村田は最初から笑っていました。

      読みが浅すぎる。
      全部倒す、ポイントとるつもりでやらんと。

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  8. 村田が勝っている点でいえば、タフネスはブラントよりは上だと思います。
    その一点だけを信じて相打ち狙いのカウンター。
    これなら一発逆転KOも可能かと・・・・・

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  9. 村田はまずは、自分の一番近い距離に置かれたブラットの左に対処するには、逆に相手ブラットの身体に一番近い自分の左を如何に有効に使えるかでしょうか?後は泥臭くてもブラットを身体で押し込んで、消耗戦に持ち込めば勝機も見えてくるような?いずれにしても村田のビッグパンチが当たり、KOで勝てたらの希望的でしかありませんが!とにかく村田ガンバレ!!

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  10. 村田が村田ならブラットもそんなにスタイルは変わらないと思う。なぜなら彼には一発で倒すカウンターやパワーが有る選手じゃなでしょ。それに試合は大阪だからはっきりした印象をジャッチに与えないとポイントが下手すると村田に流れると考えるはず。

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  11. 立てていた戦略が通用しなかったり、相手が想定していた戦い方をしなかった場合にどうするのか?伊藤が、もっと打ち合ってくれると思っていたと言ってますが、なぜ臨機応変に戦い方変えなかったのか?結局のところ、戦略を一つしか考えてないから。マニュアル通りとか言ったりしますが、想定外のことが起きると対処できない。井上の凄いところは、それに対応できるところ。陣営は最初はロドリゲスも様子を見てじっくりくるだろうと考えていたらしいが、1Rからガンガン前に出てきた。他の選手ならばそれに戸惑い、ズルズルと相手のペースに持っていかれて負けてしまう。ところが井上はすぐに2Rから、自分から打ち合いを仕掛けた。逆にロドリゲスは面を食らっただろう。そして井上はそのままKO。まあ、井上と比べると他の選手には酷かもしれませんけど。漫才師でも、劇場で前に出て客層を見てから、その場でネタを変えたりするらしい。やはりいくつもネタをもってるとそんなことが出来る。やはり戦略はいくつか考えていたほうがいい。そして最初の想定と違ったら、すぐに第二弾をセットし迷わずそれを実行する。12Rしかないのでモタモタしてたら負けてしまう

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    • 複数戦略を変えられるだけの力量がないんでしょう。
      尚弥と同じ陣営の拓真は尚弥のように戦略を変えることが出来ません。

      村田もデビューから6戦目くらいまでは様々な戦い方を試していましたが、結局上手くいかず今の戦い方に落ち着きました。
      通用する戦い方が今のアレしかないわけです。

      世界戦のリングで変に出来もしないような真似を試したら、1戦目以上に酷い負け方すると思うんですが、なんか村田も陣営もそういうこと考えてそうなのが不安ですね。

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  12. 絶対的に強い、凌駕しているのであればGGGのようにいつもと同じスタイルで圧倒できるんですがね。

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  13. テイケンに限らず、日本人のボクシング脳の無さは致命的ですね。
    小学生以下の、非常に幼稚なボクシングしかできない。
    フィリピン人やアフリカ系もそうですが、彼らはパワーでカバーできる。
    それがない日本人が、頭を使わないでどうやって勝つつもりなんだろうと。

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  14. こちらの意図は相手にお見通しという点、〇拳ジムは戦略面でいつも上をいかれるという点、全面的に同意です。
    特に戦略面については、以前からずっと感じていました。
    例えばドネアvs西岡で、右フック対策で開始早々右ガードをこめかみにピタリとくっつけてきた愚策。
    僕の攻撃は左手一本だけですよって宣言しちゃったわけで、いきなり脱力した記憶があります。

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  15. 確かに今回はブラントが距離を取ってアウトボクシング
    村田は懸命に近寄ろうとするも、スピードが違いダメージだけが蓄積する展開
    すごくありそう

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