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クレイジーフィスト狂拳/(G-Man)ジェラルド・マクラレン

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一番書きたいのに書けないのは、彼自身の言葉がない、インタビューできない状態だからだろうか。個人的ボクシング観戦史上最も残酷な試合がマクラレンVSベンであり、最も強打者同士の対決がマクラレンVSジャクソンだ。ジェラルド(G-Man)マクラレンの才能を惜しまぬ、運命を嘆かぬボクシングファンなどいない。

有名なボクシングコメンテーターのラリー・マーチャントは、しばしばボクシングのことを「予期せぬシアター」と呼んだ。2人のファイターが正方形のリングに入った時に何が起きるのかわからない。重大な怪我や死さえも危険にさらす。

リングインした時と同じくリングを後にすることができないファイターもいる。残念な事に元ミドル級世界王者、ジェラルド(G-Man)マクラレンもそうしたファイターの一人だった。

マクラレンはそのパンチ全てがノックアウトの意思をもったオールアクションのハードパンチャーだった。彼が人生とボクシングのキャリアを永遠に変えた1995年の瞬間まで、最もエキサイティングなファイターの一人だった。

イリノイ州フリーポートで生まれたマクラレンは殿堂入りのトレーナー、エマニュエル・スチュワードによってトレーニングされた。アマチュアでも傑出した実績を残していた。デビューから10連続KOで大暴れしたが、その後2試合連続判定負け。しかしそれでもマクラレンの勢いは止まらず、その後も12勝10KOを記録した。

1991年11月20日、ロンドンのロイヤル・アルベルト・ホールで元WBC世界スーパーウェルター級王者ジョン・ムガビ(ウガンダ)とWBO世界ミドル級王座決定戦を行い初回2分51秒TKO勝ちを収め25戦目で初の世界王者となった。

その後4連続ノックアウトで防衛を続け、1993年5月8日、WBC世界ミドル級王者ジュリアン・ジャクソン(米領バージン諸島)に挑む。史上屈指といえるワンパンチフィニッシャーと言われるジャクソン46勝(43KO)1敗がオッズでは2-1で有利とされていた。しかしマクラレンはハードショットで初回からジャクソンの脚を揺らしペースを掌握、2回以降落ち着きを取り戻したジャクソンはマクラレンに対処していったが、5回に左フックが爆発、痛烈に2度ダウンを喫したジャクソンをレフリーが止めた。

2団体の世界王座統一を果たすが、この日のうちにWBO王座は剥奪された。以降は3度の防衛戦を全て初回KOまたはTKO勝ち。より大きな試合、スーパーミドル級での世界挑戦に進むため王座を返上、しかしマクラレンのキャリアと人生は悲劇的な転換を迎えようとしていた。

1995年2月25日、敵地でWBC世界スーパーミドル級王者ナイジェル・ベン(英国)に挑戦。その年最も期待された試合は世界で1700万人以上が観戦した。

初回、開始から1分足らずでいきなりダウンを奪う好スタートを見せたが、2回以降は王者も持ち直し、一進一退。そんな中、8回には右の強打で王者から2度目のダウン。しかし、その後の追撃はならず。迎えた10回、王者の右の強打をまともに浴びて遂にダウン。辛くも立ち上がったものの、王者のさらなる追撃にさらされ、程なくして2度目のダウン。ここから立ち上がることができず、そのまま10カウント。よもやの大逆転KO負けを喫してしまう。

それはナイジェル・ベンにとっては不幸な勝利だった。

KO時は自力で歩いてコーナーに戻ったマクラレンだが、その直後に意識不明に陥り、すぐさま会場近くの病院へ搬送。検査の結果、脳内出血が確認され、緊急手術が施された。幸い一命は取りとめたものの、半身不随・失明、24時間の看護が必要な状態となってしまった。この試合でベンはマクラレンに度々ラビットパンチ(後頭部打ち)を行ったとされ、それを注意しなかったレフェリーと共に非難されることになった。

マクラレンは現在3人の姉妹によって世話を受けている。
RING10という非営利団体はマクラレンのような元ファイターの支援、食料やその他必需品の援助をすることを目的に設立された。

2012年、マクラレンは脳障害からもたらされる結腸ガンを切除した。プロとしてのキャリアは31勝29KO3敗(そのうち初回KOは20度)リングマガジンで史上最高の100人のグレーテストパンチャーの中で27位にランクされている。

ボクシングの歴史からみればそれはあまりに短くカットされたキャリアだった。

ナイジェル・ベン戦の不幸がなければ彼のキャリアがどうなっていたか知る由もない。もっと多くのタイトルを獲得したかもしれない、そして、ロイ・ジョーンズJr、バーナード・ホプキンス、ジェームズ・トニーのようなファイターたちと歴史に残るファイトを演じたことだろう。

マクラレンは今も、リング以上に過酷な戦いを強いられている。
マクラレンと家族の健康と幸せを祈るのみである。

ナイジェル・ベン
彼は信じられないほどのKO率を誇るパンチャーだった。他の相手とは1マイルの差があった。試合では鼻、アゴの骨を折り、血尿がでた。脳にダメージもあり3日間病院のベッドから動けなかった。いかに強力な王者だったかを示している。

ジュリアン・ジャクソン
最強はマクラレンと言わねばならない。とんでもない才能だった。スピード、パワー、特にパンチングパワー、それでもってアウトボクシングも巧い。俺が戦った相手で一番は彼だよ。

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プクー

原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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