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必然の略奪/カネロ・アルバレスVS村田諒太

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ナチュラルなのかそうでないのかは不問だ。金を積めば不正行為もなんでもかんでも揉み消される。それが市場原理だ。

今週はじめ、5月24日に日本の埼玉スーパーアリーナでカネロ・アルバレスVS村田諒太が行われるという報道があった。

その後、このニュースはフェイクであるとみなされたが、WBOミドル級王者、ビリー・ジョー・ソーンダースは、この試合が実現することを信じており、納得がいかない。

ソーンダース
「ファック、ファンにとって惨めな試合だよ、村田は18勝2敗のジャーニーマンだ。DAZNはまともな試合を組んでくれ。」

カネロ、DAZNにとって村田との対戦はとても旨味がある。

潜在的な巨大市場の日本のマーケットを拡大することができる。村田と戦うことはカネロにとり大きな給料日を意味し、1億2600万の人口を誇る日本で新たなファンを獲得することもできる。日本のファンは村田のためにこの試合に注目する。カネロとDAZNにとっては財政的なメリットが大きい。

まだ確定はしていないが、実現すれば興味深い試合になるだろう。村田はミドル級のトップファイターの一人であり、世界王者、ロンドン五輪の金メダリストでもある。現在34歳の村田には野心があり、ファイトスタイルはエキサイティングだ。プロ7年で2度の敗北を経験したが、負けた相手にはノックアウトでリベンジしている。

プロとして11年のキャリアを誇り、無敗で2階級を制したソーンダースが愚痴を言いたい気持ちはわかるが、彼の直近3試合の出来は凡庸だった。ソーンダースは同国のカラム・スミスとともにビッグマネーを生み出すカネロとの対戦を目指して走り続けてきた。

究極のマネーゲーム/カネロVS村田諒太

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カネロVS村田は、ファンにとって「VERY poor fight」だ

という見出しだったので、boxingnews24.comの記者によってボコボコに叩かれた記事かとおもったらそうではなかった。ボクシングをビジネスとわりきれば、今、「カネロVS村田」が現実味を帯びるのは当然の成り行きとおもわれた。

「裸の王様」カネロはボクシング界でもっとも稼ぐ、RING誌でP4Pナンバーワンに君臨する男だが、DAZNの奴隷でもある。巨額契約を結んだ以上、DAZNに財政的な成功をもたらさなければならない。

王様でいるためには「負けられない」と同時に「ビッグマネーを生み出す相手」と戦い続けなければならない。そこでWBCはウルトラCを発動し、「好きな相手を自由に選べる王者」として「フランチャイズ王者」なる特権を与えた。

ゴロフキンほどの手ごわい相手とはもう戦いたくない。決着はついたと過去にしたい、あるいはゴロフキンが歳を重ね衰えきってからにしたい。

個人的にはダニエル・ジェイコブスやセルゲイ・コバレフはカネロに決して実力で負けていなかったとおもうが、敗北を受け入れて大人しくせざるをえない何かがあったようにに感じている。巨額の金は手に入れたが、彼らがカネロ以上に目立つ日は二度と来ないだろう。

村田諒太はどうだろうか、カネロに負けないカリスマ性と人気を獲得していく可能性がないとはいえないが、南米が主流のボクシングにあって、所詮日本は銀行でしかなく、アップセットを起こすほどの権利が与えられているとは思えない。

日本は特殊な国だ。カネロが世界のヒーロー気取りで来日し、その凄さをみせつけたにせよ、日本で人気者になることはないのではないか。

ライトヘビー級の身体を作り、コバレフという歴代屈指の強打者を結果的には倒したカネロがミドル級を作るなんて不自然だ。少し前まではミドル級すら大きすぎて相手にキャッチウェイトを強要していた男が今こんな状況なのは不自然だ。

違和感だらけのこの対戦

それでも、タイミング、村田に残された時間やかけてきた期待という名のお金、DAZNやカネロを満足させる条件となると

「やるしかない、問答無用のファイト」

といえる。

村田はGGGとやりたかった。GGGも最後のボーナスに日本で村田が新たな目標だった。しかし世界では待望されていなかった。日本しか需要がなかった。金になるものは全てカネロ様が奪っていく。

ナチュラルなのかそうでないのかは不問だ。
金を積めば不正行為も揉み消される。

信じられるのは村田諒太本人の矜持だけ。

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プクー

プクー

原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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