後追いで観戦、たくさんの試合がありました。
ティム・チューVSセバスチャン・フンドラ
序盤のチューは勝ちペースながらも、額の出血がおびただしく、そこから踏み込みづらくなり、パンチもかわしづらくなり、フンドラの方がヒットも精度も高くなるという内容で王座交代。
あのおびただしい出血では負傷ストップが当たり前だがなぜかこの試合は続けられた。カシメロVS小国よりはるかにひどい出血だったようにおもうけど。フンドラがいつもほど接近戦をせず距離をキープし続け、そうなると体格差が生きチューはやりにくい。超デカいのに打ち合い大好きインファイターというフンドラは打たれやすく隙の多い選手だが、己の武器を生かした戦い方に覚醒したら誰にとっても超やりにくい、難しい王者になるだろう。
セバスチャン・フンドラVSクロフォードorスペンス?
あまりそそられないカードだが、王者はフンドラであり人気もあるのでビッグマネーファイトにはなるだろう。チューは潔かったが途中棄権しても評判を落とすことはなかったとおもう。
オスカー・バルデスVSリアム・ウィルソン
小さなカネロ的ポジションの人気選手、バルデスはキャリアもスタイルもカネロのよう。ドーピング疑惑もカネロ同様にあり。シャクール戦はメイウェザー、ナバレッテに対する黒星はまるでビボルに対するカネロの敗北のようなものだろう。
エネルギッシュなラッシュでウィルソンをストップし復活も、この人はSバンタム、フェザーでSフェザーのファイターではないよねという印象は変わらない。井上尚弥のラスボスになる可能性も少しだけある。
ローランド・ロメロVSアイザック・クルズ
激戦のSライト級で唯一の穴王者だったロメロだが、クルズも穴といえるだろう。こういうタイプが王者になれる時代はもう終わったとおもっていたけども、どっちもどっちだもんな。クルズはコンディションに波があり今すぐにでも挑戦したいというランナー型の黒人ボクサーがたくさん出てきそうだ。
エリスランディ・ララVSマイケル・ゼラファ
ララはもう40歳なのだな。30勝3敗3分という戦績だがはっきりと負けという試合はないといえる。ミドル級では小さいはずが最近は試合は少なくともKO勝利が増えている。戦い方を変えたのかな。本質は変わらないとおもうが、省エネで一撃で決めるという奥義のような達人技でした。
重岡優大VSメルビン・ジェルサレム
メルビン・ジェルサレムは決め手のあるいい選手で日本人には高い壁だが、コラーゾやカノイなど負ける時は負ける。重岡がまだその域ではなかったという事だろう。2-1だが3-0だろう。
亀田和毅VSケビン・ビジャヌエバ
亀田3兄弟すべてのキャリアで個人的には亀①VSポンサクレックと亀③VSレイ・バルガスだけしか評価していません。そして負けました。
あとはすべて、勝てそうな、怖くない相手選びです。自分たちだけは超保守的でプロモートになると厳しい相手を強いている。この日の相手も本来のドラミニだったとしても超保守的。
重岡銀次朗VSジェイク・アンパロ
弟の銀次朗という選手の方が兄より強そうだというのはタブーなのかな。それでもミニマムで証明すべきはタイのノックアウト、プエルトリコのコラーゾだけ。
但馬ミツロVSアレクサンドル・ジュル
身体能力はすごいが、あの体形と練習環境、態度では最重量級は無理というのが露呈された。露呈されて逆によかったのかもしれない。アレクサンドル・ジュルという選手は世界王者レベルでは決してない中堅だ。
それを今までわかっていて隠していたのか本当にわかっていなかったのかが重要だ。アレクサンドル・ジュルより強い選手は世界にごろごろいる。