ボクシングマニアには濃厚な1日にして、日曜に俺は何をやってんだ?な時間でもありました。未だコロナ禍の最中ですが、これが新たな時代のボクシングなのかもしれない。
各雑感
マイリス・ブリエディスVSヨニール・ドルティコス
観戦できず。改めて動画を確認してみたい。コロナの影響で、ブリエディスの地元、ラトビアのリガからプロモーターのお膝元、ドイツで行われた決勝は、ブリエディスの勝利ながらも2-0判定だった模様。KOドクター、ドルティコスはKOしないと勝ちきれない、アウェーともいえ、不利な立場で実際は引き分けか勝ちに等しい試合だったのかもしれないと想像するが・・・
ジョシュ・テイラーVSアピヌン・コンソン
決着の瞬間まではコンソンも伸び伸びと戦えていたようだが、決着はまるで4回戦ボクサーのような負け方になってしまった。フィリピンやタイの若手は才能あってもスタミナやボディが弱いことが多い。近藤もコンソンのボディを打ってればこのリングに上がれていたかもしれない。
悶絶、続行不可能なダメージだったのだろうが、世界戦のリングに上がるファイターがああいう負け方をしてはいけない。
ジョン・リエル・カシメロVSデューク・マイカ
果たしてマイカが雑魚だったのか、五輪代表のガーナのエリートは決して弱くないはずだ。しかしカシメロのパワー化はすさまじい。メモ・ヘレディアの肉体改造が身を結んでいる。Lフライのキッズの頃から、粗削りだが野蛮さが売りのファイターだったので、特徴に磨きがかかっているのだが、太い肉体もスタイルももはや昔のカシメロではない。
雑で強引だが、マイカのパワーなどなんでもないようなフィジカルの強さ。最初からああいう戦い方で潰すと決めていたのだろう。
井上の敵ではないとおもうが、容易な相手ではなく不気味だ。
ブランドン・フィゲロアVSダミアン・バスケス
兄のオマールと同じスタイルのブランドンだが、Sバンタムではフィジカル優位で、スピードもキレもないのに、ゾンビのように断続的に攻め続ける。ダミアンのような下がる、止まる瞬間のある教科書的なファイターでは次第に泥沼から抜け出せなくなってしまう。もっと早くストップすべきだった。
ジャモール・チャーロVSセルゲイ・デレビヤンチェンコ
地味だがハイレベルな攻防。チャーロはリゴンドーともマスをするくらい、緻密、精密なボクシングを志向している。以前の爆発的なKOアーティストの鳴りは潜めたが、元来パンチャーでありつつああいう緻密なファイトをされると攻略の糸口が掴めない。デレビヤンチェンコは強かったが、恐らくチャーロはジェイコブスやGGGより手ごわかった。だからカネロにすればよかったのに。チャーロがランク外でカネロがP4Pナンバーワンは間違いだ。
ダニエル・ローマンVSファン・カルロス・パヤノ
ブランドン・フィゲロアVSダミアン・バスケスと同じく、ローマンとパヤノではフィジカルが違い、パヤノがどんなに頑張ってもローマンを効かせることは出来なそうなだった。しかしゲームとしては、クールに出来る事を全てやったパヤノのポイント勝ちでもおかしくないほどの内容だった。マニアはローマンの勝ちと言うが、Boxingsceneではパヤノの勝ちと出ていた。
ローマンはニッコリしている場合ではない。崖っぷち、運が良かっただけ。つまりこの程度の実力だ。フィジカルがかなりしっかりしているが、接近戦しか強みがなく、それでいて仕留めきれない。
ルイス・ネリーVSアーロン・アラメダ
アラメダががっちりガードの守備の鬼だったので、ネリーが萎んでみえたが、勝利は揺るぎない。柔軟で攻撃的で上手い面は魅せた。ネリーはパンチを肘や肩から打つというよりムチのように振り回して打つので威力はあるが隙もある。そして体重契約を守ると突き抜けた強打にはみえなかった。アンジェロ・レオあたりにも勝てるかどうか。
ジャーメル・チャーロVSジェイソン・ロサリオ
この日のPBC興行は最初と最後が面白かった。ジャーメル強しな印象の反面、不思議な試合だった。ドミニカンらしく、ロサリオのナチュラルな才能はすごいとおもうが、色々とまだ未熟な面がある。
チャーロ兄弟はここぞの爆発力、決定力があり、誰にでも勝てる要素とノックアウトされそうな面、両方がある。なにはともあれ、3団体統一王者、チャーロ兄弟はもっと人気、評価されていい。ほとんどの試合がエキサイティングで期待を裏切らない、そして強い。