昔書いた記事ですが、最近メディアで取り上げられているので再登場。
Ra'eese Aleem
ライース・ライーム
ライース・アリーム
ラエッセ・アレーム
など、記事により名前がバラバラです。字を読めばライームではないだろうが、所詮日本のスポーツ記者などこの程度、恐らく映像をみたこともないのだろう。
フルトンが無理で、アフマダリエフも予定があるなら、ネリではないし、カシメロではバンタムの延長だし実績もなく、アリームが筆頭候補かもしれない。ずっと井上戦を歓迎しているし、チャンスに恵まれず不遇を買っている。
しかし実力ではピカ一ではないかという印象もある。王者フルトンより、メリハリがあり、倒して勝つエキサイティングな試合をみせてくれる。
身長168センチ
リーチ174センチ
20勝12KO
偉大なアマチュアではなかった、大手プロモートではなかったせいか、キャリアが進まず、ボクシングは若いが年齢は32歳と今がピークだろう。
バンタム級のジョシュア・グリーに勝って勢いにのるフィリピンの強打者、マイク・プラニアもアリームには敵いませんでした。ジョシュア・グリーは昔フルトンに負けていますが、37-39 38-38 36-40 という内容です。その後、プラニアとジェイソン・モロニーに負けましたが、そこそこ接戦でした。
かつてのSバンタム級黄金時代、バレラ、モラレス、パッキャオがいた頃、主役のバレラに2度土をつけた男にジュニア・ジョーンズがいました。毒針のような誰をも倒す強打を持ちながら、打たれ脆さがあり殿堂クラスにはなれませんでしたが、アリームにもジョーンズのようなキレ味があります。
今までの対戦相手はスピードとテクニック、パワーで問題なくクリアしていますが、タフなメキシコのエドゥアルド・バエズ戦では手を焼き、2-0という辛勝でした。このあたりでひとつの底がみえます。
エドゥアルド・バエズはその後、体格とタフさを売りにエマニュエル・ナバレッテに挑むもボディ一発に沈みました。
井上尚弥がマルコ・アントニオ・バレラのようなスターならば、ライーセ・アリームはジュニア・ジョーンズになれるでしょうか?
かなり不遇で無名の実力者なので、ハイリスクローリターンな相手であり、ひょっとしたら王者のフルトンやアフマダリエフより実力者かもしれませんが、アリームしか都合のいい相手がいないとなれば、臨むところではないでしょうか?
痺れるような強者、ライバルを求める井上にとっては、アザト・ホバニシャンのように屈強だが黒星のある男を相手にしている暇はない。
一部からでも評価の高い、無敗の危険な男が似合っているといえそうです。
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以下、2年前の記事です。
つまり2年経っても、アリームにチャンスなし、変化なしってことです。
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SHOWTIMEでビック・パシラス(16-1, 9 KO)と対戦したばかりのライーセ・アリーム(18-0, 12 KO)は、スーパーバンタム級で現役の世界王者との戦いに飛び込む準備ができている。 ムロジョン・アクマダリエフ(IBF/WBA)、ルイス・ネリー(WBC)、スティーブン・フルトン(WBO)、ブランドン・フィゲロア(WBA)は、アリームが目標としている標的だ。
アリーム
「私は30歳で、キャリアで最大の勝利をしたばかりだ。世界タイトルショットを望んでいる、私はその権利を獲得している。ハードな道を歩んできて、このスポーツのトップに上り詰めたんだ。」プリンス・ランチ・ボクシングのグレッグ・ハンリーが管理し、マーシャル・カウフマンのキングス・プロモーションズがプロモートしているアリームは、11ラウンドでパシラスをストップするまでに4度もパシラスをダウンさせている。時間が非常に重要であることを理解している。
アリーム
「すぐに復帰しなければならないし、大きな試合がしたい。M.J.であれ、ルイス・ネリーであれ、スティーブン・フルトンであれ、ブランドン・フィゲロアであれ、次は彼らの誰かが欲しい。ブランドン・フィゲロアはPBCで、私の邪魔をしているので、最も理にかなっていると思う。ファンが見たいと思うようなエキサイティングな試合になるだろうし、SHOWTIMEもその試合を放映したいだろう。」ミシガン州ムスケゴン出身のアリームは、プロボクシングの夢を追いかけるためにネバダ州ラスベガスに移住してきたが、それが功を奏した。
アリーム
「最高の試合をしたいし、チャンスを得たと思っている。あとはチャンピオンたちが私と対戦してくれるかどうかだ。ボクシングファンの皆さんは、私が挑戦者にふさわしい選手であることを知っている。ファンが望むアクション満載の試合をしたい。」
レイ・バルガスやエマニュエル・ナバレッテが君臨していた頃は、統一戦の機運はないもののなかなか難攻不落の王者が君臨していたSバンタム級もすっかり混沌としてきました。一体誰が一番強いのか全くわかりません。
WBAスーパー/IBF王者 ムロジョン・アフマダリエフ 8勝6KO
2冠統一王者だが、8戦目で2つ同時に獲得したばかりで防衛戦もしていないので、その実力は未知数だ。前王者、ダニエル・ローマンとどっこいで次に日本の岩佐が挑戦予定なので、その後でないと評価が定まらない。
WBC ルイス・ネリー 31勝24KO
レイ・バルガスの負傷で空いた王座を同胞の下位ランカー、アーロン・アラメダ相手に判定勝利しただけなので何ともいえない。戦績は抜群だが、過去に違反歴が多い。Sバンタム級ではバンタム級時代のパワーも感じない。
しかし、メキシカン贔屓のボクシング界、WBCの金の成る木として優遇されており、増量超合金化の名門、エディ・レイノソチームに入ったのでこの階級でもフィジカルサイボーグに変貌するかもしれない。小柄だが柔軟なサウスポー。
WBA ブランドン・フィゲロア 21勝16KO1分
暫定から正規にスライドしただけの王者。身長、リーチは階級で一番。長身細身だが、距離を潰してゴリゴリ手数を出すスイッチヒッターで独特のスタイルを持つ。打ちつ打たれつのド突き合いファイトだが、若さとフィジカル、変則スタイルでゴリ押す。粘り強い。
WBO スティーブン・フルトン 19勝8KO
WBO新王者。キャリアは浅いが無敗選手キラーで内容は濃い。アメリカのトップアマチュア出身で技術も折り紙付き。しかしこのレベルになると、やや安全運転の判定型っぽい。地味な職人肌。ジョシュア・グリーに初黒星をつけたのもフルトンだ。
そして、本題のライーセ・アリーム
WBAの暫定王者という位置づけだ。WBAは3人体制となる。
直近の試合のパフォーマンスがよかったが、相手次第なのでなんともいえない。あれがアンジェロ・レオやトラマイン・ウィリアムスだったらどうだったか。(本来フルトンのコロナ陽性延期がなければウィリアムスと戦う予定だった。)
PBC興行で、フィゲロアやフルトンの前座を務めることが多かったが、いつも内容がいいのがアリームだった。
直近の試合では、まるで既視感があるような、ジュニア・ジョーンズのような切れ味を魅せた。オーソドックスだが、セオリー通りではなくどこからでも手が出てパンチがキレる。右、左フック、どちらもキレる。ディフェンスが固いとはいえないが、感性で捌くので攻防一体化し反射神経が鋭い。アリームもそこそこのアマチュアだったようだが、30歳と高齢なのは地元で怪我や試合枯れで、出遅れ、故郷を捨ててやっと活躍のチャンスを得たかららしい。
その他にも、確実に世界を獲るために(ナバレッテを避けて)階級を落としてきたアイドル、マイケル・コンランや日本の岩佐、勅使河原、ダニエル・ローマン、カルロス・カストロ、クリストファー・ディアスらがいる。
日本では小国VS和氣が決まったそうだが、彼らにとっては最終最後のサバイバルマッチだろう。チャンスは少ない。
最近はカネロ様を筆頭に、階級差無視の試合、結果も多く、ここに井上尚弥を加えても断然支持されることになるだろう。ライアン・ガルシアVSマニー・パッキャオなんて、金まみれの試合も画策されている。
立場上は、ジャーボンティー・デービスVSカール・フランプトンやシャクール・スティーブンソンも実現可能なのだ。
コロナの影響か否か、Sバンタムもフェザーもその他も色々と混沌としてきました。
統一戦、本当にみたいランカーの世界挑戦が叶いますように・・・