K1からの転向組で快進撃を続けている武居が5戦目で東洋タイトル挑戦です。
8月26日
武居由樹VSペテ・アポリナル
ペテ・アポリナル
16勝10KO2敗
直近の試合でジョンリエル・ラモナルという、負けの多いかませだが日本で和氣や久我に勝っている強打者をKOしてタイトルを獲得した。ラモナルというのは強打者だが、常勝タイプではなく、直近では負けが込んでいる。
ラモナル戦の前には、韓国のジョン・ソン・カンというファイターにKOされている。動きを見る限り、韓国では最も期待できるファイターだろう。
アポリナルはよく上体を動かし、勤勉に戦う強打者に見えるが、ガードが低く被弾する。フィリピンのガチな方としてある程度強そうだが世界レベルにはみえない。
武居由樹
4勝4KO
一方の武居はボクシングマニアからするとまだよくわからないファイターだ。右効きのサウスポーなのか、右フックに一撃必殺の威力があるが、ボクシングの定石であるジャブやボディなどの細かなテクを省いてK1時代の距離感や強みを生かして遠距離からいきなり強打を当てて倒しまくっているようにみえる。楽勝、倒しっぷりからして大器であることは間違いないが、まだボクサーとしては違和感を感じる。
プロスペクトの多い大橋ジムだから、ある程度武居の現状の強さは計り知れるのだろうが、世界を目指すには未知数がまだまだ多い。しかし、両者を見た感じ、アポリナルのプレッシャーやパワーに巻き込まれない限りは武居が一撃必殺の右を当ててKO勝ちしそうな予感だ。目と距離感が抜群に良く、K1時代に培った独自の格闘センスは大いに感じる。
しかしそれが、目指す頂、スティーブ・フルトンやらムロジョン・アフマダリエフらと比較すると、まだまだスキルもスピードも回転力も足りないようにみえてしまう。武居由樹はどこまで活躍できるだろうか?