迎撃の艦隊/スティーブン・フルトンVS井上尚弥

さて、いよいよ来日しました。ニコやかで終始余裕を感じますが、この試合は米国でも世界的にも2冠無敗王者のフルトンが不利と言われています。リングは日本、フルトンのこの余裕は強がりなのか、恐らく練習、試合を通じ

「俺はどんな相手にも適応できる、コントロールできる」

というファイトスタイル故かとおもいます。

そういうスタイルで無敗街道をひた走ってきました。

その自信が崩壊する時が来たと予想していますが、全ては井上のコンディション次第でしょう。かなりゴツくなってます。スピードや動きに進化、あるいは変化があるのだろうか。

パッキャオがフライから2階級も飛び越えて、水を得た魚のように躍動したSバンタム級、長谷川やモンティエルはどんなに減量苦でもSバンタムでは苦労した。

さて我らが井上尚弥はどうだろう?

個人的には

パッキャオ(井上)VSハットン(フルトン)
パッキャオ(井上)VSデラホーヤ(フルトン)

みたいになるんじゃないかとおもいつつ

カネロ(井上)VSメイウェザー(フルトン)

みたくなるかもね。

KO、判定だけでなく、ギブアップもあるかもしれませんな。

以下過去記事・・・

週末のSフライはなんともモヤモヤでした。フランコ負けたにしても、速攻引退発表って早過ぎです。メンタル崩壊し減量も放棄し、陣営が必至でこの試合実現を説得したのかな。

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スティーブン・フルトンVS井上尚弥

さて、色々騒がれているこの試合を妄想するのみですが、私のようなマニアはスティーブン・フルトンを少し前から知っており、だからイメージがこびりついており、井上の圧勝を予想してしまうのだが、たとえばこんな試合

stephen fultonでなんでスティーブンなのか、未だにわからない。

アーノルド・ケーガイは非情にわかりにくいですが、韓国系ウクライナ人だかで、当時無敗同士のサバイバル戦でした。フルトンがバックギア全開のアウトボクサーなのに対し、ケーガイはスウォーマーというより中間距離の剛腕系、スラッガーに区別されるようなパンチャーで、スタイルマッチとして興味深いものでした。

骨格や一撃の破壊力だけはケーガイと井上は近いものがあるのではないだろうか。
スキルやスピードは全然違うが、攻撃的に前に出るスラッガータイプという点でも似ている。

内容は、完全に安全運転の域を出ないフルトンが軽打とフットワーク、クリンチでケーガイを捌いていく眠たい展開でした。

こういうファイトを井上尚弥に対しても徹底してくるだろうというのが予想ですが、井上の質の高さに巻き込まれてアウトオブコントロール、ドタバタに効かされてしまうというのが予想です。

フルトンは相手がパワフルで攻撃的であればあるほど、バックステップ、ジャブ、コーナーワーク、クリンチ、そして軽打で合わせるポイントメイクに徹しリスクを回避しながらポイントをピックアップしていきます。メイウェザーイズムに溢れたスタイルです。

11回に注目してください。

ケーガイの右、左フックがヒットし、この回はケーガイが獲ったとおもいますが、フルトンにダメージがあるのかないのか、受け流し、ラストもコントロールし大差、中差の判定勝利をあげました。

これが、フルトンの基本戦略だろうし、対アジア人のイメージだろうとおもいます。

それから幾年月

フルトンはアンジェロ・レオやブランドン・フィゲロア、ダニエル・ローマンにも勝ってさらに自信を深め実力も上がったとおもいますが、基本は全部このスタンスです。

メイウェザーVSパッキャオ

のような内容を意識している気がしますが、井上尚弥相手に自信も戦略も全て崩壊するだろうと予想しています。

スティーブン・フルトンというのは「迎撃の艦隊」です。

つまり

攻めて来る相手を迎え撃つことに長けたポイントメーカー

といえます。

上手いとはおもいますが、当時王者だったエマニュエル・ナバレッテやノニト・ドネアの方が怖いぜという評価は変わりません。

アーノルド・ケーガイはその後3連勝で再起していますが、直近ではエドュアルド・バエズにSD勝利、つまりこのくらいの実力なのだ。

フルトンは現フェザー級王者でルイス・ネリにも勝っているブランドン・フィゲロアに勝った男でもありますが引き分けみないな内容でした。フィゲロアはマーク・マグサヨと引き分けレベルで戴冠しましたし、被弾しまくりますし、ネリにも逆転KO勝利といえる内容でしたし、めちゃくちゃ強いという印象は皆無です。

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コメント一覧
  1. ボクシングファンの方教えてください。

    井上も武居も中嶋も井上弟もその他多くの選手もみんな大体sバンタムじゃないですか?

    その中で誰が圧倒的かはわかるはずじゃないですか?

    それでも、尚弥には歯がたたないけど俺も別団体で世界王者目指す、尚弥がいなくなったら目指すっていうモチベーションなんでしょうか?

    フルトンとかラミドは尚弥の相手ですが、彼らチームメイトじゃ相手にならないんでしょうか?

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  2. プクー様
    サイト運営ご苦労様です。楽しく読ませて頂いております。

    「stephen fultonでなんでスティーブンなのか、未だにわからない。」とのことですが
    「stephen」と書いて、声に出すときはスティーヴンと発音します。辞書には書いてあります。
    字面的にはステファンと言いそうですし、何故かわかりませんが、そういうもんらしいです。
    「こんにちは」と書いても発音上は「kon ni chi wa」というような感じなんでしょうかね?

    老婆心ながら。

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  3. いよいよ来日しましたね。
    これでナルバエスやマクドネルやパヤノのような結果になったら衝撃ですね。
    さすがにディフェンスに長けたフルトンは長持ちするのでしょうが。

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  4. 先日のジャロンエニスはやっぱ強くて、怪物だなとおもったが、同郷のジムメイトのフルトンはどうなんだろう?立場でいえばフルトンが統一王者でエニスは暫定王者に過ぎないけど。エニスの発言は友情からか、本音なのか?

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  5. ちょっと前にDAZN PFPなるものがあるのを知って、見てみたら、なんとフルトンがシャクールより上だったので、自分の目は節穴かと、改めて両者を比べて見たら、レベルが違いました。
    ザックリ見て思っていたこととまんま同じでした(笑)。
    ということで、フルトンに苦戦している様では、シャクールレベルには到底勝てなくて、PFPレベルでは無いことになりますね。

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    • 体格差階級差を無視する捻くれ者ですら、最激戦区ライト級のトップ選手を引き合いに出さないと叩けなくなってしまった。
      同じ階級のシーサケットやエストラーダとかと比較されて難癖付けられていた頃が懐かしい。

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  6. カネロvsメイですか?多分ないでしょう。
    現代版メイウェザーと言えばお馴染みシャクールです。フルトンは凄いですがその域には逆立ちしても届かないと感じます。井上もカネロについて「特別だと思ってない」と言ってましたし(笑)

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  7. どんな相手にも自分のスタイルで勝ってきたから今回も自信があるんじゃないですかね。井上みたいな攻撃力あるパンチャーにも勝ってきたという自負が。メイウェザーほどの実績も実力もないとおもいますが、どんなやつにも勝てるスタイルを持っているみたいな。

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  8. フルトンが一流レベルに見えるところは、距離とって、どっしり構えてパンチ出してる時だけに思えるのですが、どうなんでしょう。

    クリンチについては、脚の弱さから連続攻撃が出来ない為、それしか無くて出来る様になっただけ?

    個人的に予想出来ない点として、フルトンが凄くやる気に満ち満ちてると見えるのですが、これまでと比べてどれだけ積み上げがあるのか?単なる自信過剰であって積み上げ無しなのか?

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  9. 怖いのはお互いのコンディションですね
    フルトンは本当に契約体重を守るのか?
    日本人にとっては卑怯だが、アメリカ人はそう思わない
    むしろ勝つためならどんな手も使う、そうしないのは舐めプであると考える

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  10. フィゲロア、ロペス、ローマン、レオ、ケーガイ、確かにドネアやナバレッテに比べると怖さはなく(ロペス曰く井上と違いフルトンのパンチ力は並程度だと)彼ら程のレベルも感じないです。井上なら殆どKOするのではないでしょうか。ただナバレッテvsフィゲロアは個人的に興味があります。

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  11. 例えば天笠に2度ダウンを貰ったから当時のリゴンドーはディフェンスに穴があったと言う人は居ないように、フルトンがフェザー相応のケガイにビッグパンチを2,3発貰ったからバンタム上がりの選手も付け込める隙があると判断するのは早計だと思う。「怖さはない」「強くない」はずなのにレオもローマンもケーガイもポイント勝負で全く歯が立たない、アウトボクサーにとって相性最悪な大きいスウォーマーのフィゲロアでようやく五分のフルトン相手に、ほぼ1階級分のハンデ付きで井上は7ラウンドを確保しなければならない。
    「迎撃の艦隊」というのはその通りで、非力でも打たれ強い上にアウトボクサーらしくカウンターも得意。鬼門は2ラウンド目、内山選手のように中々パンチが当たらないと焦って貰うケース、尾川選手や谷口選手(+井上のドネア初戦)のように余裕が出てきたと見誤って貰うケースは絶対に避けないといけない。井上は慎重に辛抱強く戦う必要がある。もし速攻でボコボコにして倒したら?少なくともウェルター級統一戦までPFP1位でいいんじゃないかな。

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  12. プクーさんの考察に頷くばかりです(笑)
    バエズと言えば双子の弟?のレオナルドはJモロニーに7R終了ギプアップしています。普通の兄弟なら体格もレベルも差がある場合が多いですが、双子なので実力は近いものがあると仮定すると、モロニーやヘーガイを含む周辺の力関係がぼんやり見えて来ます。レオもネリに負けたアラメダとどっこい、ローマンもパヤノと五分の様な試合をしてました。フルトンが勝ってきた選手のレベルはこんな具合ですね。

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    • エドュアルド・バエズはデカい選手でエマニュエル・ナバレテに挑戦しましたが5回ボディでやられています。

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  13. フルトンの同僚にジャロン・エニスがいて、エニスはフルトンが勝つと言ってるけれど、二人はスパーもしているんだって。だからフルトンはパワフルな攻撃を迎え撃つのが得意で強気なんじゃないですかね。

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  14. フルトンが勝った相手で一番キャリアがあるのはダニエル・ローマンだと思うんですが
    そのローマンは「アフマダリエフのほうが強かった」とか言ってるんですよね
    うまいだけで怖くないってことなのかな

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    • アフマダリエフのほうがかみ合うファイトになったからね。フルトンは打ち合ってくれない、守ってクリンチで空回りさせられるから。だからこういう相手じゃ勝てないと悟って引退しちゃったんじゃないでしょうか。

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  15. フルトンは先日のサム・グッドマンにも負けるんじゃないでしょうかね。グッドマンのシンプルだけど打って離れてのスタイルは黒人テクニシャン潰しに効果的だと感じました。グッドマンなんて名前でバッドなこと出来ないでしょうが。

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