2018世界ボクシング不完全ガイド Sバンタム級

ついでに目は通していたので、一気にやってみよう。井上が最もパフォーマンスがいいとされる階級であり、怪我で遅れているが、岩佐には短命で終わって欲しくない階級だから。

山中の適正も本当はこっちではないか?背が高いし。
元王者や挑戦者等おなじみの顔ぶれは除きます。

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WBC王者
レイ・バルガス
31勝22KO
27歳

パワー:★★★★
テクニック:★★★
スピード:★★★★
ディフェンス:★★★
タフネス:★★★
戦術(キャリア):★★★
メンタル:★★★★

長身かつ好戦的でスピード、回転力のあるスラッガー。自身より大きな男との対戦はこの階級では皆無であろう。

ライト級のロバート・イースターと同じでこの体重にしては長身すぎるのではないだろうか、序盤は特に大柄で迫力があって怖いが、対戦者は皆ガッチリガードして懐に入っていくので、捌くので精いっぱいになってしまう。筋量が不足しパンチパワーとキレが持続しないのではないか?

難攻不落の厄介な王者といえるが、いつも同じ展開で不覚の強打をアゴに食う危険性を孕んでいる。

WBA王者
ダニエル・ローマン
23勝9KO2敗1分
27歳

パワー:★★★
テクニック:★★
スピード:★★★
ディフェンス:★★★
タフネス:★★★
戦術(キャリア):★★
メンタル:★★★★

海外記事で田口の事をメリンドに勝つまでは世界で最も低評価の王者と書かれていたが、この男が今その存在だとおもう。王者といっても久保を攻略しただけ。今度、日本の松本と戦う。

特に驚異的な部分のない米国の平均的なホープクラスだが、久保程度であればガッツリ受け止めてみてから、攻略法を見つけ、それを完遂するだけで乗り越えた。米国でのサバイバルの方が厳しいだろう。

松本の実力もベールに包まれているがこの王者は世界ランカークラスだとおもう。完成度が上がる可能性はあるが、今のところ怖さのない穴王者。

IBF王者
岩佐亮佑
24勝16KO2敗
28歳

パワー:★★★
テクニック:★★★★
スピード:★★★★
ディフェンス:★★★
タフネス:★★
戦術(キャリア):★★★
メンタル:★★★★

長谷川や山中の分まで活躍してもらわねば困る日本のテクニシャン。楽勝、完勝であった小國戦で怪我をし試合間隔が空いたのが残念だ。あんな快勝でも怪我をしてしまうなんて・・・

多くのトップアマにもあてはまるように、テクニックに溺れ、試合が長引くスタイルのままだと、どこかで被弾しポカ負けをしトップ戦線を離脱してしまう事が多い。

岩佐の日本随一といえるテクニックでも一発も食わない事は不可能なので、ジャーメル・チャーロやゾラニ・テテのような火力、爆発力をつけて、KOパンチャーに育って欲しい。
ディフェンスに頼るボクシングをしているときっと陥落する。バックステップやロープ際でのスウェーが上手くてもそれを多用する選手になってはいけない。

WBO王者
ジェシー・マグダレノ
25勝18KO
26歳

パワー:★★★★
テクニック:★★★★
スピード:★★★★★
ディフェンス:★★★
タフネス:★★★
戦術(キャリア):★★★
メンタル:★★★★

やっぱり一番いいホープと感じた選手は順調に王者になる事が多い。
下り坂のドネアをギリギリ攻略して新旧交代させた。
が、今は怪我で離脱中、休養扱いで別の王者が決まる予定だ。

特に指摘すべき点はなく俊才らしくオールマイティーに強い。
今リコンドーを除けばこの階級ナンバーワンだろう。
しかし小柄でスケール感はなく体格差で苦戦もあるだろう。
まずは、復帰とアクティブな試合数と格下以外と戦って己を証明すべきだ。
ドネア以外は全て格下との試合ばかり。

私的ランキング

①ジェシー・マグダレノ★25
②レイ・バルガス★24
③岩佐亮佑★23
④ダニエル・ローマン20

強力な王者はいない。

注目の選手

ディエゴ・デラホーヤ
25勝9KO
23歳

最も戴冠が期待されているだろう、オスカーの甥っ子。
テクニックとスピードはあるがパワーレス。
無敗のランディ・カバジェロとの試合は当て逃げでややヒット数で上回っただけだが大差がついた。カネロと同じで判定負けをしづらいアイドル。
倒さないとなかなか勝てなそうだ。

ツグスソグ・ニヤンバヤル
9勝8KO
25歳

モンゴルのトップアマ。
前戦、Sフェザーで戦っており、もうこの階級でやる事はないだろう。
しかしSフェザーでは初ダウンかつ初判定。階級を見直す必要がある。もしこの階級ならば即王者になれるだろう。
正統派テクニシャンだが、攻撃の手を緩めず正面突破で勝ち抜く王道ファイト。

尾川がニヤンバヤルのようなファイターになれれば理想とおもっていたが、彼より先に王者になっちゃった。それでも考えは変わらない。

ジャック・テポラ
21勝16KO
24歳

これまたNEXTパッキャオと言われるフィリピンの俊才。順調にきている。
フィリピンなのでセンスだけでなくパワーもある。
練習動画ではアンカハスの方がパワフルにみえた。

まじめで丁寧に戦う選手だが、やっぱり大振りな気がする。

https://www.youtube.com/watch?v=fOsMYdr29pA

モイセス・フローレス

25勝17KO
31歳

リコンドーに初回で失神させられたが、無効試合にしてもらったので一応未だ無敗という事になっている。
よかったねぇ。

大柄でパワーもあるが、バルガスと同じドスン系か。スピードはない。
武骨で頑丈な選手だとはおもうが、アゴにリコンドーパンチを食えば失神もする。

もう、怖さが消えたので、再浮上できるかは今後次第だ。

亀田和毅
34勝20KO2敗
26歳

この選手だけは世界ランカーの力はあるとおもうので、正当に評価しよう。
スピードだけが命で怖さはない。
世界レベルでKO勝利は期待できないだろう。

そんな自身の力量、特徴もよくわかっているのか、対戦者選びも慎重で
試合数も減り、自然消滅するかもしれない。

ダニエル・ローマンや岩佐に判定で勝てるかどうかのラインだろう。

エマニュエル・ナバレッテ
22勝19KO1敗
22歳

170センチとやや長身で、強打のこれまたメキシカンらしい若者。
メキシカンに本当によくいるタイプ。
スイッチヒッターなのが個性。

トカ・カーンにアップセットを起こしニヤンバヤルにも粘ったフィリピンのジェミノを
5ラウンドでTKOした。

長いリーチでガンガン攻めるメキシカンスタイルで、やはりパンチにモーションがある。
挑戦資格は十分だろう。

ガマル・ヤファイ
13勝6KO
26歳

やっぱりカリ・ヤファイの弟であった。
アマでも兄ほどではないが実績豊富。
今のところ、井上兄弟と同じくらいの差を感じる。
今度、ギャビン・マクドネルと英国サバイバルをやる。
パワーがないか生かせてないので怖さはない。

ジョニー・モレノ
13勝12KO
28歳

不完全ガイドベネズエラで紹介したかもしれない。
戦績のいいベネズエラのホープで体格もいい。
しかし試合映像なく、キャリアもひどい相手ばかり。

テレンスTJドヘニー
18勝13KO
31歳

先日試合をしたばかりだが、日本でほぼ負け、タイでは負けなしの
マイク・タワッチャイをタイで下して岩佐への挑戦権を手に入れた
アイルランドの元トップアマ。

タワッチャイというのがよくわからなすぎる選手だ。

時期的なものもあるが、岩佐の対戦候補の最右翼。
同じくテクニシャンのサウスポー。

ネビンに阻まれて五輪に出れなかったくらいのアマなので技術的には岩佐とどっこいか?
もう31歳なのでこういう選手に技術勝ちするのではなく圧倒的に倒しきってしまえば
岩佐は一皮むける。

ロドゥモ・ラマッティ
13勝8KO1分
25歳

こんな映像しかないのでよくわかりません。
南アで体格はいい。でもまだまだだとおもわれる。

アルバート・パガラ
29勝20KO1敗
23歳

パワーのある亀3という印象は変わらない。
普段の映像で見る俊才ぶりとセサール・ファレスに負けた内容が
この選手の特徴といえるだろう。

世界を争う力は既にある。
でもメキシカンファイト、根性ファイトには屈する。

https://www.youtube.com/watch?v=FDUP-eYVuWg

セサール・ファレス
20勝15KO5敗
26歳

今年最初の世界戦で、敵地ガーナに乗り込み、地元無敗のアイザック・ドグボエとタイトルマッチ。
(マグダレノの休養による)
判定負けかKO勝ちしかないだろう。個人的にはファレスのKO勝ちを推す。
サリド2世になれるか、タフネスと闘志の雑草選手。
ガーナがどれくらい地元贔屓かにもよる。
誰にとっても脅威。

アイザック・ドグボエ
17勝11KO
23歳

念願の世界戦を地元で行える幸運。
遠くガーナから世界戦を切望する声をずっと発信していた。
タイソンに憧れる小型フッカーだろう。

ロンドン初戦で清水に敗れた選手だが、ダイジェストだと勝ちにみえなくもない。
ファレスのケンカファイトに対抗するタフネスがあれば戴冠できるだろう。

https://www.youtube.com/watch?v=nRwbIos_kOk

ファン・ミゲル・エロルデ
24勝13KO1敗
31歳

フラッシュ・エロルデの孫だそう。
全部フィリピンで大物との対戦は皆無。
生涯唯一アメリカでの試合を落としている。
もういい年齢だが、4回戦ボーイみたいにみえるのはなぜだ?
筋はいいが国内レベルだろう。

トーマス・パトリック・ウォード
22勝2KO
23歳

パワーレスなフランプトンのようなボクシング。
ピョンピョン跳ねるフットワークを使いすぎ、強いパンチを打てない。
判定に特化した選手。

https://www.youtube.com/watch?v=ZP3RwHqqAH4

久我 勇作
15勝10KO2敗1分
27歳

戦績に凄みはないが、十分勝機はありそうな日本王者。
パワーがあるのが希望。
日本で築いたキャリアは本物。
正直なスタイルだ。

スター不在。
驚異的なランカーはいません。
井上が来ればすぐ戴冠できそうと言うのはタブーか?

王者候補とすれば、ツグスソグ・ニヤンバヤルが圧倒的だが
もはやSバンタムの選手ではないだろう。
チャンスをもらえそうなのは
ディエゴ・デラホーヤ

その他では
ジャック・テポラ
エマニュエル・ナバレッテ

ドグボエがファレスを圧倒し王者になれば脅威だし
清水にも朗報だ。

ランクを見渡すとこんな感じで、あっという間にトップアマの草刈り場と化しそうである。

トップアマはほとんど、Sバンタムとフェザーの両睨みだ。

岩佐がゾラニ・テテのごとくKOパンチャーに成長してくれることを願いましょう。

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