注目の一戦、WOWOW放映もあるのでネタバレ注意です。
バスケスが静かな立ち上がり、ドネアを徹底警戒しブロック固めてアウトボクサーなスタイルでした。
全体的にはドネアが軽快に動いて手を出しポイントピックアップしていきますがあまりガツガツ来ないバスケスを圧倒するには至らず。
それでもノーガードや挑発するような動きで翻弄したり、伸び伸び華麗な余裕ある動きをみせるドネア。
バスケス手数は少ないがジャブや右ストレートはドネアに届いている。
バスケスの右ストレートは頭を残したまま拳は砲丸投げのようにドーンと放つ感じで伸びも破壊力もありそうだ。独特だ。
ドネアの右眼あたりも紅潮してきた。
9ラウンド、徐々に圧力を見せ攻撃的になってきたバスケスだがドネアの左アッパーでバランス崩し、さらなる左アッパーとフックの中間くらいのビッグパンチで弾き飛ばされダウン。いかにもドネアらしいしなやかなパンチだ。
クリーンヒットではなかったのでダメージはそれほどではなかったがもう倒さないとバスケスの逆転勝利はないという展開に。
バスケスが仕掛けるロープ際での打ち合いは迫力がありスリリングで当たれば一発逆転の可能性もあったがうまくさばき、ポイントピックアップしていくのはドネア。
最終回はやや流したドネアをとらえきれずにそのまま終了。結構被弾もし体力消耗も激しかったドネアだがまぁ採点は大差で文句ない勝利・・・
とおもってましたがまさかの2-1
117-110くらいが妥当なところでした。
ポイントもダウンも含め明らかにドネアが上、バスケスにつけたジャッジはクレイジーだ。
バスケスが可能性を感じさせながらも慎重、アウトボクサー気味に戦ったのが残念でしたが、キレすぎるドネアを前にしては仕方ない。賢明な選択だったのかもしれません。彼のパンチも伸びがあり結構ドネアを捉えていたのは以外だった。
スピード、スキル、手数ともにドネアに軍配が上がったがダメージ的には五分かなといえる熱戦でした。
晩年強かった親父がナシーム・ハメドにはコロコロ倒されたようにドネアの快進撃もこの階級あたりが限界か。
試合後グローブとるとドネアの左拳は血で真っ赤になっていた。拳の負傷で決め手を欠いたのだろう。かなり痛々しい感じ。
たぶん3ラウンドにバスケスが腰が落ちかけた時の猛ラッシュ、スイッチして大きな左をガンガン出したあの時拳痛めたんじゃないだろうか。
天才の片りんをみせる大胆な攻撃であった。
これであの内容ならさすがだ。左はごまかしながら?最後まで出ていた。ダウンも左だし。
バスケスはおもったよりボクシングが丁寧でパンチも伸び善戦したが、玉砕覚悟の踏み込みはなく負けてもいいやの気持ちもやや感じてしまった。
バスケスがどれほどのボクサーかイマイチ査定しづらいが自分の評価的には
イスラエル・バスケス/ラファエル・マルケス>ウィルフレッド・バスケスJr
なので西岡よりドネアが格段に強いということはなさそうだ。高度な技術戦となること請け合いだ。
ピーク時の隙を見せないウィラポンならドネアも攻略できたかもしれない、なんて感じもよぎった。
西岡、リコンドゥ、サーシャなどなど誰とやっても勝ち負けはわからないレベルだとおもいます。
まぁ苦戦の部類でも相変わらずのスキルとシャープネスで惚れ惚れする天才の片りんは存分に感じましたが。
メインのチャベスVSルビオは終始同じ展開の泥試合でした。
当日体重増量し馬力でゴリゴリ押しこんでいくチャベス、打開策のないルビオという感じ。
チャベスは今後は格下以外はこういう戦い方をしていくしかないのだろう、というスタイルでした。