ラブ・ストーリーは突然に/TJドヘニーVS高橋竜平

この世界戦はいかにも急造でねじこんできたもの、マッチルーム⇔DAZNの戦略上の都合で組まれた試合だろうが、選ばれた高橋にとっては最高級のチャンスに他ならない。あの日、あの時、あの場所で、TJとのラブストーリーは突然に・・・

TJドヘニーは1月18日にニューヨークマジソンスクエアガーデンのHuluシアターで日本の高橋竜平に対してIBFスーパーバンタム級王座の防衛戦をします。この試合は米国のDAZNと英国スカイスポーツで放映されます。

ドヘニーは昨年8月に日本で岩佐亮佑からタイトルを獲得し20勝14KOとした。年内の統一戦を視野にその地位を固めるための試合とみられています。

高橋(16勝6KO3敗1分)にとっては、ベルトを再び日本に取り戻すチャンスです。28歳で10位の挑戦者である高橋はボクシングのメッカで行われる初の世界戦が楽しみで仕方ありません。

高橋
「この大きなイベントで世界タイトルマッチができるなんて大変名誉な事です。みんなに素晴らしい試合をみせてチャンピオンになります。」

ドヘニー
「統一戦を実現するつもりです。初防衛戦で高橋と戦えてうれしいです。タイトルを獲得した日本と日本のボクシングに敬意を表しています。自分が東京に行った時と同じ気持ちで高橋が意欲的であることはわかっていますが、私はしっかりと準備してきました。私こそ輝く瞬間です。高橋の野心はわかるが、私がスポットライトを浴びるための最初の大きな夜にするつもりです。」

両者の対戦はこの日のトリプルヘッダーの一部です。

その他の世界戦は

デメトリアス・アンドラーデVSアーサー・アガボフ
アマンダ・セラーノVエヴァ・ボラバーガー(女子)

です。その他に

ホルヘ・リナレスVSパブロ・セサール・カノ
クリス・アルジェリVSダニー・ゴンザレス

などがあります。

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WBSSが王者の中の王者、事実上の統一王者を決めるトーナメントを推し進めるのに倣ってか、昨年くらいから統一戦を志向する声が高まっている気がします。

戴冠しても無名なまま米国で放映もなくファーストフード店のアルバイトをしていたというダニー・ローマンのような地味な王者も、マッチルーム⇔DAZNと契約し、未だ地位を確立していないTJドヘニーも同じ傘下に加わりました。王者の囲い込みを急ぎたい理由がDAZNにはあります。統一王者候補はDAZNでなければならないのです。

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実現可能な統一戦として、ダニー・ローマンVSTJドヘニーというのは、ファンベースがなくとも実現し盛り上げていかねばならないカードなのでしょう。しかし、ローマンが君臨するWBAの1位には昨年最優秀プロスペクトにもノミネートされたムラトジャン・アフマダリエフが君臨していますし、ドヘニーの王座の1位と2位は現在空位ですが、接戦であった岩佐が3位(ESPNでは115-113で岩佐だった)4位に和氣、6位にアルバート・パガラ7位マーロン・タパレスなど、失礼を承知でいえば高橋竜平よりも実績のある選手がランキングされています。

そのなかであえて高橋をギリギリで選んだのには理由があるのだ。この日程で無理にでも試合を組んでおきたい。次の踏み台になる試合を・・・

選ばれた高橋にとってはそんな事情は関係ありません。
今年は日本王座に挑戦できればいいなぁという立場だった彼の2019年のはじまりはいきなりマジソンスクエアガーデンの世界戦になりました。

ドヘニーは王者としてはまだ何者でもありません。
岩佐戦でみたように特別怖いファイターでもありません。

高橋自ら言っていたように

「なんでこんな奴連れてきたんだとおもわせてやりたい」

この気概で、高橋は世界一刺激的な旅、奥さんと一生の想い出になる素敵なハネムーンにしちゃって欲しい。
高橋としては序盤からペースを掴むことが鍵でしょう。それができるスタイルと気持ちがある選手です。

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