メキシコ少年の再会/レイ・バルガスVS亀田和毅

この試合が実現すれば、色々あった亀田ボクシングの中では最高のマッチメイクといえる。色々あって、もうまやかしは通用しなくなった。海外進出、難敵への挑戦が当たり前になった昨今、ちゃんとやるなら日本でもメキシコでも、どっちでやっても亀田を応援してみようとおもう。

しかし予想となるとバルガスだな。

WBCはスーパーバンタム級王者のレイ・バルガスVS亀田和毅が契約合意に達したと発表した。合意されたため、もはや入札の必要はない。試合詳細は近日中に発表される。

2017年2月25日にギャビン・マクドネルを破って王者になって以来、バルガスは4度の防衛に成功している。通算戦績は33勝22KO。

対する亀田は昨年11月12日に東京後楽園ホールでアビゲイル・メディナを破り暫定王座を獲得。ボクシングを学ぶため15歳でメキシコにやってきた亀田(36勝20KO2敗)はWBCと懇意にしている。

レイ・バルガスの本音はビッグマッチ、同国のレオ・サンタクルスへの挑戦を必死にアピールしていましたが叶わず、指名挑戦者である亀田との試合を優先させるようです。

サンタクルスとやるためだけにフェザー級に上がり、その後戻って亀田とやってもいいと言ってたほどでしたが、サンタクルスから何も返事をもらえなかったようです。

個人的にはレイ・バルガスがスーパーバンタム級で一番強い。(リコンドー除く)長谷川穂積の引退もこの男と戦ってからにして欲しかったほどです。やはり順当に長谷川の返上した王座を引き継ぎ、無敗を維持していますが、おもったほどの強さを発揮できていません。今は同国のエマニュエル・ナバレッテに評価が逆転しました。

スーパーバンタムであることが不自然なほどの細身の長身で、面影にもそれが出ていると感じますが、対戦相手はみなそんなバルガスの特徴を意識して徹底的にラフに距離を潰して突進してきます。その荒々しさを持て余す。なんとか苦労して捌くだけ、試合後はバッティングやラフさに手を焼き怪我だらけという試合が続いている。それでもポイントは譲らない狡猾さはなんとか堅持している。

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前戦のフランクリン・マンサニーリャ戦では2回に痛烈な左フックカウンターでダウン、もう終わったかとおもえるほどでしたが、やはりその後はいつものバルガスといつもの挑戦者。マンサリーニャが荒っぽく攻めるも技術に封じられてしまいました。バルガスも意地になってやり返すがそう長くは続かない。

そんな試合ばかり続くバルガスですが、亀田が相手となると勝手が違う。

亀田はパワーで押すファイターではない。スピードのアウトボクサーだ。バルガスにプレスをかけていくタイプではない。

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亀田自身も長身なのでアウトボクシングが持ち味だが、破格の長身とリーチを誇るバルガスには分が悪い。どこで凌駕するかといえばやはりスピードで、バルガスよりもリズム、テンポが速いペースでポイントメイクしていくしかないだろう。入ってパシャパシャ、離れてパシャパシャ。

バルガスのディフェンスはスウェー主体で直線的だ。カウンターが当たるスタイルだ。カウンターを狙ったり、時にはロープ、コーナーに詰めてのラッシュも必要だろうが、亀田の場合はあくまで見栄えのラッシュであり相手を効かせるほどのパワーやプレスは厳しい。スピード対決でこのデカい王者に判定勝ちが勝機だ。

毎回、生まれ変わった、パワーがついたと前評判のつく亀田だが、もうわりきった方がいい。彼の持ち味はスピード、手打ち高速連打、判定勝ちである。そしてバルガスも同じく、毎回同じスタイルに手を焼いている。結局は迫力とスキルで生き残るタイプで精度は悪い。

アマチュアの因縁もある両者がこうしてプロの頂点で再会する。
特徴は互いに明白、自分を信じて出し切った方が勝つ。

色々言われる亀田だが、3男だけはこのレベルで勝ち負けになる本物の実力者であると信じている。しかしパワーにこだわるのはやめよう、スピードとタイミング、手数だけで十分だ。ジョー・カルザケの道を目指せばいい。

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コメント一覧
  1. 和毅にとってもキャリアの中で1番大事な試合じゃないかな、勝てばローマンと統一戦でしょうし
    そこにも勝てれば井上尚弥戦もありえなくはないですね、良くも悪くもまだ亀田には集客する力はあるだろうし盛り上がると思うけどなー

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  2. 亀田の追放は自業自得でしょ。山中の海外ならーは何の意味も無いたられば。言い出したらキリがない。

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  3. 塞がったとしても、目の周りはいっぺん切っちゃうと切り癖がついちゃいますからね、縫わないで自然治癒に任せれば多少マシになるらしいですが、試合間隔が空いてしまいますし。

    しかし、なんでリーチが180センチもあって毎回インファイトで激闘王やってるんでしょうか?

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  4. 色眼鏡を外して見れば亀田和毅より対戦相手や海外で戦ってきた日本人ボクサーがどれほどいるのだろう。
    規格外の井上尚弥は置いといて、日本人ボクサーは世界から内弁慶と言われ揶揄され評価されてこなかった。ラファマルに勝った西岡というがあの時点のラファマルだ。西岡は日本で期待されなくてモンテレーに出向いたのも日テレが見捨てて入札に負けたから。しかしジョニゴンに逆転KOした。
    和毅然り西岡然り三浦然り、仕方ないのかも知れないが日本で捨てられた選手が海外で戦っている。
    野球も野茂は捨てられたからだ。メキシコでの試合になるような気がするがバルガスとメキシコで戦えるなんて素晴らしいじゃないか。予想は厳しいのは当然だがモレノを日本に呼んだ山中より個人的には応援したい試合だ。モレノに金力が無いからだが日本以外でモレノと戦っていたらどうなっただろうか。1戦目の結果は逆、1戦目の判定で勝てない前提のモレノらしさの無い戦い方の2戦目も無い。分かってきているからモレノがそれでも勝てなかっただけだが。バルガスに日本以外で勝つなんてことがあったら実は日本ボクシング史上でも相当上位の快挙だと思う。伊藤雅雪のディアス戦より。

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  5. 亀田が接近戦をすれば勝負自体はそこそこもつれると思いますが遠い距離からパシャぱしゃでは勝負にならない気がします。引き分けに投票しました。亀田の真の姿はプレスで押し込み+亀ガード+ボディのカウンターでペースを握るスタイルだと思っています。

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  6. ボクシング好きのおやじさん

    こんな映像まであるとは。これだと亀田も手を出していますが、前に出てるのはバルガスで、パンチの重さがやっぱり違う感じですね。バルガス、ロープを背負わず前に出るようになったら変わるかもしれませんね。

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  7. https://www.youtube.com/watch?v=_1CD3OofWac
    亀田和毅がアマチュアの頃にレイバルガスとやった映像です(たしか・・)
    この時は亀田和毅よりも名前も知らないこのメキシコ人少年の強さが印象に残ってました。
    今のレイバルガスとは全く違うスタイルですが私はこのスタイルに魅了されておりました
    いずれプロになれば出てくるだろうと期待しておりましたが実際に有名になったレイバルガス
    のボクシングはチョット期待していた感じではありませんでした。
    もっとスタイリッシュでレナードのような洗練されたボクシングを期待しておりました。
    今の亀田和毅のスタイルに似てると言えば似てますが亀田が目指すスタイルはアマチュアの時の
    レイバルガスだと思います
    何が言いたいのか自分でもわからなくなってきましたが、亀田和毅がここまで洗練されれば
    田中選手や井岡選手のように誰しもが認める存在になれそうな気がします。
    井岡、田中、亀田、田口、比嘉・・そして井上尚弥。
    日本人のこのあたりの階級が面白くなってきましたね

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