恐怖を与えてこそ。ミゲル・ベルチェルVS三浦隆司他

色々ありますが、いよいよ三浦です。
日本人マニアにとりここが今年のピークではなかろうか?
亀海VSコットとはまた別の意味で。

数々の試合が組まれた週末ですが、これがメインです。

WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ

ミゲル・ベルチェルVS三浦隆司

もう何度も書いているので書き足すような事はないが直前の気持ちを改めて。

三浦は、内山に敗れ帝拳に移籍して重厚なファイターボクサーとして成長を遂げ、国内ではKO防衛当たり前、メキシカンキラーであり風格すら感じさせる王者になったが、本場では大激戦の苦闘続き。それでもメキシコ人にとっては憎き天敵だろう。

三浦の場合、アドレナリンが出すぎて序盤から圧力かけて攻めていく姿勢はいいが、最初に有効打を食い、効いてしまうことがある。
バルガス戦がその典型だがダンテ・ハルドン戦でも実はそうだった。その後開き直って初回から逆に腹を効かせたが想定外のラッキーな展開といえた。リードした展開でもKOを狙って大振り、大味になるところがあり、敵地でのトンプソン戦でも、派手に転んだ。

左の連打力とKOパワーのあるベルチェルにこういうポカをすると致命的だろう。最初に効かされない事だ。かといって慎重にボクシングをやってもミゲル・ローマン戦の再現でペースは掴めないだろう。ダッキング、ガードに注意してジリジリプレスをかけ、ボディ中心に威圧していきたい。
三浦がKO勝ちしてきた相手は皆プレスやボディを恐れていたようにおもう。試合中、顔に出ていた。恐怖、それが鍵だ。

対するベルチェル、予定通りの堂々、初防衛にして指名挑戦者、三浦を回避せず。発言を聞くと本人も陣営も三浦を相当警戒し研究している様子だ。88%という驚異のKO率を誇る彼でさえ「KOは狙わない、流れに任せる」だそうだ。バルガス、ローマン戦を観れば三浦の怖さ、警戒すべき点は一目瞭然。怖いが分かりやすいともいえる。

この試合はKO決着になりそうな気がします。
三浦の気持ちが空回りし、ポイントリードされても、玉砕覚悟で最後まで攻めるだろうし、ベルチェルの連打が爆発し序盤あっさり決着がつかなければ試合は間違いなく激闘になるだろう。レフリーが止めるまで三浦は諦めない。

三浦の左ボンバーの当て勘はいいので、やはり終始ボディを中心にベルチェルの心を折りたい。そうなれば後半いつでもKOチャンスが訪れる。決して顔面ハンターになってはいけない。ベルチェルの左ダブル、トリプルは徹底警戒して欲しい。アドレナリン出まくりの三浦をセコンドがどう導くかも見ものです。

総合力、完成度としては若いベルチェルが優れているけれど、どちらも相手をKOしないと勝ち抜けない。そんな試合になると予想しています。

ジェスリル・コラレスVSロビンソン・カスティリャノス

センスだけはあるコラレスと雑草魂のカスティリャノス、対照的な二人。この2試合の勝者同士が次に激突する可能性もあるという。内山以外に試合のないコラレスの真価が問われる。判定狙いで当て逃げに徹すればコラレスだろうが、カスティリャノスのしぶとさに屈する可能性も高い。

小国VS岩佐

Sバンタムの世界タイトルとしたら物足りない気もするが、グスマンを破っての事だから文句はひとつもない。岩佐の方がセンスも能力も上だろうが、ドロドロのドローでもいいという小国と一発も貰わず美しく勝つという岩佐。こういう発言する人は墓穴掘る事多い気がする。

小国の実力が怖いというより、グスマンを攻略した本人や角海老陣営の頭脳、戦術をセレスジムは警戒した方がいいだろう。岩佐が嫌がる事を貫いたボクシングをしてくるとおもう。

KO勝負なら意外と小国に分があるのではないか?岩佐は一発の被弾で全てがご破算というイメージが離れない。

勝って欲しいのはビッグネームとの絡みでも楽しめそうな本格派、岩佐ですけども・・・

明後日かぁ、まだ心の準備ができませぬ。

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コメント一覧
  1. 7-9月にかけて日本人にとって、楽しみな試合がいくつかありますが、明日が最もひやひや、どきどきしそうです。三浦の試合はあと2,3年は観たいので是非とも勝ってほしいところです。

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  2. れい れなーどさん

    ちょっと確認したら
    ベルチェルの方が連打力、回転力が3倍くらい上ですね。
    右の後に左をダブル、トリプルでねじ込んでくる。

    三浦のはタメが効いたドスンパンチなので
    手数と回転で劣るでしょうから
    一発で相殺するようなパンチやプレスを常にかけねばなりませんね。

    被弾を抑え、ベルチェルのリズムに慣れたらボンバーがきっと炸裂すると信じます。

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  3. やっと、やっとここまできましたねずっとあのバルガスに逆転負けの悔しすぎる夜からずっと三浦が復讐できる日を待ち焦
    がれていました。しかもバルガスを完全に打ち負かした相手と。少しあのアーロンプライアーを彷彿させるような次から次に強打を出してくる恐るべき若武者。今年の日本人最大の試合です。あの本場のリングで武者震いしながら猛烈に応援します。例え三浦が負けても彼の存在は色褪せない。そんなとんでもない漢です。プクーさんの展望、全く同意です。
    コラレスが本物か偽物かしっかり見届けます。

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  4. 一瞬のマ夏さん

    土曜にでもベルチェルのボクシングよく見ておこう。
    左フック、アッパーの連打が効くんですよね、かなり。
    そこが特徴的かと。

    唯一の負けが一撃ダウンだったので、ボンバー当たれば終わるかな。
    両者直線的なところがあるので、左右に動けたらいいのになぁとおもいます。

    クォーティさん

    今でも信じられないけど、小國はやや非力だけど手数多く
    なんといっても左ボディが光ってました。
    岩佐は天才肌だけど、脆さがあるので不安もありますね。
    グスマンみたいにグイグイ前にいかないでしょうね。

    強豪がたくさんいるんで勝った方は今後相手の分まで頑張って欲しいです。

    クッパさん

    帝拳陣営は三浦の序盤いつも失敗してる気がします。
    今回はどんな戦術で行くんでしょうか。

    GGGのように常に攻めの姿勢を貫いて欲しいですけどね。

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  5. 三浦にはガードだけは丁寧、慎重にしてほしいです。どちらの左が先に当たるかの勝負ですかね。多彩さはベルチェルですがパワーは三浦と信じて(ベルチェルの方がKO率高いですが)応援です!
    マッチメイクや海外路線を含めて日本人ボクサーが彼に続けるような結果に期待したいです。

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  6. 岩佐対小國決まりましたね、是非とも小國に勝ってほしいです。敵地とはいえハスキンスにKO負けした岩佐にグスマンを破った小國が負ける所なんて見たく無いですね

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  7. ベルチェルト、以前からお気に入り選手だったので若干複雑ではあります。
    三浦は序盤につまらないパンチを多く被弾しないようにして欲しいです。
    後半、ドクターストップとかってパターンが心配です。
    管理人さんの仰る恐怖を与えるパンチ(ガードの上でも空振りでも)、あなさんの仰る左の当て勘。この2点には激しく同意で、ポイントだと思います。
    逆にベルチェルトよりから考えるとディフェンシブにはいってはダメと思っています。打ち合うのではなく手数を出して三浦にリズムを与えない。顔面を当て引いては上下の打ち分け。フック、ショートアッパーも上手いのでコツコツ当てて引く。
    大差判定かドクターストップを呼び込みたい。ディフェンシブにいって三浦のパンチを空振りさせても三浦は引かないしこっちがパンチが出しづらくなりより危険と思います。

    でもやっぱりボンバー、炸裂させて欲しいですね。

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  8. あなさん

    効いちゃったり劣勢で開き直ったらいいのが当たったみたいなケースが多い気がして。
    セコンドワークがあまり機能していない。

    ディブのようなアウトボクサーの方が実は得意で、打ち合い得意でガンガン来るやつとやると、結構いいの食っちゃうんですよね、先に。

    それを修正して欲しいです。

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  9. 食う前に当てられるか、結局はこれでしょうね
    言い換えるなら当てるまで、そういう状況を作るまでいかに直撃を防ぐか
    能力は全く違いますが、ゴロジェイコブス的な展開にしたい

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  10. あなさん

    興味深いですね。

    バルガスはベルチェルに負けましたが
    負傷ストップに近く、限界近く痛めつけたのは三浦の方かもしれません。

    ベルチェルというのが、やっぱメキシカンらしくアウトボックスといっても好戦的なところが本質で、それでも三浦に対しては慎重に来るでしょうね。
    三浦の左ボンバーが一発でもクリーンヒットしたら立て直し不可能だとおもいますが、食う前に当てられるか、微妙です。

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  11. いよいよですね 村田は沈みましたが、続く亀海と井上のためにも頑張ってほしい
    ベルチェルトはアウトボックスすると言ったらしいですが、どうなんでしょうね
    三浦は効かされる前にいかにして殺人プレスが掛かった状態にするか、そして利かせたあとに冷静にフィニッシュさるかです ローマン戦もそうでしたがむしろスウォームかけられると上手く距離を作れないことが多くしかも正確さの際立つベルチェルトですからアウトボックスしてくれるのはむしろ好都合かと
    そして何より出入りのスピードや長距離砲のダイレクトはそこまでものではないので、おおかた手の届く範囲での攻防になりそうです
    自分が注目してるのはまさにここで、ベルチェルトは三浦の相手では最もディフェンス意識が高くかつ距離で外しきるタイプでもない つまり三浦の左の当て勘がホンモノかただの相性に過ぎなかったのかを占う試合でもあるわけです
    これが前者なら、そしベルチェルトをフィニッシュ出来たなら、やっぱりロマチェンコ戦が見たいですねぇ

    試合後にも注目します

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