閃光の忘れ物/ノニト・ドネアの挑戦

落とせるなら、ドネアにはSフライやバンタムで大暴れして欲しい。
ウシクやテイラーが4冠獲れて、井上尚弥が取れないのは実力ではなく運とタイミングだけだから、4冠統一なんて気にしていない。

ノニト・ドネアのバンタム級への目覚しい復帰は、異例中の異例といえる。

通常、ボクサーは年齢を重ねるごとに階級を下げて成功することはなく、特に40歳を目前にしたボクサーは当然だ。ドネアは2018年4月、カール・フランプトンに12ラウンド、全会一致で敗れた後、フェザー級最大の126ポンドから、わざわざバンタム級リミットの118ポンドに下げた。

それから3年半、39歳のドネアは殿堂入りの経歴にさらに2つのバンタム級王座を加え、日本のスター、井上尚弥との再戦を確保する立場にある。2019年11月にドネアが全会一致の判定で敗れた初戦は、全米ボクシング記者協会が選ぶ「ファイト・オブ・ザ・イヤー」に選ばれている。

ドネアがその魅力的な井上との再戦を確保できない場合、「フィリピンの閃光」は、スーパーフライ級のライバル、フアン・フランシスコ・エストラーダ(42勝3敗28KO)とローマン "チョコラティート "ゴンサレス(50勝3敗41KO)の間のラバーマッチの勝者と戦うために楽にあと3ポンドを落とせる。ドネアは最近、エストラーダとゴンザレスの勝者と対戦する可能性について語った。

ドネア
「私はそうしたい、そうしたいです。チョコラティートとエストラーダがいる中で、僕は自分を売り込んでいるんだ。それは素晴らしいことだ。大賛成だ。」

ラスベガスのドネアは2010年7月、エルナン・マルケスを8ラウンドで止めて以来、115ポンド級には出場していない。あれから12年、彼はまたこの階級に復帰することに抵抗はない。

ドネア
「体重を減らすのは簡単なことだ。115ポンドまで下げても、まだ強いと感じられるんだ。井上と戦ったとき、私は116だった。だから、118を少し下回る117まで上げるために、2、3回水を飲まなければならなかった。だから116は115のすぐ近くなんだ。」

強打のドネア(42勝6敗28KO)は、カリフォルニア州カーソンのディグニティ・ヘルス・スポーツパークで12月11日に放映されたメインイベントShowtimeで、同国のレイマート・ガバロ(24勝20KO)を4ラウンドでノックアウトしている。井上との再戦を望んでいるが、4階級制覇王者はエストラーダとゴンザレスの勝者も有力な選択肢として考えている。

リチャード・シェイファーというプロモーターについて、

ドネア
「リチャードは自分のやりたいことをやるだろうし、僕は自分のやりたいことをアドバイスするだけさ。そして、それが可能であれば、実現させるつもりだ。」

4階級王者と言われるノニト・ドネアは実質5階級王者だが、Sフライ級だけ暫定王者のまま駆け抜けていった。だから、ロマゴン、エストラーダというビッグネームがいる今のSフライに忘れ物を取りにいきたいのだ。彼らビッグネームを下しての5階級制覇なら素晴らしい名誉だ。

ベテランのドネアの今の強み、凄みは明らかにフィジカルやパワー、昔極めた天才の引き出しを凝縮したような匠の技だ。39歳にしてボクシングの達人のようなシンプルかつ必殺の強さを魅せつけている。

バンタムでも体格、フィジカルに勝るドネアがSフライに落とせるのが不思議だが、実際に実現したとして、ではロマゴン、エストラーダとはどんな試合になるのだろう。なぜか大人と子供ほどに骨格差があるように見え、異なる階級の試合にみえてしまうのではないか、否、元はドネアもフライ級、レジェンド同士の拮抗した試合になるのかもしれない。

今思うと、つくづくドネアの言ってたことは強がりではなかった。

ライアン・バーネットは試運転かつ強敵だった。
ステフォン・ヤングは素走っこいやつだった。

その後は公言通り、あんぐりするほどの強さ、無駄のなさ。

ロマゴンやエストラーダといえど、体格、骨格に限界があり、ドネアはキツすぎるとおもうのだが・・・

それでもドネアよ、井上との再戦は諦めてそっちへ行ってくれ。

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コメント一覧
  1. ロマゴンが下手したら3回りくらいデカいドネアと打ち合って勝つ姿は、ちょっと想像できないですねえ。

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  2. しかし、井上も初戦のミスは修正して再戦に臨むと思われるので、如何にドネアがバンタム級で復活したとは言え、イーブンだと思います。

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  3. ドネアは井上とやるでしょう、次はドネアが倒す。もう完全にバンタムにフィットしてる。井上はやられる。

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  4. ミニマムまで下げられると言ってた木村選手も、一つ階級下げたらパフォーマンスが落ちてカニサレスを捕まえられなかったし、全ては階級を落としたドネアの調子次第。

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  5. >Sフライ級のドネアが、バンタム級と同じパフォーマンスが出来るか分からない

    井上が再戦でドネアを叩きのめすのは見たいけど、ドネアがエストやロマゴン、シーサケに敗けるところは見たくないですね…もしS・フライに下げるなら絶対に敗けないで欲しい。

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  6. うーん、Sフライではスケール不足感のあるエストラーダやロマゴンでは、ウバーリやガバリョの強打をものともしなかったドネアを慌てさせられるとはとても...
    しかもロマゴンは前の試合を見る限りディフェンス能力の低下は明らか。
    ドネアとやるならあれは致命的なような。
    シーサケットはどうだろうな?
    エストラーダに負けてからは試合数も少ないし相手の質も微妙なので分からない。

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  7. まあ、ずっと待たせてるシーサケットとすら中々やろうとしないロマゴンエストが、シーサケットよりもさらに怖いドネアとはやらんでしょう。

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    • シーサケットとはロマゴン、エストラーダ共に2回も試合してるけどね
      ロマゴンはシーサケットに記録上は2連敗だけど、初戦はロマゴンが勝っていたと見方が多い
      個人的にもロマゴンが判定勝ちだったと思う
      2人ともシーサケットと第3戦になると流石にマンネリ気味になる
      それよりドネアという新しいビックネームとやった方が、話題性とファイトマネーで魅力があるからやると思うね
      ロマゴン、エストラーダはファイトマネー次第でやると思う
      Sフライ級のドネアが、バンタム級と同じパフォーマンスが出来るか分からない
      そして、ドネアはもうすぐ40歳だからいつ急激に衰えが出るか分からない
      未知数な部分もあるし、ドネアが2人に勝てるかどうかなんて分からない

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  8. ドネアがSフライでもバンタムと同じコンディションを作れれば、ロマゴンもエストラーダもシーサケットも井岡も、子供みたいに捻りつぶされそう。
    デカいアンカハスだけはいくらか対抗できるかもしれないけど、引き出しと経験値の違いで封じ込められると思う。

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  9. パッキャオとは別の意味であり得ないことしてるな
    井上戦は直近でやれるならやって貰って、そうでないならそれぞれの道を進んで貰いたい
    カシメロはどちらも戦わなくていいや…

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  10. ドネアが問題なくSフライに落とせるなら、かなり見たいですね
    というかロマゴンシーサケエストラーダで回すの、いい加減にしてくれよ
    見飽きたっつーの

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