昨日は井岡がフランコを破り、再び今度はWBAの王者となった。Sフライのラスボスはエストラーダなのかロマゴンなのか中谷なのか、はたまたフェルマル(略)はどうだ?そんな行方を占う、崇高な指名戦。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | R | |
マルチネス | 9 | 10 | 9 | 10 | 10 | 9 | 9 | 10 | 10 | 10 | 96 |
ボルネア | 10 | 9 | 10 | 9 | 9 | 10 | 10 | 9 | 9 | 9 | 94 |
1R
少し大きなボルネアの左がいい。
マルチネスはディフェンスもいいのでまともにはもらわないが
まだボルネアの距離
ボルネア10-9
2R
ボルネアはアンカハスよりパワーはないとおもうが
スピードがあり脇が閉まってコンパクト
しかも左右にスイッチ自在で筋がいい。
それでもマルチネスが徐々にプレスを強め接近戦で連打すると迫力がある。
みれなかった時間があるのでわからないが
マルチネス10-9
3R
ボルネアが無敗の1位なのでかなりレベルの高い試合。
接近するとマルチネス、離れるとボルネア。
マルチネスは距離があるとパンチが届かないがブロック等
ディフェンスがかなりいい。
それでも離れたところからボルネアの右がマルチネスを捕えた。
速く足のあるボルネアをなかなか詰めていけないマルチネス
ボルネア10-9
4R
総合的にはボルネアが王者であるかのようなきれいなボクシング。
距離が詰まった時のマルチネスのコンビネーションだけが脅威。
マルチネスは遠距離で守りがよくあまり被弾しないんだよな。
マルチネス10-9
5R
ここまで互角だが見栄えはボルネアの方がいい。
力強いのはマルチネスか。
そこまでKO率が高くないのが気になるが。
フィジカルが強いマルチネスが後半は上回るかな。
拮抗した内容だがマルチネスの左フックが当たった。
マルチネス10-9
6R
全く互角にみえる内容。
ボルネアの打ち終わりにマルチネスが打ち返す展開。
ボルネアの方が手数が多かった。
ボルネアのボディでマルチネスが少し苦しそう。
ボルネア10-9
7R
ここまで互角にみえるが
ボルネアがよく動きマルチネスに的を絞らせない。
それでもマルチネスは執拗にプレスをかけていく。
マルチネスは恐らくボディが効いている。
アンカハス戦より苦戦している。
ボルネア10-9
8R
会場は2ポイントくらいマルチネスのようなので
どっちの試合ともいえない内容。判定で揉めそうだ。
ここまでダウンの気配もない。
マルチネスはタフで力強いがここまで効果的な攻めをみせることが出来ていない。
ボルネアは互角以上とえるところまで頑張る。
マルチネスがボルネアをロープ、コーナーに詰めるシーンが目立った。
ボルネアは休んだか疲れたか
マルチネス10-9
9R
ちょっと見れなかった間にマルチネスがボルネアをボコボコに殴っており
ダウンがあったのかな。
ボルネアが流血しており、バッティングからの形勢逆転か
ボルネアは正念場。サウスポーからオーソドックスに変える。
しかし精神的にも圧倒し攻めを強めるのはマルチネス
マルチネス10-9
10R
ボルネアは耳を怪我したようで出血している。
マルチネスのエンジンがかかってきたようでギャーギャー叫びながら襲い掛かる。
ボルネアはオーソドックスに変えて対抗している。
後半オーソドックスというのは作戦だったのだろうが明らかに劣勢で疲弊している。
マルチネスの獰猛さが上回ってきた。
マルチネス10-9
11R
ボルネアの流血からの失速が顕著で
レフリーが試合をストップ
マルチネスのTKO勝利
8回くらいまではボルネアが王者であるかのように
上手く戦っていたが、小さなマルチネスが強靭すぎた。
無名だが、フェルナンド・マルチネスこそSフライ級で今全盛期で、肉体、精神が充実した強豪王者のようにみえる。
しかしそれほどテクニシャンではなく、中間距離を凌いで、フィジカルで突破していくタイプなので誰とでも熱戦になるだろう。
他の王者はみんなマルチネスに苦しむが、距離が遠く、接近戦にも強い中谷は確実にマルチネスを上回る
とおもう。
マルチネスは今や貴重なアルゼンチンの世界王者だが、チームマイダナのようで、まさにマイダナのような得体のしれないフィジカルと獰猛さを武器にしている。しかしボルネアのボディが効いている様子がうかがえたので、マイダナ同様、ボディは我慢できないだろう。
以下過去記事
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井岡一翔VSジョシュア・フランコ2の直後に個人的にもっと注目している試合があります。井岡はWBOを返上したが、フランコはWBA王者のまま?ベルトのない井岡と再戦する意味は何なのだろう?
エストラーダだロマゴンだ井岡だ、いや中谷でしょ今はと騒いではいても、IBF王者のマルチネスでしょの声は聞かれない。
しかし、ジェルウィン・アンカハスに連勝は普通ではありません。
フェルナンド・マルチネス
15勝8KO 31歳
身長157
しかないIBFの無敗のアルゼンチン人です。無印で若くもないですが、リオ五輪代表かつWSBにはかなり出ていた。
小柄なファイターよりで接近戦しか活路がないが、かなりフィジカルが強くて頑丈、出入り、ディフェンスもなかなか巧みで相手に一発撃たれたら2発返すようなメンタルとフィジカルで強打のアンカハスを上回ってみせた。
小さく大振りなのでテクニシャンにはみえないが、プロ向き、実践向きで屈強。Sフライで今一番勢いがあるのはこの男かもしれない。
ジェイド・ボルネア
18勝12kO 28歳
アンカハスの仇として堂々の指名挑戦者として挑むのは、フィリピン期待のプロスペクト。アマチュアでは田中恒成やムロジョン・アフマダリエフを下した実績もある。井上拓真とやったのは双子か兄弟の別人で、無敗のジェイドが本命です。
スキルのみ、きれいなボクシングをさせたら左右で戦え、アマチュア経験も豊富なボルネアが上回るとおもうし、フィリピンらしく強打者でもあるが、スタミナやフィジカル、耐久力、根性という点でマルチネスがその上を行くような気がしてならない。
しかしボルネアはこの日のために2年も祖国を離れ、家族と会わずアメリカでトレーニングしてきた。この試合のキャンプはアンカハスと一緒で様々なアドバイスを得たという。
まさに1位の指名挑戦者といえるほど、ボルネアは無敗で筋のいい王者候補の一角だが、アンカハスを上回るかといわれると同じフィリピン人としてのムラっけがあるような気がし、マルチネスを推す。
案外、今のSフライは、エストラーダ、ロマゴンという2強の時代が過ぎ
マルチネス(あるいはボルネア)、中谷潤人の時代に移行しつつあるのかもしれない。
ヒット曲のA面よりもB面の方がいいじゃん
オープニングよりエンディングの曲が好き
古いですが、そんな感じの立ち位置です。
しかしまだ、フェルナンド・マルチネスは何者でもない無名の王者に過ぎないので、この試練を経て見極める必要がある。
日本人はまだこのレベルのSフライと勝負をしていない気がする。