もう一人の刺客/ジョン・“スクラッピー”・ラミレス

井岡とエストラーダの対戦交渉があると書きましたが、井岡をターゲットにし、その資格がある選手がいます。井岡戦をターゲットにゴールデンボーイプロモーションが契約したファイターです。


ジョン・ラミレス(JohnRamirez) 12戦12勝(8KO) 27歳

この選手は個性的である意味注目されています。
20歳でボクシングをはじめたような雑草とは契約しないと言われていましたが、その快進撃を前にGDPはこの軽量級と契約しました。

別れた父母の元、ロサンゼルスとホンジェラスを行ったり来たりの極貧の幼少時代、裸足でサッカーをしていた。学校ではアメフトなどにも打ち込み、優秀であったが、身体が小さいために挫折し、20歳になってからボクシングをはじめた。

フレディ・ローチらの指導でアマの地域チャンピオンになったりしたが、アマ戦績は18勝7敗で大した実績は残していない。ローチはアマチュア大会のお金を払ってくれたりしたが、お金がなく指導を受け続けるのが心苦しかった。ローチにはプロで世界王者になるには5年かかると言われた。

ジムをあちこち巡り

スティーブン・フルトン
レジス・プログレイス
イヴァン・レドカッチ
ホセ・バレンズエラ

ら、数えきれないファイターとスパーリングを重ねた。
それらを経て、元Sミドル級王者のヒルベルト"ズルド”ラミレスと親交を深め、彼のプロモーションと提携した。

ラミレス
「“スクラッピー”は僕が望んでいなかった弟(同じラミレス)みたいなもんさ。正直言って、彼には才能があり明るい未来が待っているとおもう。ボクシングでは、誰もがそれぞれの道を持っており、僕の役割はただそこにいて、自分が持っている知識と経験を彼に提供することです。結局のところ、彼自身も男であり、彼の進歩を非常に誇りに思っており、彼の兄になれることを嬉しく思います。将来を楽しみにしており常に彼をサポートするつもりです。」

とても困難な人生の歩みだったが、持ち前の運動神経と明るさで皆に愛され、来るべきところに来たといった感じです。

身長163センチととても小さいが、アメフト時代はかなり体重が重く、スパーリングでも大きくて強い選手を相手にしています。まだボクシング歴7年ですが、多くの識者が世界王者になる才能(爆発力や瞬発力、気持ちの強さ)があると語っています。

軽量級なので日本が舞台、日本が有利ではあるでしょうが、本場で愛され、人気急上昇、なかなかユニークで楽しみな選手です。

スクラッピー
「ボクシングは僕の人生であり、知っているすべてであり、行うことのすべてです。休日はなく、気を散らす時間もありません。僕はより良くなることに専念しています。これが僕のライフスタイルであり、ボクシングにシーズンはありません。僕は犠牲を払うつもりです。全部入ってます。

ファン・ゴッホは、芸術のために生涯を捧げ、その過程で正気を失ったとかつて語った。僕も良い意味で気が狂いました。ボクシングのことを考えながら眠りに就き、目が覚めるとボクシングのこと、どうすれば上手くなるか考えています。」

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