カリ・ヤファイVS村中優

まだほとんど書かれてないですが、Sフライ級王者の一角、カリ・ヤファイの初防衛戦に日本の村中が決定したそうですね。
5月13日(日本時間14日)英・バーミンガム
色々な意味で絶妙やなぁと感じます。

カリ・ヤファイ
21勝14KO

村中優
25勝8KO2敗

ヤファイ陣営は相当相手を厳選したものとおもわれます。なかなか高いKO率を誇りますが、見た感じと王座を戴冠したルイス・コンセプション戦をみる限り、ハードパンチャーではなくテクニシャンです。五輪代表のトップアマに偽りなくポイントメイクは達者です。そして、相手がKO率の低い村中、敗戦もあり、地元開催ですから、無難な防衛を視野に入れた相手選びだとおもいます。

対する村中は、フライ級時代に粉川や黒田を下し、弱小ジム(すみません)の雑草ながらも世界に近い選手かもと期待していたら、2戦連続の体重超過で信用を自ら暴落させてしまいました。けれど、こんなチャンスがなければ世界戦など望めないような立場だったので喜ばしい事だとおもいます。

時間がないから急ピッチで仕上げる
敵地で判定は難しいから圧倒かKOするくらいの気持ちで
やらかしているので現地に行くまでに体重コントロールをしておく

こんな声が聞こえてきました。
今もミニキャンプ中?だかで発表はそれが終わってからだそうです。

試合経緯や背景をおもうにつけ、村中には厳しい条件だろう。
村中の特徴は、旺盛な運動量と手数で相手を上回る、判定勝ちが多く、パワー型、KO型ではない。
そこに技術が売りのヤファイでは判定勝ちもKO勝ちも厳しそうだ。
減量苦でやらかしてしまったが、フライ級でもパワーレスな選手という印象がある。

けれど、このチャンスを逃したら次にこんな機会があるとはおもえない。
体重調整はもちろんの事、ボクシング人生の全てをかけてヤファイを倒すか圧倒して
地元判定を蹴散らすような勝利をもぎ取ってくるしかない。

相手と場所を考慮すると、慎重な技術戦をやっていても勝てやしないので
機動力フル回転で倒すか倒されるかの大勝負に出て欲しいとおもう。

ヤファイに匹敵するようなエリートじゃないけど、村中の潜在能力は高いとおもっているからさ。

フラッシュ赤羽ジムの世界戦は清田VSロバート・ステイグリッツinドイツ以来だという。
大赤字だろうが、選手に夢を与え、託す姿勢は立派だな。

先日、識者の方に
「なぜ、タイで似たようなタイプの日本人が世界挑戦し、似たような結果を繰り返すのですか?」
と聞いてみたら
「そりゃ、声がかかるからに決まってるさ。世界戦という名のベルトをかけた試合のお誘いを蹴るはずがない」
という答えでした。

だよなぁ、声かける方も、怖さのない、地元で派手に勝てそうな日本人を選んでいるのだ。
今までは相手の目論見通りの完敗を繰り返してきたが、村中にはそれを乗り越えて欲しいとおもう。

客観的にも強い王者に敵地で挑む日本人
応援せずにはいられない。

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