ホープ、プロスペクトといえば欧米、中南米のトップアマ出身ばかりとなってしまいがちだがそれだとつまんないので東洋圏から。
ちょっとしたマニアならもうご存じの人だとおもいます。
ジョムトーン・チュワタナ
ムエタイの絶対王者にして4戦目でボクシングの東洋太平洋王座を獲得してしまいました。
相手が微妙な戦績の韓国人でしたが。
日本では角海老の杉崎選手と戦いました。
骨格もよく(175センチ)すごく試合慣れしてて冷静にみえます。
相手のパンチを受け流し、自身の強い左を打ち込むのが巧みです。
相当慣れている、ボクシングの土俵でもベテランの風格を感じさせます。(まだ22歳ですが)
自身が打ちこむパンチは常に必殺で相手の様々なフェイントパンチより重く、硬く、強い意思のあるものです。
がしかし、東洋圏ではものすごい器にみえますが世界となると個人的にはそれほどとはおもえません。
スピードも技術も基本に忠実の域を出ているようにはみえません。
ガンボアのハイスピードやサリドの圧力と手数、ジョニゴンの距離とパワー
そういう秀でたものの前では自分でコントロールできるほどではないとおもいます。
内山や粟生でも総合力で上だとおもいます。
どこかまだムエタイの土俵で戦っている、ムエタイで勝てたスタイルのままという感じがします。
フィリピンあたりのボクシング専門のホープの方が速いし可能性があるとおもいます。
かつてのサマート・パヤカルーンのようなスマートなボクシング。彼は王者となりましたが超本格ボクサーファイターのジェフ・フェネックに敗れました。勝てる才能だけはあったかもしれません。
ムエタイを捨ててボクシングに専念するくらい必死にやんないとこの階級で王者にはなれないとおもいます。
とはいえ、超好素材、怖い怖い存在、土俵は違いますがもう慣れてて超冷静。
こういう静かなるミステリアスなボクシングで派手なエイドリアン・ブローナーみたいなのをぶっ倒しちゃうようなこともあるのかもしれません。
まず国内でターサクあたりと凌ぎを削ってみてもらいたいもんです。きついか、まだターサクレベルは。