![Sフェザー級の今、未来/ベルチェルトは強いのか?](https://box-p4p.com/wp-content/uploads/2018/06/mbt.jpg)
かつて日本人王者が2人も君臨してきた階級だが、その時代が終わると多国籍、戦国模様となってきた。ロマチェンコを筆頭に本来それが然るべき姿であり、その舞台まで上り詰めた三浦の奮闘はとてもエキサイティングなものだった。しかし、日本国内と海外では相手が違った、強かった。
ベルチェルトの久しぶりの防衛戦
[st-card id=28311 ]細野の夢を砕いたバロスを子供扱いして圧勝するベルチェルトはやはり強い。それでも個人的には王者の中では3番評価と書いたら、コメントで以外だという反応をいただいたが、自分の根拠はなんだろう?
伊藤雅雪も挑む、スーパーフェザー級を自分なりに整理してみる。
どっちがスーパーか正規なのかわからぬがWBAには王者が2人いる。
WBA
ジェルボンタ・デービス
20勝19KO
まだ対戦相手の質も彼の本領もこれからだろうがやっぱり階級屈指だ。勝ち方が圧倒的である。階級で一番小柄な王者だが、反応速度やボディワークで距離を全く苦にせず詰めていける。フォンセカとの試合がやや苦戦というか少しだけ手こずったが、今のところ穴はない。ロマチェンコやマイキーと比べてみたくなるほどに強い。
WBA
アルベルト・マチャド
19勝16KO
https://www.youtube.com/watch?v=XO0r2leogTs&t=131s
たぶんこの男の評価が定まらないのだろう。デービスと対照的にこの階級一番の長身サウスポー。プレスと接近戦に穴があるような気がするが、打ち下ろすパンチがシャープでコンパクトな右フックが特に鋭い。デービスやベルチェルトはラッシュ型なので、これがはまるかマチャドのカウンターが刺すか。スケール感があって強いとおもう。
WBC
ミゲル・ベルチェルト
34勝30KO1敗
https://www.youtube.com/watch?v=RbBE8Cd1es0
ここ2戦の圧勝ぶりからやはり抜き出た強さがあるのだろう。三浦戦やバルガス戦は慎重な戦いをみせたが、格下となるとイケイケ押せ押せの連打でKO狙いが顕著。脇の締まりがよくガードも高い姿勢から連打が本当によく出る。特に左が多彩で器用だ。ダブル、トリプル、どこからでも出してくる。
こんな強い姿をみて何故3番評価なのかは個人的な好みでしかない。棒立ち、直線的で格下相手だと怒涛の攻めをみせるが、パンチの繋ぎにやや隙があり、とにかく左右連打で前に出てくるのでカウンターをとりやすい、食いやすいように見えてしまうのだ。追いかけながらも左右のストレートを伸ばしてくる。鋭いが防御が疎かになる瞬間がある。
デービスならは踏み込んでボディや顔面を当てれそうだし、マチャドならば右フックカウンターがハマりそうなのだ。自分が選手、あるいはトレーナーであれば、ベルチェルトに対しては死んだふり作戦を実行してみたい。相手に脅威がなければ、どんどん前に出て手を出してくる。コンパクトではあるが、フックのモーションはメキシカン特有で大振りでタメがある。そこをカウンター一閃だ。
ベルチェルトの勝率もKO率も大変なもので、プレスもきついのだろうが、いつかカウンターを食うであろう。ミゲル・ローマンに圧勝するようだと考えを改めなくてはならないかもしれない。
IBF
王者、1位、2位が空位で3位のビリー・ディブと4位のテビン・ファーマーで王座を争うことになった。結局尾川との試合はNCとなりファーマーの負けはなくなった。恐らくファーマーが勝つとおもうがディブの地元だし、現時点でこのどちらかで階級最強を問うことはできない。
https://www.youtube.com/watch?v=zDF8cGOUU3o
WBO
ロマチェンコの空けた王座を1位のクリストファー・ディアスと2位の伊藤雅雪で決定戦。WBOの本部はプエルトリコであるからディアスは一押し選手でもある上に伊藤にとってはアウェーも同然。圧倒的な差かKOしないと難しい試合だろう。しかしディアスにとっても伊藤は過去最難関の相手だろう。ディアス有利だがリングで対峙せぬ限りわからない。そしてディアスは今訴訟で揉めている。トップランクの選手だが契約履行問題があるそうだ。
この両者も勝っても新米王者なので評価はこれからだ。
https://www.youtube.com/watch?v=I18hCiW3A1g
その他有望な選手はたくさん控えているだろうが、とっておきの注目度ナンバーワンはゴールデンボーイのお気に入り、ライアン・ガルシアだろう。デラホーヤと同じくスーパーフェザーを踏み台にしていきそうだ。
https://www.youtube.com/watch?v=LalzKteYRc8