キッズファイトデラックス/ミゲル・ベルチェルトVSフランシスコ・バルガス
WBC World Super Featherweight champion Miguel Berchelt (L) of Mexico connects with a left against Takashi Miura of Japan in round three of their title fight, July 15, 2017 at The Forum in Inglewood, California. / AFP PHOTO / Robyn Beck (Photo credit should read ROBYN BECK/AFP/Getty Images)

ロマチェンコに土をつけた男、オルランド・サリド、あと一歩足りない雑草、ミゲル・ローマンが後退し、どうやらスーパーフェザー級に残るメキシカンはこの2人。いや、バルガスも過ぎて今は別の男とベルチェルトの2人といえそうだ。三浦隆司のライバルたちの再戦、バルガスの捲土重来はあるのか・・・

ミゲル・ベルチェルトはメキシコのライバルであるフランシスコ・バルガスとの5月11日の再戦(アリゾナ州ツーソン)で10回以内でノックアウトをアピールしている。2017年1月28日の試合は激戦の末、ベルチェルトがバルガスをストップした。その後防衛を重ね経験値の上がったベルチェルトはより支配的に再戦を制することに自信を抱く。

ベルチェルト
「みんなが期待していた再戦です。オファーがあればいつでも受けるつもりでいた。バルガスに個人的な感情は何もないし事前予告もしたくはないが、10回以内にノックアウトするつもりだ。」

目の前の敵はバルガスだが、ベルチェルトには将来的に対戦したいファイターもいる。

ベルチェルト
「自分の王座を守り続けることが第一だが、伊藤雅雪やテビン・ファーマー、ゲルボンタ・デービスなど別団体に優れた王者が君臨している。プロモートの関係でなかなか難しい面があるけれど、いつかその時がきたら対戦したい。自分がスーパーフェザー級のナンバーワンである事を世界に示したい。」

メキシカン対決だけで盛り上がってしまうので、今やなかなか絡むのが難しい状態だが、かつてこのベルトは日本のものであり、メキシカンキラーがそこにいた。この試合は我らが三浦隆司が残した魂のファイトの続きだ。どちらとの試合でも勝算はあった。ベルガスには痛恨の逆転、ベルチェルトには作戦負け、いずれの試合も初回に大チョンボをしてしまった。今さら仕方がない事だが、三浦こそ本格的な日本人ファイターの海外進出の先鞭といえた。漫画のように痛快で狂暴なファイトを演じた。

そんな三浦と拳を交えた両雄はメキシカンらしく激闘派。激闘のつけを感じるバルガスは1年以上のブランク、勢いは完全に若いベルチェルトだろう。

メキシコばかりで主流から外れたところにいるといえるベルチェルトだが、時間があればこの試合は必見だ。誰でも楽しめる、愉快痛快、エキサイティングな面白ファイト間違いなしだから。

激闘しかないバルガスはもちろん、ベルチェルトも三浦に対してだけは慎重なアウトボクシングだったが、その他の試合はアクション全開。やや棒立ちでぎこちないフォームからこれでもかというしつこいコンビネーションを繰り出してくる。ワンツースリーじゃなくファイブシックスまで出してくる。相手が強いと圧倒するだけでなく必ず反撃も食い、ドキドキヒヤヒヤ、キッズファイトみたいな面もみせる。

https://www.youtube.com/watch?v=RY5zSxYjG_E

そのファイトが面白くて個人的に好きなファイターの一人になっている。KO率が示すように、危うさの中に確かなる技巧やパワーがあるのはもちろんだが、こんなにわかりやすくアクション満載で危うい王者はなかなかいない。

実績でいえばベルチェルトが現スーパーフェザー級ではナンバーワンだろう。

メキシカンにいい選手が多い階級なので、どうせならこの再戦の次に

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このプロスペクトと決着をつけて、統一戦線に名乗りをあげて欲しい。

エドゥアルド"ロッキー"エルナンデス

この若者もまた、独特だけど怪物的な恐ろしいメキシカン。のっそりしてるのに凶悪、最有力だ。

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