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普通じゃない/El Alacran(サソリ)ミゲール・ベルチェット

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果てなく続くストーリー/世界ボクシング不完全ガイド スーパーフェザー級の前に、その記事だけじゃ収まらない男が一人いる。

ミゲール・ベルチェット 37勝33KO1敗

三浦隆司の仇であり、個人的にP4Pに入るようなファイターではないが、漫画のように豪快なスタイルの三浦を攻略したベルチェットは、それに負けず劣らず豪快で痛快で、漫画のように楽しいファイターなのであった。

三浦隆司の引退は、ベルチェットに負けたことはもちろんだが、一方的に敗れたことが引き金だったようだ。自分の良さを何も発揮できなかったと・・・

WBOの暫定王者だった頃から、異様に高いKO率だが欠点があるとおもっていた。直線的で腰高で手打ち、足が細くてアゴが上がってる。強打者の反面打たれ脆い選手に違いないと。

今でもその気持ちは変わらないが、フランシスコ・バルガスに競り勝ち、自信をつけた再戦では圧勝、三浦の豪打を警戒してアウトボクシングに徹したかとおもえば、その他ファイトではガンガン打ち合い、タフなジェイソン・ソーサやミゲル・ローマンもサソリの嵐に耐えきれない。まさに「矢継ぎ早」

ベルチェットのファイトは普通じゃない。ワンツー、またはワンツースリーのセオリーがない。ファイブかテンくらいまで連打が止まらない。ロボットが繰り出すパンチのように断続的だ。手打ちにみえるが筋力があるのだろう。繰り出すパンチは全て同じ強度を持っている。真っすぐ走りながら右ストレートを打ってくる。

特に左の連打がしつこくて、上にも下にもガンガン打ちこみ、相手はタジタジになってしまう。直近のジェイソン・ソーサなどは、さあ、これからファイトだと、身体が温まる前に既にボコボコにされてしまった。

積極的で、必ず連打、コンビネーションを打ってくるからその隙をついてアゴにカウンターを狙いやすいとおもうのだが、攻撃のボリュームが強すぎて今までほとんどの相手が萎縮してしまった。

ベルチェットは最近個人的には最も楽しいファイターの一人なのである。外れがない。

ワシル・ロマチェンコ

ベルチェットの直線的なスタイルは無効化されてサンドバッグにされてしまうだろう。

ジェルボンタ・デービス

ベルチェットの手数に対して狙いすました一発のアッパーで粉砕してしまうだろう。

決して無敵の強さだとおもってるわけではないが、ベルチェットは面白い。

そんなベルチェットを少し紹介

ミゲール・アンヘル・ベルチェット・セルベラはメキシコ、キンタナ・ロー州カンクンで生まれ育った。姉妹が2人いる。父親はおらず、シングルマザーに育てられた。家族で唯一の男でありボクサーだ。

15歳でボクシングをはじめた。キンタナ・ローで唯一の世界チャンピオン、ルディ・ロペス(越本から王座を奪い、池に敗れた)に憧れて、いつかテレビで活躍するボクサーになると誓った。

アマチュアで62勝6敗の記録を残し、2007年全米で銀メダル、2009年は銅メダル、2010年には全国王者になった。(未確認記録)

プロデビューにあわせてユカタン州メリダに移動した。(WIKIではここが出身地になっている)祖母が亡くなった時に金のサソリのアクセサリーを残したことからEl Alacran(サソリ)というニックネームがついた。

右利きだが、左連打が異様なほど多彩。

ベルチェット
「私は自分はパンチャーだと考えていますが、アウトボックスもできるパンチャーです。賢く動くこともできます。ファイターとテクニカルなボクサーの中間にいるとおもっています。」

三浦はまさかのテクニカルな方のベルチェットに敗れたのだ。

身長170センチと決して大きくないが大きくみえるのはアップライトなスタイルとパワー、182センチあるリーチのせいだろう。

オスカー・バルデス

同じ時代に同じ階級のアマチュアで活躍していたそうだが、バルデスが2度五輪に出場した経緯をみるとバルデスの方がエリートなのだろう。しかしプロではスケールとパワーでベルチェットが勝つのではないかな。

ジェルボンタ・デービスが去り、今一番強いスーパーフェザー級だとおもうが、常にポカもありそうで、ドキドキハラハラ、今後も試合は欠かさず注目したいのであった。

こういう負け方をまたいつかしそうだ。

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プクー

プクー

原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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