現地木曜日なので日本時間金曜日の試合になるのかな。
テオフィモ・ロペス 19勝13KO1敗 26歳
まだ26歳なんだな。パワフルと反射神経のよさでロマチェンコを攻略してライト級4団体統一王者になったものの、直後にカンボソスに負けて陥落、体重苦から階級を上げ、無敗のジョシュ・テイラーを破り2階級制覇。
破竹の勢いの頃は井上尚弥に少し似て、スピード、反応が素晴らしく、何より常に相手よりパワー優位だなぁとおもっていたが、ちょっとタイミングや距離感が合わなくなるとたちまち苦戦する、そんなに幅がないことが判明した。しかしウェルター級を伺う大きなジョシュ・テイラーに対してもやはりパワー優位で、そこが最大の魅力だろう。ガチムチでパンチが強い。若く反応も良い。しかしいつもそれが機能するとは限らない。
ジャーメイン・オルティス 17勝8KO1敗1分 27歳
メキシコ系かプエルトリコ系か、アメリカには国内レベルのトップアマ上がりが多く、無名でも侮れない実力者だ。ロマチェンコの復帰戦の相手を務めたが、ロマチェンコの幻惑系ボクシングを読み切り、肉薄した試合をみせた。パワーがあるのに攻めこまず、ディフェンシブに戦うことでロマチェンコにとっては常に危険な状態であり続けた。負けにくいファイトが出来るが、勝ち切るには足りない何かが残った。
共に全盛期といえ、若くスピードとパワーがあるので、似た者同士の反射神経合戦のような試合になりそうだ。
それでも、テオフィモ・ロペスの方が積極性とパワー優位だろう。テオフィモがプレッシャーをかけていく中、イケイケで墓穴を掘ることもあるので、冷静なオルティスが隙を突くことができるかどうか、やや消極的、劣勢なまま試合を終えるか
といった内容になるのではないかな。
テオフィモ・ロペスは勢いがあり強い時は手がつけられないが、中谷に大苦戦したり、ロマチェンコに勝った後にカンボソスに負けたり、まだ身体能力頼りで欠点もあるので、Sライトという体格の優位性がない階級ではどう転ぶかわからない。立派なキャリアだが、ヘイニーやタンク、シャクールなどとのライバル対決はやってないので、力関係もわからない。倒し屋の反動で倒される可能性も高い。
それでも、WBSSで優勝したジョシュ・テイラーに一発で勝ってしまうあたりは稀有な才能だ。
彼らはアマでも対戦歴があり、その時はテオフィモが勝っている。
ウェルター級のテレンス・クロフォードも挑発しているテオフィモだが、まずはSライトで確固たる地位を築けるかどうかだ。