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パッキャオVSブラッドリー

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ビッグマッチにありがちなありえへん結果となりました。

体格が近い両者、非常にきびきびしかみ合ったスタートとなりました。パッキャオの手数、プレッシャー、ブラッドリーのインサイドワークも美しい見応えあるスタート。

しかしパンチ力と精度で上回るパッキャオの攻撃力が上で顔を跳ね上げる有効打などで徐々にパッキャオが圧倒、4回終了時でもうブラッドリーいつ仕留められるかのような状態に見えました。

その後はスタミナのきれかかった両者、精度を欠く展開となりました。
固いブロッキングでブラッドリーのパンチをおさえつつ左強打を当てにいくパッキャオ、軽いジャブを起点に展開を立て直したいブラッドリーという感じでラウンド重ねていきました。

この中盤から後半のラウンドの展開がジャッジの偏った採点を招いたのか、2-1でブラッドリーという驚きの結末となってしまいました。

ブラッドリーもよく体を動かしてパッキャオの強襲をしのいではいましたが彼のパンチがパッキャオを脅かす場面はなかったように見えますし有効なヒットは奪えないまでも終始パッキャオが押している内容に見えました。

採点はしていなかったですが117-112くらいでパッキャオ大差勝利の印象でした。

日本の報道では結果しか伝えてないし今読んでるサンケイスポーツには記事すらありません。
しかし目撃者の9割以上がパッキャオ勝利を確信した試合内容だったでしょう。

そもそもこの大一番の直前から再戦条項などの情報がチラホラしており、この判定はビッグマッチは2度おいしいという興業主側の思惑が入っていたように感じてなりません。
この一戦のみに集中していたファンを欺くようなおかしな結果が出てしまいました。

こういう結果になったことでパッキャオの劣化とかメイウェザー絡みな書き込みが殺到してるようですが、スタミナや追い足という点、ここ数戦の結果などで確かに無尽蔵のエンジンを持つパッキャオの進化は止まった感はありますがそれでもやはりパッキャオは強い、この試合は勝っている内容であったとおもいます。

当然、2度甘い汁を吸いたい関係各所の計らいで再戦の運びなのでしょうが、パッキャオのモチベーションはどうでしょうか?
もうこのスーパースターは勝っても負けてもすべてを受け入れる境地、祖国のためファンのためだけに戦っているような状態だとおもいます。敗戦という結果が出ましたがファンの誰の信用も失っていないはず。
もう一丁がみたいかといわれればもう心苦しいものがあります。

序盤の2回に足を骨折?してしまった?というブラッドリー、稼ぐために再戦OKでしょうしパッキャオとは貪欲さが違うとおもうので再戦は有利なのかもしれません。巧さは随所に出てましたがKOするような凄味はやはりなく観る側からすれば興味を削がれます。
サウル・アルバレスあたりとやるほうがまだ面白そうです。

本人も自覚あるとおもいますが度々うつされた両者の家族、特にブラッドリーのふくよかな奥さんの負けを悟った表情がこの試合の結果を物語っていました。

やはりビッグマッチはすんなりいきません。

この試合よりもランドール・ベイリーの涙の戴冠の方がドラマチック、エキサイティングでした。

そして感慨深いのがアルセの不運だけどみじめな結末、別のところで行われてたモンティエルの試合(勝つには勝ったが2-1、相手は元オリンピアンでありましたが)などなど

それとリゴンドーの圧勝ぶり・・・
この日の相手もリコ・ラモス同様それなりの強豪とはおもうけど・・・

ドラマチックな試合じゃないと人気出ないのかなぁ、たぶんリコンドゥがP4P?Sバンタム最強でしょう。
ドネアはやると言ってるからそういう試合の到来に期待するとしようかな。

ボクシングは好きですが競技の透明性が薄れていく一方で何をよりどころとしていいか悩ましい限りです。

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プクー

プクー

原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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