WBSSシーズン2スーパーライト級不完全ガイド

WBSSシーズン2スーパーライト級も参加選手が出そろいました。候補だったモーリス・フーカーは拳銃所持で逮捕されたり、トップランクからアレックス・サウセド戦が高額でオファーされたとかでそれに敗れたフラナガンに決まりました。こうなるともはや米国主流のトップランクとか、弊害でしかない。

画像は主にWBSSのフェイスブックから拝借したもの。WBSSシーズン1は英国寄りに感じたが今はロシア寄りに感じる。ガシエフの話題が多い。この組織、大会はどのような背景を持っているんだろうか、要は当初のサウジアラビアよりもロシアに有力なプロモーター、金主が現れたという事なのかな。

本命不在なので、ニューヒーロー、新怪物現るかが注目です。

さていきます・・・

キリル・レリ Kiryl Relikh

177センチ
171センチ

28歳

WBAスーパーライト級王者

22勝19KO2敗

実質未だ無敗だとおもっている。ベラルーシの蜂、笑わぬ天才。ユーリとロマチェンコを融合させたようなマトリックスでファンタスティックな動きで魅せる王者。
誰も真似できる動きではない。しかし気になってアマチュアを調べるとたしかにキャリアはあるが目立つものではない。
そしてKO率ほどには一発のパワーもフィジカルも強いようにはみえず、打ちだしたら止まらない連打としつこさで相手を圧倒するタイプ。
フィジカルの強いこのメンバーで頂点に輝くのは難しいとおもうが、不運で消えそうなところからこんなに華のある舞台にシード選手として入ったことが感慨深い。
そして、ランセス・バルテレミに勝てるボクサーなどなかなかいないとおもう。

個人的に一番応援したい選手だ。

初戦はトロヤノフスキー

エドゥアルド・トロヤノフスキー Eduard Troyanovsky

173センチ
175センチ

38歳

元IBF王者

27勝24KO1敗

日本期待の小原をリング外に突き落とし圧倒的な力を見せた直後にインドンゴに衝撃の初回KO負け。アップセットで王座から陥落した。
その後はかなり戦績のいい相手2人をKOし再起している。数字より長くみえるリーチから繰り出す槍のようなストレートが強いパンチャー。
元々遅咲きだが38歳という高齢が気になる。
一発が当たれば勝てそうだが、このメンツ全てに勝ち抜くのは難しそうだ。

初戦はレリ

レリがかつてリッキー・バーンズに負け(にされた)過去をみるとバーンズよりは確実に強いとおもう。

アンソニー・イート Anthony Yigit

171センチ

26歳

21勝7KO1分

https://www.youtube.com/watch?v=2H2TSpL_CfM

ロンドン五輪スウェーデン代表

ジギと書かれているものもあるので名前をなんと読むのかわからない。
出場選手の中では最も知らない選手だが、世界的なトップアマ。
優勝候補の声もあるジョシュ・テイラーに14-15
五輪で銀メダルをとるデニス・ベリンチクに23-24
あと一歩。

小柄で素早いテクニカルなサウスポーで技術の裏付けはあるが
サイズとKO率が示すパワー差で勝ち抜くのは厳しいとみている。

初戦はバランチェク

イバン・バランチェク Ivan Baranchyk

173センチ
170センチ

25歳

18勝11KO

ロシア生まれのベラルーシ国籍でプロでは米国拠点のホープ。
ビーストの愛称通り、タイソンみたいなフルパワーのエキサイティングなファイター型。
このスタイルでいてジュニアオリンピック覇者であり、小さなころはロベイシ・ラミレスに勝っている。

絶対KOみたいなファイトスタイルがエキサイティングで個人的には一押し選手だが自身も打たれる。
アベル・ラモス戦はダウンの応酬、いつも激闘となる。

超パワーファイターなのにKO率が微妙なのが気になる。空転したら負けるだろう。

パワフルファイトが面白いので個人的に応援している。
なぜか彼だけWelcome画像が見当たらない。

初戦はイート

ジョシュ・テイラー Josh Taylor

178センチ
177センチ

27歳

13勝11KO

https://www.youtube.com/watch?v=s3ZrHM8BuuY

玄人筋で評価の高い、英国(スコットランド)のロンドン五輪代表トップアマ
まだバリバリに強かった元王者、ビクトル・ポストルを下して駒を進めた。
WBC王者のホセ・ラミレスへの挑戦資格もあったがここに参戦した男気も買う。

巧いし速いし体格もいいので優勝候補の一角といえるだろう。
アマ経験もそれほど長いわけではなさそうで、それでこの実績は天才たる所以。
スコットランドのボクサーとしてはリッキー・バーンズよりずっとハイレベルにみえる。

アマではジェフ・ホーンやイート、リオ金のコンセイソンにも勝っている。

ビクトル・ポストル戦で今の底がみえた気がする。ボクシングで劣勢で、強気な打ち合いという2番底でなんとか退けたが
大苦戦といえた。

レジス・プログレイス Regis Prograis

173センチ
170センチ

29歳

22勝19KO

WBC暫定王者

https://www.youtube.com/watch?v=2Vzhqbghzg4

インドンゴに圧勝、先日のベラスコ戦も圧勝、優勝候補の一角だろう。
アマでは国内止まりもプロ向きでテレンス・クロフォードに負けないインパクトをみせている。

29歳とおもえぬ身体能力で小柄でリーチも短いがたやすく相手の懐に入り強打をコンパクトに打てる。
ダッキングやヘッドスリップも巧みで打って打たせない。

ここまでは完璧な強さで優勝候補本命とみるが、このサイズでこのスタイルがすべてに通用するのかわからない。
圧倒して結果を出せば新怪物認定だろう。29歳はベテランなのか若いのか。

アメリカはWBSSで結果を出しづらい。(人気選手が出ないから)

ライアン・マーティン Ryan Martin

180センチ

25歳

22勝12KO

プログレイスと共に米国を代表して出場する無敗ホープ。プログレイスとは逆にメンバー屈指の長身。リーチも長いだろう。
ロバート・イースターに似た長身特有のやりにくさ、怖さを感じるボクサーパンチャーだが、実際米国内アマではイースターに敗れている。
長身特有の怖さと優位性、同じくらいの脆さがあるとおもう。フィジカルでかなり体重を戻して来たらかなり脅威。

テリー・フラナガン Terry Flanagan

177センチ

29歳

33勝13KO1敗

元WBOライト級王者

直近でモーリス・フーカーに僅差で敗れ、無敗と2階級制覇の夢破れたサウスポー。
本来フーカーに出場資格があるが、自身の逮捕や別の美味しい試合に流れた。

負けたばかりなので評価しづらいが、接戦でありキャリア、実績はメンバー髄一だろう。
長身で懐深くやりにくいが、パワーとスピードは並で脅威ではない。フーカー戦で底もみえた。

本命不在、混戦でスター候補も不在のスーパーライト級。
世界で最激戦区なので、出場してない強力な選手もまだまだ多い。

個人的にはずっと応援しているキリル・レリと同じ国籍の野獣、バランチェクを支持したいが
優勝候補はレジス・プログレイス、その次にジョシュ・テイラーだ。

新鋭が結果を出すのか、トロヤノフスキーやフラナガンといった元王者が王者たる姿をみせるのか
予想が困難なだけにそこを楽しもう。

このサイトとは別口で

すごいメンバーですが、大会は同日にトーナメントで行われるのですかという質問があったが
WBSSシーズン1をなぞると一日一試合でそれぞれ別の会場で別日に行われる。

他の格闘技のようなお祭りではない。
ワンデートーナメントじゃ選手の怪我やコンディションで成り立たない。
3カ月の休養スパンは必要だ。
だから大会が終わるまでには長い年月がかかる。無事に収束するかもわからない。

それが、エンターテイメントと違う本物のスポーツたる所以。

WBSSシーズン1は会場がどこであろうとも、WBSSの荘厳でコテコテな演出で統一されていた。
シーズン2は果たしてどうなるんだろう。

正直、CM地獄でボクシングと関係のないタレントや煽りが多めの日本の民放ならば
放映されない方がましだとおもっている。

海外やWOWOWでいいや。DAZNとかになっちゃうのかな。

WBSSは世界中のボクシングファンが待ち焦がれた頂点を決める究極のトーナメントですが、これに出ない他のランカーたちのキャリアは停滞する気がします。変わらず暫定や別口のタイトルマッチをやるのか、ここの勝者に挑まずに王者と名乗れるのか、特に日本の岡田などはどこを目指すのだろうか?フーカーVSサウセドの勝者一択?ほぼ見向きされないだろう。WBCのホセ・ラミレスも遥かに遠いし・・・数年待つことになるのかな。


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