階級別 スーパーミドル

MYWAY "SWEETHANDS"/カレブ・プラント、カネロよりベナビデス

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苦労が私を男にした。欲しいモノが手に入らない生活は、時にモノより高い価値を持つ人間を作る。私は自分の道を切り開いた。

2015年、カレブ・プラントは生後19か月の娘、アリアから生命維持装置を外さなければならなかった。アリアは1日200回もの発作を引き起こす脳損傷を患い生まれた。自力で動くこともできず、最後の時まで5度も生命維持装置を替えてきた。

アリアの写真が入ったペンダントを首にかけたプラントは告げた。

プラント
「アリアを愛している。彼女のためなら何でもする。彼女が亡くなって悲しい。でもアリアは今までよりも良いところにいったような気もする。もう苦しむ必要はないんだ。」

2016年にはカットマンのトッド・ハーリブ(48歳)も亡くした。
プラントは悲劇に耐え抜き、世界王者に輝いた。

プラント
「ハードワーク、多くの犠牲、年月の蓄積が実った。」

人生のクライマックスを迎えた彼にまた悲劇が訪れた。

51歳になる母親のべスが真夜中過ぎに病院に運ばれる途中だった。救急車で彼女が暴れたので運転手は車を止め、警察を呼んだ。警察が到着すると彼女はバッグからナイフを取り出して襲い掛かってきたため、射殺された。

プラント
「母はとても優しくて素晴らしい女性でしたが、心を病んでいました。彼女の中の悪魔は強く、母には他人と同じように欠陥もあったけど、それでも私たちは仲良くしていました。」

プラントが成人するまで母親との関係は良好だったというが、やがてアルコールと薬物中毒となった。

プラント
「私にとってボクシングは聖域のようなものでした。リングだけが私が何者かになれる場所でした。アリアに世界チャンピオンになると約束した。そして母にはタイトルを守ると約束したんだ。」

プラントは生後、トレーラーハウスで暮らし、ベビーベッドがなかったので引き出しで育てられた。2人の姉と両親との生活は困窮を極めたが、互いに明るく楽しい時を過ごしたという。

プラント
「苦労が私を男にした。欲しいモノが手に入らない生活は、時にモノより高い価値を持つ人間を作る。私は自分の道を切り開いた。」

プラントは元ボクサーの父親リッチモンドの足跡を辿り、9歳でキックボクシングを始めた。ボクシングに転向するまで、何度もキックのチャンピオンになり、格闘技が彼の避難先となった。リッチモンドは現在、ジャスティン・ガンハーヘッドコーチと共に、息子のアシスタントトレーナーを務めている。

カレブ・プラントは今再び父親になりたい、未来の子供達と平和に暮らしたいと願っているが、ボクシングでさらなる高みを目指している。

プラントはニプシーという名のフレンチブルドックを飼っている。それがささやかな慰めとなっている。

プラント
「世界タイトルは簡単に手に入れたものじゃない。決して失いたくない。これは私が求め、働き、守りたい人生そのものです。私にとってボクシングは生きるか死ぬかなのです。」

ラスベガスでみる夢/メクルボン・サンギノフとカレブ・プラント

タジキスタンからのホープ、現在フリーエージェント。コバレフやゴロフキンのようにほぼノーギャラに近い形でキャリアを構築している段階だろうか。 この記事が気に入ったらいいね ! しようシェアするツイートす ...

2年前にたまたま気になったプロスペクトがカレブ・プラントでした。
試合毎に評価が上がる、ハイテクな王者です。

ナッシュビル、地元での凱旋試合に快勝したIBFスーパーミドル級王者、カレブ・プラントは階級周辺で誰とでも戦う準備が整った。

もちろん、「誰とでも」にはカネロ・アルバレスも含まれる。しかしプラントはこの可能性を除外する。コンディション、スケジュールを考慮すれば、それは有利な選択肢とはいえないからだ。

プラント
「5月2日までにあとどれくらいありますか?フェイゲンブッツとの試合で3か月半のトレーニングキャンプをした。2週間ほど休みをとってすぐに仕事に戻るということになるね、俺が疲労のピーク、オーバーワークの時がカネロのタイミングってことだ。彼らは物語を、メディアをコントロールする。だから俺の試合後にすぐオファーを出す。彼らに騙されてはいけない。」

カネロの対戦候補と言われる、カラム・スミスとビリー・ジョー・ソーンダースが最初のオファーを断った時点で、DAZN以外の王者、カレブ・プラントに注目が集まった。

しかし実際は、プラントのキャリアを導く人々の判断が大切だ。プラントは初めての地元凱旋試合でドイツのビンセント・フェイゲンブッツを圧倒したが、左目付近に傷を負い、決して楽な試合ではなかった。

カネロの直前の試合で、このようなタイミングでの試合がいかにリスキーかは明らかである。

セルゲイ・コバレフは指名挑戦者のアンソニー・ヤーデの強打に苦しみながらなんとかクリアしたが、11週間後にカネロとのビッグマネーファイトを受け入れ別人のごときパフォーマンスで敗北した。試合後にかつての3度のライトヘビー級王者は試合間隔の短さがパフォーマンスに影響したことを認めた。

これまで、PBCとプラントが築き上げた6年間は驚くべき成果を上げてきた。今のところ、プラントは彼のキャリアの進み方に満足している。今年後半にWBC王者、デビッド・ベナビデスとの統一戦も視野に入れている。

プラント
「俺は世界王者でありワールドクラスのファイターだ。順調にキャリアを重ね、今全盛期といえる。今こそ俺の時代だ。間違った選択はしたくない。」

プラント
「みんな俺がベナビデスとの統一戦を望んでいることは知ってる。誰がベストなスーパーミドル級かは明らかだ。俺の試合を見てみるといい。ベナビデスとの試合をやりたい。かなり前から求めてる試合だしもう待つのは飽きたしね。」

カネロに敗れたジェイコブスもコバレフも
一階級上げて再起を宣言し静かに現役を続けようとしている。
巨額の金は手に入れたかもしれないが、これ以上の名声は困難だ。

Boxrecが更新されてみれなくなったが、過去見た限りでは、トップアマチュアのキャリアでかなり負けていたはずです。(5割くらいの勝率だった。)プラントはロンドン五輪アメリカ代表の補欠くらいだった。過酷な人生とトレーニングを経てプロで大成、成長したファイターの一人だろう。

フィジカルやタフネスに疑問が残るが、スピードやスキルはミドル、スーパーミドルで一番なのではないか、かなり達者な職人ファイトをみせてくれます。プラントのハイテクはキック仕込みだったのだ。

未だ謎に満ちた王者だが、これだけの苦労と犠牲を重ねて獲得したタイトルはお金以上に崇高で、だからカネロ陣営、メディアの作る甘い誘いに冷静なのだろう。

試合毎に評価を増すカレブ・プラントには、同じく不人気実力派のデビッド・ベナビデスから対戦オファーが来ており、年末に統一戦というのが本命のようだ。こっちの方がファイトマネーは安くても険しいボクシングの王道だろう。

ベナビデスは可能な相手は誰でも挑発してるけどね・・・

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プクー

原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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