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永遠の巨匠/(ボディスナッチャー)マイク・マッカラム

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ボディスナッチャーとは本来「屍体泥棒」を指す意味らしい。しかしこのニックネームは永遠に彼だけのものだ。ビッグ4(デュラン、ハーンズ、ハグラー、レナード)が大活躍、人々の関心と熱狂の中心であった時代に避けられ続けていた匠がいた。静かに、誰よりも長く現役を続け、3階級を制しその名を刻んだ。


ルー・デュバの顔がいい。

アントニオ・マルガリートやポール・ウィリアムスこそボクシングだと主張されていた20年も前に最も過小評価された男がマイク・マッカラムだ。ロベルト・デュランやトーマス・ハーンズなど知名度のある選手に対戦をアピールし続けたが叶うことはなかった。1980年代にマービン・ハグラーこそ最強のミドルだと、デュランやハーンズはその名を求めたが、鉄のアゴを持つジャマイカン(マッカラム)と戦わなかったのは恐らく正しい選択だ。

その代わりにマッカラムは恐ろしいKOパンチャーのジュリアン・ジャクソンやドナルド・カリー、ミルトン・マクローリーをノックアウトした。

マッカラムは彼の有名なニックネーム”ボディスナッチャー”の名の通り、ボディ攻撃が抜群に巧かった。しかしビッグ4(デュラン、ハーンズ、ハグラー、レナード)に絡むことはできなかった。

しかし彼は最後までリングに残り、ビッグ4以外の80年代から90年代にかけて最高の才能と戦い続けた。ロイ・ジョーンズJr、ジェームズ・トニー(3回)、カリー、マクローリー、スティーブ・コリンズ、スンブ・カランベイ、マイケル・ワトソン、ヘロール・グラハム、ジェフ・ハーディング、ファブリス・ティオーゾ、アユブ・カルレ・・・

マッカラムは最終的にジュニアミドル級、ミドル級、ライトヘビー級の3階級を制覇し誇り高きキャリアを築いた。

1984年ショーン・マニオン(アイルランド)に15回大差判定勝ちしジャマイカ初のメジャータイトル王者に輝いた。キャリアを通じて一度もノックアウトされた事がなかった。晩年にジェームズ・トニーと引き分け、再戦も0-2で勝てなかったが、多くのファイターが引退するような年でジェフ・ハーディングを破りライトヘビー級王者になった。その意味では1988年にイタリアでマッカラムをスプリットで下したスンブ・カランベイ(再戦で雪辱)だけが唯一ボディスナッチャーを破った男といえるかもしれない。

1997年、41歳で49勝36KO5敗1分の記録を残して引退。
2003年に殿堂入りを果たした。

2011年当時、マット・コロボフをトレーニング中のマッカラムにライバルについて聞いた。

ベストボクサー ヘロール・グラハム

純粋なアウトボクサーでとらえどころのないサウスポーだった。彼を打つのは難しかった。とてもスマートなテクニシャンだった。

ベストパンチャー ジュリアン・ジャクソン

彼は私を強く殴った。そこまでパワフルではなかったけどとても速かった。初回に右を打たれて足を痛めた。勝つには試合をすぐ終わりにしなければならないと誓ったんだ。

ベストディフェンス スンブ・カランベイ

素晴らしいディフェンスを持つ選手とたくさん戦った。トニーも素晴らしかった。グラハムはスナッピーだった。ジョーンズはとてもスリックだった。しかしカランベイこそ一番だ。彼の事を忘れることはできない。彼がはじめて俺に土をつけた男だ。動きがとても良かった。常にサイドに動いて戦術に富んだ危険な相手だった。

ハンドスピード ジュリアン・ジャクソン

彼は素早い奴だった。それがKOを量産した理由だ。みんな彼のパワーに焦点を当てるけど、パンチが見えないからあんなにKOの山を築いたんだ。どこからともなく突然、ドカンとパンチを当てる。トニーもロイ・ジョーンズも確かに速かったけど私自身が年をとって鈍っていたからね。

フットワーク ロイ・ジョーンズ

すごいフットワークだった。足が速くてとらえどころがなかった。

ベストチン スティーブ・コリンズ

トニーも打たれ強かったけど一番はコリンズだね。一晩中動けなくなるほどコリンズを殴ったけどトニーはそこまで殴れなかったからね。トニーは打たれたらバックステップするけどコリンズは前に出てきたしね。

ベストジャブ ドナルド・カリー

ジャブの上手いたくさんのファイターと戦ってきた。カランベイもジャブの名手だった。マクローリーもいいジャブだった。でもカリーがベストだ。人がなぜ彼を「コブラ」というのかわかった。ジャブをミスしないんだ。凶悪なジャブの名手だった。

屈強 マイケル・ワトソン

オーマイゴッド!ワトソンは強かった。過酷な試合だった。まさに「地獄の戦線」で11回まで身の毛のよだつような試合だった。

スマート ロイ・ジョーンズ

たくさんのスマートなファイターと戦ってきた。グラハムは私がミスするたびに舌を出すS.O.G(Son of God、神の子、生意気な子供)だった。カランベイもスマートだった。トニーもそうだが初戦ではそれを生かす経験が欠けていた。でも一番はロイ・ジョーンズだろう。彼がクレバーなのには驚かなかったが、とてもシャープで常に私の一歩先を行っていた。

総合 ジェームズ・トニー

はじめてトニーと戦った時はまだコンプリートなファイターではなかった。初戦は勝ったとおもっている。でもその試合で学び彼は成長した。試合毎に成長するんだ。3戦目では彼はもはや別人、コンプリートファイターだった。インサイドでもアウトサイドでもオフェンスもディフェンスも同時に全て何でもできてしまうんだ。私は自分がジェームズ・トニーを成熟させたんだと考えるようにしているんだ。

私の好きな時代のミドル級周辺で神のごとく称えられ、必ず出てくるのが、ボディスナッチャー、マイク・マッカラムだ。彼の晩年あたりが自分がボクシングにのめり込んだ時期で、そのキャリアと名前は良く知っていたが実際の映像で観ることはなかなか叶わなかった。

ジャマイカで高齢で何もかもがミステリアスなファイター。
どんなプロスペクトもマッカラムにその勢いを止められ、出直し、成長していった。
そして後に彼こそベストだったと回想している。

ビッグ4(デュラン、ハーンズ、ハグラー、レナード)は本当にベストな4人だったのだろうか?
私は裏街道の猛者たちのファイト、物語の方が好きだ。

スンブ・カランベイなど誰も知るまい・・・

スンブ・カランベイ グレーテストヒット | ボクシング動画アンテナ
スンブ・カランベイ グレーテストヒット | ボクシング動画アンテナ

パトリツィオ・スンブ・カランベイ (1956年4月10日生まれ)は、WBAミドル級選手権を開催したイタリアの元プロボクサーです。彼は彼のボクシングを学び、彼がまだ住んでいるところである彼の青春期の間に

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いつかそんな彼らも可能な限り紹介します。

マッカラムと3度の死闘を繰り広げ、P4P最強を謳歌したジェームズ・トニーも、相思相愛、最高はマッカラムだと絶賛していた。

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原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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