亀海喜寛VSミゲール・コット他

噂→決裂→決定という道を辿った一戦、後に偉大な王者となったロベルト・デュラン、アレクシス・アルゲリョらと戦った日本人はいるが、既に超大物と化したボクサーという意味では史上最大の試合といえそうだ。米国での試合なのでWOWOW独占中継か、日本でどれほど話題になるかは知らないが、過去最大級ビッグネームである。負けても腐らず米国で活躍してきた亀海が掴み取ったドリームマッチ。

カネロ返上のWBO王座をかけた試合でもある。

BOXRECの数値より身長差がありそうです。コットのタトゥーには「来月来」という漢字・・・なにー???

この会見時点ではコットは緩く太くまだまだ。亀海の方が仕上がっている。

ミゲル・コット
40勝33KO5敗
元4階級王者
36歳

現代ボクシングの歴史そのものといっていい、パッキャオ、メイウェザーはじめ数々の強豪と戦い主役の一人として活躍してきたレジェンド。身長、リーチ共に170センチと小柄ながらミドル級でもKOでベルトを奪取、防衛までしてみせた。攻守全てよしの芸術的なボクサー。これ以上の説明はいらない。

亀海喜寛
27勝24KO3敗2分
元日本スーパーライト級王者
元東洋ウェルター級王者
34歳

東洋では無敗の抜けたテクニカルパンチャーだが、本場では接近戦の打ち合いに活路を見出すしかなく、エネルギッシュなファイターとして名をあげた。勝っても負けても闘志にあふれ、不倒で打ち合う姿にファンもつき、ついにビッグマッチをたぐりよせた。

正直、この試合はレジェンドクラスのコットに華を持たせる意味合いが強そうで、1年以上のブランクを持つコットにランキング1位の資格はないはず。亀海の世界ランクも妥当かやや高め(5位)。今旬なランカーは他にいそうだしSウェルターは最激戦区でもある。

決まった今も実感が湧かない。
真近に迫ってはじめてリアリティが出てくるのだろう。

コットは憧れの英雄だが勝ちに行くという亀海の言葉どおり、今のコットは絶対勝てない壁ではないとおもう。歴戦のキャリアを経て半引退、長期ブランク後の復帰だから、コンディションやモチベーションが不明瞭なところがある。すでにプロモーター活動もしている。

けれど珠玉の試合の数々を振り返るにつけ、コットがそれなりの準備をしてきたら絶対敵わないだろう。攻守全てにわたってコットが上。亀海のような打ち合いの選手もお手の物。
足を使ったランナータイプの方がまだ相性が悪い。

亀海にとってはこの日、この試合のためのボクサー人生だったと言ってよく、過去最高の準備で臨むだろう。コットがどの程度のコンディションでどれだけ本気で勝ちに来るか次第で全く読めない試合であり、両者のタイプからして熱戦、激闘になることだけは間違いない。

亀海
「最初から最後までフルアクション!!」

9月の井上の米国デビューは

ロマゴンVSシーサケット
クアドラスVSエストラーダ
井上VSアローヨ

が濃厚だとか。

米国初戦でアローヨならば十分だ。

地力で勝てる相手だろうが、初海外で相手も今までとはレベルが違う。
いきなり相手の質を上げて不覚をとった長谷川VSモンティエルみたいにならないように気をつけたい。
ロマゴンの黄信号もアローヨ戦あたりからはじまった。

アンカハスVSヤファイとか、アローヨじゃなくてカシメロとかを絡めれば、ほぼSフライの最強トーナメントといえる組み合わせ。

さすが本場です。

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コメント一覧
  1. マルガリートが勝ったような展開に持ち込めるかどうかですね。

    のちのビッグネームではなくて、今のコットに勝って欲しいです。

    ガッツ石松VSロベルト・デュラン
    ロイヤル小林VSウィルフレッド・ゴメス
    ではなくて!

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  2. 引退寸前だったゲレーロやカラスと互角程度で勝てるほどコットは甘くないでしょう。レベルが数段違いますよ。普通に考えれば何も出来ないでしょう。亀海は日本人ボクサーとしては強いでしょうが、コットみたいなスター選手とやるのは場違いです。試合後にはデラホーヤもコットも批判される結果になるでしょう。

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  3. コットという名前だけが前に出てるけれど今のコット相手ならどうなるか分からないですね。

    不利な事には変わらないですけど、1年半くらい試合してないのかな?ブランク長いし、年齢も年齢だしで、コットの仕上がりがどうなるか分かりません。

    全盛期のコット相手なら、絶対無理なんですけどね。亀海はソトカラスに勝ったり、ゲレロと良い試合してるわけですし、期待したいです

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  4. まっからむ氏
    コットの左ボディをショルダーロール出来るか、左フックを今まで通りブロッキング出来るかが試金石ですよね それが無理だったら為す術なし トラウト戦にヒントがありそうですが、ローチについてからのコットには足があるのでいかに捕まえるかも難問です カネロは中央で待ちましたが・・・ 村田のようなブロッキング技術があればその方針もありなのでしょうが
    亀海はどんな答えを出すのかな いずれにせよここで勝てればララ以外の誰とでも勝負できるだろうし、圧倒されたならやはりチャンピオンクラスのボクサーとは差があるということなのでしょう

    他サイトで帝拳のランキング操作云々語られてますが、それについては置いとくとして国内路線でないならもはや帝拳所属は必須なんでしょうね

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  5. 亀海とうとうたどり着いたんですね。おめでとう!と言いたいですね。亀海自身の不屈の頑張りはもちろんですが、スモウレスラーのパフォーマンス。ようやく実を結んでほんとうに良かったですね。帝拳プロモーションの本田会長の優れた手腕に改めて思い至ります。思えばエドウィン・バレロ、ホルヘ・リナレス(共にベネズエラ)、ロマゴン(ニカラグア)、カルロス・クアドラス、西岡、粟生、三浦.etc これだけの世界チャンプのプロモーションを手がけるプロモーターもそうはいないですよね。また選手の適正を生かす(ハード路線と国内育成型)手腕も見事です。
    また、今回の亀海もそうですが、がんばり続ける選手には必ずチャンスを与えるという、義理堅いというか良い時代の日本人気質も感じます。なかなかいないよな、こんな人。

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  6. ビッグネームと呼ばれる選手でも、練習嫌いで格下相手だと
    いい加減なコンディションで出て来て拙戦したり、能力が
    すごく偏っていて、相性が悪い相手に手こずったりする
    ケースはあるけど、コットそういうタイプじゃない。

    正統派の高度なテクニックを身に着けていて幅広い相手に
    対処出来るし、パンチ力もある。
    打たれ強さはそこまででは無いけど、決定的に酷い訳では
    無くディフェンスもしっかりしている。
    コンディションは概ね安定していて、マルガリート戦や
    パッキャオ戦のような心身ともに打ちひしがれるような
    惨敗の後の試合でも素晴らしいパフォーマンスを見せていた。

    過去の敗戦は全て世界王者クラス(それも王者として並み以上)で
    世界王者未満のレベルの相手には常に圧勝。
    亀海のような中途半端なレベルの選手にとっては、ジャイアント
    キリングを起こすのが極めて困難な相手だと思う。

    今の亀海の長所のフィジカルと馬力も、同じスーパーライト級
    上がりで、亀海よりずっと前にスーパーウェルター級に上げて
    世界レベルで実績を挙げて来たコットに優越するかは疑問。

    高齢でブランクが長く、プロモート業に手を出しているなど
    コットが今までのコットの延長上の存在では無くなっている
    可能性が僅かな希望かな。

    それでも予想としてはコットが中盤までにTKO勝ち。

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  7. コットも野中ではなく亀海を指名した辺り、亀海でも楽勝だと思ってるでしょう。実際ミスマッチどころかコットは非難されても仕方ない相手を選んでると言わざるを得ないわけで。それくらい実力差があると思います。

    亀海はゲレーロ戦以降につけた力がどれだけ通用するか。よっぽどコットがポンコツ化してない限り何もかも通じない可能性高そうですけど。

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  8. コット側も復帰にちょうどいい相手と見込んでの決定でしょうが
    ゲレロやカラス②戦を経て、さらに強くなった亀海には
    期待してもいいのではないですかね。

    アジアとは違う次元の世界で己のボクシングの修正を強いられた亀海ですが
    完敗というのもないですからね、彼は。

    コットが小さいのもありますが、フェイスオフ時の体格差、仕上がりは
    かなり違うようにみえました。

    大きすぎる夢がかかった試合なので
    今回ばかりは全力で亀海(日本人)を応援させていただきます。

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  9. wowwow氏の言う通り、日本人以外にとってはミスマッチ調整試合という評価のようです 少なくとも勝ち負けのところまで行けなかったら大沢と代わらず、下手したら日本人への評価も下げかねない一戦です 村田と違い下地がなく、直近のランクはやや出来すぎ 年齢も考えれば恐らく復活は無理
    村田とも京太郎とも違い、どうしても負けられない試合ですな
    コットの調整によりますが、インファイトの攻防に関してだけは亀海が上と見ます ゲレーロ戦でも通用してた所作を攻撃に転用した結果がヘスス戦ですから、ララよりは勝機があるかと
    亀海だけはどうしてもなにがなんでも勝たなきゃダメです これで無理なら、中量級の井上が出現するまでまたなきゃいけない

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  10. コットが仕上げてくれば3R以内で終わりそうな気がする。
    もちろん亀海を応援しますが、衰えまくってない限り厳しいですね。
    井上は勝つでしょうが、相手の強いんで試合中に拳痛めたら危ないですね。

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  11. 本当にコンビが美しく、コットは大好きなボクサーです。それだけに楽しみで仕方がありません。コットはピークはすぎましたが老獪さが出てきた分、日本時代のテクニシャンでは歯が立たなかったでしょうから、試行錯誤のスタイルチェンジの成果が実るところをみせてほしい!世界的に見ればただのかませ相手の復帰戦かもしれませんが、非力なボクサーがタイで記念挑戦するよりもずっと期待できます。亀海にはそう思わせてくれる才能と海外遠征ロードがありますから!

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  12. 亀海激烈応援です。
    コットからしたら、スピードがイマイチで一発パンチも無いタフなファイターってことで選んだのだと思いますが、大後悔させたいです。
    コットの最大の武器であるコンパクトで速くて強い左フックにどう対処するかですね。
    体のパワーとスタミナでは勝っていると思うので、右ガードを上げながらガンガン前進して右ストレートから左ボディブローで体力勝負に持ち込めば勝機はあると思います。
    左ボディブローから左フックを顔面に返すと、カウンターの左フックを食いそうではあります。
    真面目なコットだから舐め腐ってくることはないと思いますが、もしも舐めて調整不足だと多いに勝機ありだと思います。

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  13. 「日本人があのコットと戦う」という思い入れを除いて冷静に
    考えると、よくあるビッグネームと世界ランカー止まりの
    中堅選手との調整試合です。
    亀海が一昨年戦って負けたアルフォンソ・ゴメスは過去にコットと
    カネロの世界タイトルに挑戦していますが、下馬評・過去の実績から
    想像する通りの圧倒的な実力差でKO負けしています。
    亀海も普通に考えれば太刀打ちできないでしょうが、ボクサー人生の
    集大成と言えるこの試合、ルイス・サンタナがテリー・ノリスに
    連勝するようなレアケースだってあるので、希望を捨てないで
    欲しいですね。

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  14. もちろん亀海のアップセットを期待します。
    ただ普通に真剣に考えれば、キャリアはもちろん、両者の総合的戦力には明白な差があるはずです。
    ポイントゲームやテクニックでは全く歯が立たないでしょう。
    だからこそ自分の体格、体力を生かして接近戦に持ち込んでコットの体力を削っていくボクシングを序盤からしてほしいです。
    そこに勝機が生まれてくると思います。

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  15. デラホーヤは、もう何試合かコットと契約しているみたいですね。コットの仕上がり次第でしょうが、亀海の今までのキャリアを考えると感慨深いですね。感情的には本場でのタイトルマッチは現状、亀海が一番ふさわしい。
    アローヨはランキングに入っていましたっけ?WBOは承認するんですかね?

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  16. 普通に考えればまず無理
    しかし亀海も負けた試合でも、ボコボコにされたわけではなく上手くテクニックで丸め込まれただけなので、コットと打ち合いになったときにフィジカルの差がどう出てくるかが勝負の鍵でしょうね

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