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May he rest in peace/パトリック・デイ

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私のジムのファイターは相手に呪いの言葉を吐いたり、母親を不安にさせることは決してしませんが、彼らの優しさを弱さと勘違いしないでください。彼らは相手をコテンパンにノックアウトします。

パトリック・デイが2019年10月16日にシカゴのノースウェスタン記念病院で亡くなった。先週の土曜日にチャールズ・コンウェルとの試合で脳損傷に陥り、目覚めることなく屈した。10ラウンド、壊滅的な左フックを受けたデイはダウンと同時にマットに激しく頭を打ちつけた。

ニュージャージー州のボクシングライター、ライアン・ソンガリアは、アマチュア時代からデイを追いかけており、彼をボクシング界の真の紳士の一人と呼んでいた。

アマチュア時代からデイと仲の良かったロングアイランドのクリス・アルジェリやその他多くの仲間がデイの回復を心から願い、SNS上で祈った。

アルジェリ
「デイはスポーツ界の真のナイスガイで、紳士のファイターとして際立っていました。」

英国のプロモーター、エディ・ハーンの言葉を借りれば、パトリック・デイは部屋を明るく照らす笑顔の持ち主だった。

対戦相手のチャールズ・コンウェルもデイの入院を知り反応した。

「やり直すことができるならそうしたい。心配で仕方がない。あなたのために何度も祈り、涙を流している。どこに行ってもあなたに会える。誰もがあなたがどんなに素晴らしい人なのか話しているから。」

コンウェルはボクシングを辞めることを考えている。

パトリック・デイのコーチ兼メンターであるジョー・ヒギンズは

「私たちと同じようにコンウェルも心が荒廃しているのでしょう。親切な言葉をありがとう。パトリックはあなたにボクシングを続けて欲しいとおもっているだろう。」

パトリック・デイはロングアイランドの南海岸にあるコミュニティ、ニューヨークのフリーポートで生まれ育った。14歳ではじめてサンドバッグを叩いた。バッグはヒギンズの家のガレージにあった。招かれざる客によって扉が開き、素晴らしい友情が生まれた。

デイの親族を除いて最も心を痛めているのがジョー・ヒギンズだ。ハイチ系アメリカ人のデイの両親が病院から家にデイを移送する現場に立ち会った。ヒギンズとデイは通りを挟んで向かいに住んでいた。(デイの父親は医師で母親は国連で通訳をしている。デイ自身は大学で健康や栄養学の学士号を取得した。)

ジョー・ヒギンズはニューヨーク市で代々消防士をしており、9.11で兄弟を失った過去がある。ボクシングジムは彼の避難所であり、教え子たちはそこで学んだことを人生の教訓に、より良い市民に成長するという信念の場所だった。デイが昏睡状態に陥ったと聞いたヒギンズは取り乱し、ジムに南京錠をかけて病院に直行した。

リング禍が最近多い。7月にも激しい戦いで死者が出た。

7月19日、メリーランド州オクソンヒルのMGMナショナルハーバーカジノアンドリゾートでマキシム・ダダシェフが死亡した。(メインはロペスVS中谷だった)ダダシェフのコーナーは11ラウンドで棄権したが手遅れだった。ダダシェフはリングを離れる時に倒れ、そのまま意識を取り戻すことなく7月23日に死亡した。

アルゼンチンのウーゴ・サンティリャンとウルグアイのエドゥアルド・アブレウは7月20日にブエノスアイレスで10ラウンド引き分けの死闘を演じた。サンティリャンは5日後に死亡した。

9月21日、アルバニアのクアジムデルビシで行われた6回戦で21歳のボリス・スタンチョフが突然の心臓発作で亡くなった。スタンチョフはこれが6戦目で5連敗中だった。

パトリック・デイがフリーポート出身という事実にはある種の皮肉がある。昨年2月20日に、イリノイ州フリーポートの町では1995年2月にロンドンでナイジェル・ベンとの闘いで永続的な脳損傷を被った地元のジェラルド・マクラーレンを称える式典を開催した。

ニューヨーク州フリーポートとイリノイ州フリーポートは800マイル離れているが、地名以外の共通項を有したことになる。

ジョー・ヒギンズ
「私のジムのファイターは相手に呪いの言葉を吐いたり、母親を不安にさせることは決してしませんが、彼らの優しさを弱さと勘違いしないでください。彼らは相手をコテンパンにノックアウトします。」

4年前の10月、ヒギンズはスポーツ記者にこう語った。

誰に聞いても、パトリック・デイは優しいナイスガイで、教養もあり、ボクシングなどやる必要のない好青年だったという。それは両親によって植え付けられた彼のDNAだったのだろう。

安らかにお眠り下さい。

また悲劇が起きてしまった。
最後のダウンしか試合をみていないのでなんとも言えないが、もっと早くストップできなかったのだろうか。進行に問題はなかったのだろうか。教訓は生かしていかねばならない。

パトリック・デイは村田諒太のスパーリングパートナーとして、その前からも知っていました。世界王者になれるかどうかのプロスペクトで、ディフェンス、技術はかなりしっかりしているが、強打者の多いスーパーウェルター級では、少し大人しい、優しい、獰猛さが足りない、激しいパンチャーではないような印象がありました。最近は世界戦に向けて相手レベルが一流ばかりでした。

村田に対して優しい口調で褒めていました。ブラントとの再戦でも、村田のスタイルが変わり強くなったからきっと勝てるよと太鼓判を押してくれていました。本当に残念で悔しい結末になってしまいました。

ご冥福をお祈りします。

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原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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