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俺が犠牲を払えば/(バナナ)ジェイソン・ロザリオ

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私が犠牲を払ってトレーニングに集中すれば今夜の結果につながることは16週間前からわかっていたのです。

新たに統一王者となったジェイソン・ロザリオによると、試合開始直後からジュリアン・ウィリアムズはロザリオのパワーを苦にしていたという。

2020年、最初のアップセットが起きた。
ジュリアン「J-ロック」ウィリアムズは地元の凱旋試合、フィラデルフィアのテンプル大学のリアクーラスセンターで無名のジェイソン・ロザリオに5回TKOで敗れた。

一部のオッズではロザリオは1-30と言われていた。

ロザリオ
「リングに入ってすぐ、ウィリアムズは私を傷つけることが出来ないとわかりました。自分のパワーが彼にダメージを与えていることもわかりました。この日の勝利は私個人にとってだけでなくドミニカ共和国にとってとても大きな勝利です。」

初の世界戦となったロザリオは序盤からパワー全開で2回にウィリアムズの眉間を切り裂いた。ウィリアムズも上手くパンチを合わせていたが、ロザリオのパワープレスを止めることが出来なかった。

ロザリオ
「王者になり感情的になっています。はじめて敗北した時、私は世界王者になるまで二度と負けないと誓いました。それが今夜の結果です。準備が出来ていました。試合前から勝つとわかっていました。

チームに感謝します。16週間のトレーニングキャンプをしてきました。今私の人生は変わり、家族に今までとは次元の違うサポートができます。試合が決まった時から勝てるとおもっていました。私が犠牲を払ってトレーニングに集中すれば今夜の結果につながることは16週間前からわかっていたのです。」

決着まで、ジャッジの2者が39-37でロザリオ、残るひとりが38-38を記録していた。

ジェイソン・ロザリオについて

ケンカを繰り返してきた孤独な少年、ロザリオは12歳でボクシングを始めた。現在、プロ7年目の19勝13KO1敗1分、「今こそ勝負の時が来た」と燃えている。

ロザリオ
「アンダードッグであることはわかっている。プレッシャーは全くない。戦うためにここに来た。失うものは何もない。ウィリアムズは簡単な相手だとおもっているだろう。しかしゴングが鳴れば観客は驚くよ。」

家族から離れ、楽な人生を犠牲にしマイアミで献身的にトレーニングしているロザリオは、自信を深めている。

ロザリオ
「アップセット、歴史は繰り返します。」

2020年、最初のアップセットはドミニカ共和国のジェイソン・ロザリオ。
キューバと比肩するほど驚異的な逸材の多いドミニカ共和国だが、なかなか王者は誕生しなかった。オリンピック金メダリストのフェリックス・ディアスもテレンス・クロフォードに弄ばれた。和氣に勝って強打の長期王者を期待されたジョナサン・グスマンはすぐに小國に負けてから道のりが険しい。

近年、ボクシングがビジネスとして成長しはじめるにつれて、特に中、重量級ではなかなか南米のファイターが出てこなくなった。素質はいいのだが、アマチュアスポーツとしての環境、洗練、国内の経済や治安などで、どうしても先進国アメリカとの差が顕著になってきている。ジェスリル・コラレスがアメリカで結果が出ないのもほんの僅かなボクシングの知性だとおもう。素質は最高といつも感じる。

ジェイソン・ロザリオは昔から、名前だけは知っていた。
近年ずっとPBCのアンダーでサバイバルをしてきた。

ナサニエル・ガリモア(逆転KO負け)
マーク・アンソニー・ヘルナンデス(引き分け、再戦でTKO)
ジャスティン・デローチ
ジャモンティ・クラーク
ホルヘ・コタ

このキャリアを振り返れば、王者、ジュリアン・ウィリアムズと大差ないことはわかっていた。しかし、王者となった自信と自覚、より洗練された環境に身を置き意識の高いウィリアムズが、若くて粗いロザリオをコントロールするだろうという予想だった。

そんな構図を、ドミニカの天然の才能が失うものなき信念と若さ漲るパワーで粉砕した。こういうアップセットこそ、ボクシングの醍醐味であり、新鮮な驚きで、個人的にはワクワクしている。

Boxrecによる数値では大差ない二人だが、リングで対峙するとロザリオの方が大きくみえ、ウィリアムズの方が統制された巧さを持っていたが、パワーが違う、ロザリオが全てを呑み込んでしまいそうなムードを持っていた。ウィリアムズがロザリオのパワーに驚いているような表情も伺えた。

ロザリオの勝利は必然、なぜか以前どこかで見たことがあるかのような光景だった。

しかし、これからパーティーが始まる。
ドミニカは祝福の熱狂に包まれる。
祝福に交じって甘い誘惑も多く潜んでいる。

だから、多くのドミニカ人王者は才能はたしかなのに短命に終わるのだ。
ドミニカじゃないが、ベネズエラのホセ・ウズカテギも中途半端だった。

(バナナ)ジェイソン・ロザリオのボクシング人生はこれからが本番だ。

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原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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