階級別 ウェルター

早熟と後熟の天才の妙技/テレンス・クロフォードVSホセ・ベナビデス

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今月はWBSSを中心にビッグカードが目白押しで全てをカバーできるかわかりません。10月20日の村田にしても過去一の強敵でしょう。そんな中、来週末に行われるこの試合がやや埋もれちゃってる気がしますが、個人的には大注目です。クロフォードの試合、なんかいつも盛り上がりに欠ける。試合はすごいのにな。

テレンス・クロフォードVSホセ・ベナビデス

ボブ・アラム
「この2人の試合は昔から続く怨恨試合なんだ。お互いを好ましく思っていない。熱狂的な試合になるでしょう。」

ベナビデス
「この試合を3年間待ってきた。どうすれば彼に勝てるかわかっている。クロフォードは俺の事を誰でもないと罵るけど、この機会を上手く利用してやるよ。」

P4Pナンバーワンの声もあるクロフォードの通過点、本当の決戦はもう一人の正真正銘のウェルター級王者といえるエロール・スペンスです。しかし、アマではベナビデスの方が上だったのではといえる実績と若さ、体格、プロではイマイチパッとしないながらも無敗のまま迎える対戦です。

テレンス・クロフォード

33勝24KO 31歳
3階級王者、スーパーライト級は4団体統一

五輪の金メダリストをもてあそんで勝つような破格のテクニシャン。利き手がわからぬほど流ちょうなスイッチヒッターにして、メイウェザーばりのディフェンス勘と倒す積極性も併せ持つ、今全階級で最も負ける姿が想像しにくい完成度の王者です。31歳の年齢と3階級目のウェルター級という状況だけがフィジカル優位なパワータイプではない彼の唯一の懸念材料だ。テクニックはクロフォードだろうが、体格、パワー、耐久力は恐らくスペンスなのだ。

これほどの才能がどんなアマチュアだったのか改めて調べると、米国トップアマではあったものの、とりこぼしも多く、サダム・アリやヨルデニス・ウガスに負けたりしており、世界的な勲章はなかったようだ。アマではマイキーに勝っているが、マイキーがクロフォードに積極的でないのは、スタイルがやりにくいからだろうか。井上尚弥同様に、プロで開花した才能であり、今五輪に出れば金メダルをとるのではないか、そうおもわせるに十分な強さである。

ホセ・ベナビデス

27勝18KO 26歳
元WBAスーパーライト級暫定王者
アマ120勝5敗

プロデビュー時は、これまた無敗のまま消えかけているフランキー・ゴメスと並んで、デラホーヤ級の逸材と期待され鳴り物入りであった。ハンサムでスマートな見た目もよく、今のライアン・ガルシアのようなエリートだった。(超かぶる)期待通り、無敗のまま暫定王者となったが、消極的で負けのような内容、その後も公私ともどもパッとせず、自滅、消えかけた存在になった。たしか、拳銃で足を打たれたりしたんだっけかな、ブランクを経て地味に再起していまだ無敗だが、かつての人気、期待値は沈んだまま、弟のデビッドの方が華がありベナビデスといえばデビッド、兄もいたよね、な存在になってしまったが、その弟もコカインで自滅。やっぱり性格や私生活に問題があるのかな、それでも未だ無敗で最近は好選手に圧勝続き。体格からウェルターの方が自然で合っているとおもう。

そんな、やや遅れてきた天才(クロフォード)と早熟の天才(ベナビデス)の無敗対決です。ベナビデスに変なブランクや私生活の乱れがなければ今時スーパースターだったかもしれません。昔だったらベナビデスがアイドル(正義)でクロフォードがヒール(悪役)として実現した試合だろう。しかし今は立場も人気も逆転している。

BOXRECではベナビデスの身長が188センチとなっているが180センチの間違いだろう。(最近間違いが多い)今年に入ってようやくブランクから復帰してきたベナビデス、好戦績の選手に2連続KOと勢いにのっているが、どうもスピードが落ちているようにみえる。僅か16歳にしてゴールデングローブ優勝した早熟の天才ぶりの名残りで勝っているのか、プロらしいスタイルに変えてきたのか、遅くなっているようで、試合は圧勝のKO続きだ。未だ無敗というのも何かを持っている証拠か。

クロフォードに関しては言うことがない。フットワーク、スイッチ、立体的な動きで、ほとんど打たせない。スキルとタイミングの神ボクシング。

この試合の見どころは、ベナビデスの本気がどこまでクロフォードに通用するか。才能は折り紙付き、若さも体格も、スペンスよりもさらに上をいく早熟の天才がその才能を余す事無く爆発させることができるかどうか。

今の立場からすれば、ベナビデスは負けても善戦すれば生き残れる。ウェルター級では未だ未知数が残るクロフォードにどこまで迫れるか、どういう戦い方をすればクロフォードを窮地に追いつめる事ができるのか、その一端を示してくれればそれでいい。

少ない可能性ながらも、ベナビデスの本気が、クロフォードをアップセットで凌駕することもないとはいえない。そのくらいの才能であり、将来を嘱望された選手なのだ。未だ無敗でまだ26歳なのだ。

過去の人になるには早すぎる。
もっと、注目されていい試合です。

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原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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